1/1
プロローグ
わろす
とある昔話があった。
とある旅人は世界を旅しているうちに大きな木を見つけた。
見たこともない木に興味を惹かれたその旅人はその大木へと向かう。
旅人は1人の青年に出会う。
「あの大木は何か。」
そう問いかけた旅人に青年は
「はてなにのことだい?」
と答える。
旅人は不思議だと思いながらもさらに近付こうとする。
しかし旅人がいくら歩こうと走ろうと一向にかょらは縮まらない。
旅人は歓喜した。
自身の知らない何かがそこにあったのだ。
彼はより一層その大木を追い求めた。
そしていつか彼はこう呼ばれるようになっていた。
「愚かなエリック=マーティン存在しない虚の大木を追い求める」と
この話は今では本当かどうかもわからない。
エリック=マーティンが存在したかも、彼が追い求めた存在虚ろな大木も。
しかしこの話が残っているは確か。
この話は今では
「虚の大木」
と呼ばれている。