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31話 『他校の知り合い』

 颯太はあくびをしながら旅館の外に出ると、もう一組の団体のバスが到着した。

 そのバスの車体に‶マリアネス第二魔法学院〟と書かれていた。


「そうか、ソマリが言っていた‶魔導士強化計画〟はマリアネス王国全体で取り組まれていることだったな。だから他校がこの合宿場に来ていてもおかしくはないのか。」


 マリアネス第二魔法学院のバスが止まると、中から男ばかりが下りてきた。

 そう、マリアネス第二魔法学院は男子学校なのである。


「うわ~、男くさ! 第一の方に編入してよかったかもしれないなぁ~」


と颯太はバスからぞろぞろと降りてくる筋肉質なゴリ男集団を見ながら言った。

 しかしそのゴリ男集団の中に颯太と同じくらいの身長180センチメートル前後の赤髪の男がいた。その男は颯太に匹敵する細マッチョで顔もかなり整っていた。

 颯太はその男に見覚えがあった。そしてその男も颯太のことを知っていた。


「お、お前は……敦‼」


「その声は……颯太か?」


 颯太がその男の名前を呼ぶと、男も反応した。


「何だよ! 久しぶりだなー! 元気にしてたか?」


と颯太が嬉しそうに近づくと、その男は颯太の腹部を殴った。


「ゲホッ! な、何すんだ!? 敦‼」


と颯太は腹を抑えながら言うと、


「この程度の攻撃で悶絶するとはお前も落ちたな! 颯太」


と敦は颯太に向かって嘲笑していた。


「フンッ! こんな奴、俺が倒すまでもないか。おい、お前ら! 今すぐこいつを叩き潰せ! 魔獣討伐の肩慣らしにちょうどいいだろう」


 敦はそう言うと後ろにいた巨漢の学生たちが颯太の前に立った。


「敦さん、いいんすか? こんなチビ相手に数人でかかっても」


 颯太は巨漢の学生の発言に火が付いたのか、


「おいゴリラども! いいぜ、かかってこい! ボコボコにしてやる!」


と言って巨漢の学生たちに手招きをした。

 敦は颯太の顔を見てニヤッと笑って、


「お前ら、手加減はいらない! 全力で叩きのめせ!」


と敦が指示を出すと、巨漢の生徒たちの筋肉と魔力が膨れ上がった。


「「「「‶ハードボディ〟‼‼」」」」


 巨漢の学生の体は見えない鎧をまとって颯太に一斉に殴りかかった。


 颯太も‶ハードボディ〟を使用し、巨漢の学生たちの攻撃を両腕で受け止めた。


「俺たちの攻撃を受け止めた!?」


と巨漢の学生たちは驚いた。


「お前ら雑魚どもに興味はねーんだよ! ‶波動旋風〟‼‼‼」


 颯太は巨漢の学生たちを巨大な旋風を巻き起こしてぶっ飛ばした。


「お前、よく俺相手に肩慣らしとか言えたなあ? お前、俺に1回も勝ったことなんてないくせに」


と颯太は敦を指さして煽った。


「なめるなよ~! 俺はお前のいない6年の間に力も地位も手に入れたんだからなあ!」


 敦はそう言うと、腕に‶鋼筋武装〟をして颯太に殴りかかった。颯太も同じく腕に‶鋼筋武装〟をして迎え撃った。


「‶疾風螺旋拳〟‼‼」


「‶炎天爆裂拳〟‼‼」


 ズドドドドドドォーーーーーン‼‼‼‼


 両者のパンチはぶつかって、巨大な炎の竜巻が起こった。





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