1/1
プロローグ【冷たい赤】
初投稿です!
ーー寒い
私は、とても寒い寒いところにいた。
周りには木も建物もなく、容赦ない吹雪が視界を覆う。
しかし、私はどこか熱を感じていた。
よく見ると私の体には、幾つもの剣や刀やナイフが突き刺さっているではないか。中には急所を貫いているものもある。
いったい誰にやられたのか、見回しても人影も見当たらない。
もう遠くに行ってしまったのか、誰もやっていないのか・・・。
ーーとにかく、抜かないと。
もう、動きそうにない体を無理矢理動かして全ての刃物を抜いた。
とりあえず、どこかに行かねばと、一際大きな刀を杖にして立ち上がった。
その瞬間、強烈な頭痛とともに視界が闇に覆われた。
そのとき、聴こえた。
はっきりと、記憶にしっかり残るような。
きっと、忘れることはない。
『お前が死ねば良かったのに』
懐かしい、声だった。
ここまで読んで下さってありがとうございました!感想お待ちしております!
次話からガラリと変わります