バルクベア再び
ガタン、ガタン
酷い揺れで目が覚める
せっかく気持ち良く眠ってたのに...
「ギャアアアアアアア!」
聞き覚えのある声
バルクベアだ
馬車は止まっている
何があったのか、考えたくない
とにかく外の様子を見ようと、扉に手をかけたが体が震えて開けることが出来ない
「大丈夫か?」
グリムが酷く心配そうに、私の顔を覗き込んできた
全然大丈夫じゃない、けど他の人が無事かどうか確認しないと
「無理しなくていい。オレが見てくるよ」
無理してでも、行かなくちゃ
「どうして?」
みんな私のためにここまで来てくれたんだから、私がなんとかしないと
「グリム、一緒に来てくれる?」
「サフィラのためなら喜んで」
恐怖を押さえ込み扉を開き外に出る、みんなは…
どうやら馬車の近くには居ないようだ
血痕や、争った形跡も無い
一体どこに?
爆発音が響く、音の方向へ走る
馬車から少し離れた場所で、左手に怪我をしたロレンスがバルクベアに向かって雷撃を撃っていた
「ロレンスさん!」
「サフィラちゃん!?こっちに来ちゃダメだ!」
「私も戦います!」
バルクベアとロレンスの間に立つ
以前森で見たものよりふた回りほど大きい
「かなり若い個体だな」
「これで若いの!?」
「森にいたのは産まれたばかりのやつだ。親も近くに居そうだな…」
「グルルルル…」
「狩りの練習がしたいのか?どちらが狩られる側か教えてやろう」
グリムは姿勢を低くし、尾で地面を叩きバルクベアを挑発する
挑発に乗ったバルクベアがグリムに飛びかかる




