表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/680

47話 『謎の編入生』

「お父様! 何言ってんの!?」


 リーナは顔を真っ赤にして言った。


「何言ってるって……お前ら将来結婚するんだろ?」


 国王は平然と衝撃的なことを発していた。


「結婚なんて……するわけないだろ!」


 颯太が国王に向かって全力で否定した。


(なんだろう……この複雑な気持ち)


 リーナも今は全く結婚する気は無いのだが、颯太に全力で否定されたことがかなりグサッときていた。


「いやいや! 今すぐとは言っていないぞ! いつか結婚すればいい!」


 国王の言葉に颯太とリーナは首を傾げていた。


「颯太くんにはリーナの許婚(いいなずけ)になってもらおう!」


「は?」


 リーナは国王のむちゃくちゃな発言に呆れていた。


「ほら! 許婚の間でリーナに相応しい人間になればいいだろ! ね、リーナ!」


 国王の発言にリーナの堪忍袋はとうとう割れた。


「しばらく頭でも冷やしとけーーー!」


 ――バリバリバリバリーーーーー!!!!


 リーナは国王に向かって巨大な落雷を落とした。





 翌日颯太達は学校で通常の授業を受けていた。


「俺普通の授業受けるの初めてかもしれないな!」


「確かに……颯太くんが来てからいろんなことがあったもんね!」


 ロゼは颯太が来てからの学校での出来事を振り返っていた。


「じゃあみんなー! ホームルームを始めるよー! ……とその前に、編入生を紹介するよ!」


とフリックがサラッと重要なことを言った。

 颯太達は一瞬理解に遅れたのだが、その後に大声で驚いた。


「じゃあきみ! 入ってきて!」


 フリックが呼ぶと、教室のドアから青髪のセミロングの綺麗な女性がやってきた。


「初めまして! 桐原静香と言います!」


「し、静香!? おま、なんで?」


「あ、颯太っち! おっひさー!」


 静香は驚いている颯太に馴れ馴れしく挨拶をしていた。

 その光景を見ていたリーナとロゼが1番驚いていた。


(だ、誰よ! あいつ! 颯太とどういう関係なの?)


(颯太くんの知り合いってことは冒険者仲間かそれとも“大和村„時代のころの?)


 リーナとロゼは颯太の知り合いと名乗る静香をじっと見つめて考えていた。

 しかしリーナロゼだけではなく何故かミーアも静香のことを睨んでいた。


「なんなの! あいつ! 私とキャラ被っているじゃない! ただでさえ私出番少ないのにもう存在価値なくなるじゃない!」


 ミーアは独り言を言っているつもりなのだが、その声は普通に外に漏れていた。


「というわけで皆さんよろしくっす!」


と静香は名前に反したノリノリな感じで自己紹介した。

 静香の自己紹介によってクラス全体が謎の雰囲気に飲み込まれた。


(なんだろう? この空気の重みというか……威圧と言うか?)


 颯太はリーナたちの視線がとても痛いと感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ