44話 『1人でダメなら2人で』
リーナはバンバンザイの方へ走って行って、
「‶サンダーポーク〟‼‼」
とレイピアに電気をためて攻撃した。
しかしバンバンザイの皮膚は非常に硬くて、レイピアも電気も通らなかった。
「バーンバンバン! どうだ! 俺の硬い皮膚は? そこら辺の剣や槍じゃあ俺の皮膚は切り裂けねーぜ!」
バンバンザイはそう言うとリーナの方へもう突進してきた。
リーナはレイピアを構えてバンバンザイの様子をうかがおうとしたら、
「‶アクアランチャー〟‼‼」
とロゼが水の塊を飛ばしてバンバンザイを吹っ飛ばした。
「リーナ、この前のソウチョーウルフの時のように水で電気の効果を高めよう!」
「しかしあれはソウチョーウルフにはほとんど効果がなかったじゃん!」
「あれはソウチョーウルフの危険度が高すぎたからだ。でも今回の魔獣はソウチョーウルフより6も低いんだ!」
ロゼがそのようなことを言うとリーナも頷いてリーナはロゼの背後に回った。
「何かする気のようだが無駄だ! 俺の皮膚は魔獣界の中でもトップレベルの硬さだ!」
バンバンザイはさっきからずっと自分の皮膚を自慢していた。
「私の攻撃を受けてみろ! ‶ウェーブスライダー〟‼」
ロゼはバンバンザイの方に巨大な波を作った。
そこへリーナがやってきて、巨大な波に向けて「‶サンダーランス〟を撃って電撃をまとった波が出来上がった。
「バーンバンバン! そんな攻撃……ぐあ!?」
バンバンザイは感電してしまって驚愕していた。
「なぜだ? 俺の皮膚は電気なんて通さねえはずなのに?」
「皮膚っていうのは乾燥している時よりも濡れている時の方が電気を通しやすいっていうことはだれでも知っていることだ!」
「ち、チキショー! チキチキチキショー‼‼」
バンバンザイはリーナとロゼに一本取られたことに怒り狂って‶巨大な魔獣砲を発射した。
「無駄だ! ‶アクアミラー〟‼‼」
ロゼは人の顔が映るくらいの水のベールを生成してバンバンザイを包んだ。
そして水のベールがバンバンザイの‶魔獣砲〟が乱反射させてバンバンザイの四方八方に青白い閃光が降り注いだ。
ズドドドドーーーーーン!!!!!
水のベールが消えてバンバンザイは自分の魔獣砲を浴びてかなり怯んでいた。
「今よ! リーナ!」
ロゼがそう言ってリーナはバンバンザイに向かって走り出した。
「これで最後だ! サイ野郎! サンダーポーク!!」
リーナのレイピアはバンバンザイの心臓に突き刺さった。
「何故だー!? さっきまでは刺さらなかったのに?」
「ロゼの水によってあんたの皮膚がふやけたからよ! これでアンタの負けよ!」
「ギャーーーーーー!!!!!」
バリバリバリバリーーーーー!!!!!!!!!
リーナはレイピアの出力を一気に上げた。
そしてバンバンザイは黒焦げになって粉々に砕け散った。