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第8話 水着と日焼け止め

 季節は夏になった。

 同居生活も二ヶ月目に入っている。


 ある休日の昼。

 俺がリビングでテレビを見ていると、クロハが現れた。


「!?」


 俺は絶句した。


 クロハが、ショートパンツを履いていた。

 しかも、へそ出しのタンクトップ。


 今までワンピースかキャミソールしか見たことがなかったのに、急にカジュアルな格好だ。


 ショートパンツは短くて、太ももがほとんど露出している。

 白い太もも。すべすべしていそうな肌。眩しすぎる。

 太ももから膝にかけてのライン。すらりとしていて、綺麗だ。


 そして、へそ出しのタンクトップ。

 白いお腹が露出している。

 おへそが見える。小さくて、綺麗なおへそ。

 お腹のラインは、くびれていて、腹筋がうっすら見える。

 細い腰。華奢だが、女性らしい曲線。


「……何を着てるんだ」

「暑いからな。人間の服を参考にした」

「いや、でも、その格好は……」

「何か問題があるのか?」


 問題しかない。


 タンクトップは体にぴったりしていて、胸の形がはっきり分かる。

 控えめだが、形がいい。

 タンクトップの裾から、白いお腹が完全に露出している。

 おへそのすぐ下まで見えている。


 そして、ショートパンツの裾から伸びる太もも。

 白くて、細くて、すべすべしていそう。

 太ももの内側まで見えそうなほど、ショートパンツが短い。


「ご、ごほっ!」


 俺は咳き込んだ。

 目のやり場に困る。


「どうした。体調が悪いのか」

「い、いや、大丈夫……」


 クロハは不思議そうな顔で、俺の隣に座った。

 ショートパンツから伸びる太ももが、ソファの上に広がる。

 白い太ももが、すぐそこにある。


 手を伸ばせば、触れられる距離。


 ――あかん。触るな。

 俺は三十四歳の大人だ。自制しろ。


---


 また別の日。


 七月に入り、気温はさらに上がっていた。


「鈴木」

「何だ?」

「プールに行きたい」

「プール?」

「テレビで見た。人間は夏になるとプールに行くのだろう」

「まあ、そうだけど……。お前、泳げるのか?」

「分からない。試してみたい」


 そういう流れで、俺たちは市民プールに行くことになった。

 クロハは他の人間には見えないから、入場料は俺一人分だけで済んだ。

 ……なんか申し訳ないが。


 更衣室から出てきたクロハを見て、俺は固まった。


「!?」


 ビキニだった。

 白いビキニ。


 細い体が、ほぼ完全に露出している。

 白い肌が、太陽の光を反射して眩しい。


 ビキニのトップは、控えめな胸の膨らみを覆っているだけ。

 谷間が少しだけ見える。

 お腹は完全に露出していて、おへそがくっきり見える。

 腰のくびれが美しい。


 ビキニのボトムは、際どい形状。

 太ももの付け根まで見える。

 腰骨が浮き出ている。

 お尻の丸みが、後ろから見たらはっきり見えるだろう。


「どうだ。似合っているか」

「……」

「鈴木?」

「に、似合ってる……」


 俺は必死に視線を逸らした。

 だが、目が勝手にクロハの体を追ってしまう。


 銀髪が背中に流れている。

 華奢な肩。細い腕。

 白い背中。すらりとした腰のライン。

 そして、小さいが形のいいお尻。


 やばい。鼻血が出そうだ。


「日焼け止めを塗ってくれ」

「は?」

「テレビで、水着を着る時は日焼け止めを塗ると言っていた」

「い、いや、俺が塗るのか?」

「他に誰がいる」

「……」


 確かに、クロハは他の人間には見えない。

 俺しか塗る人間がいない。


 渋々、俺は日焼け止めを手に取った。

 まず、クロハの肩に塗る。


「っ……」


 白い肌に触れる。

 すべすべしている。

 柔らかい。


 肩から腕へ、日焼け止めを伸ばしていく。

 細い腕。白い肌。


 次に、背中。

 

「もっとしっかり塗れ」

「……分かった」


 クロハの背中に手を当てる。

 すべすべの肌。細い肩甲骨。

 腰のくびれに手が滑る。


 脳が沸騰しそうだ。

 俺は何をやっているんだ。


「お腹も頼む」

「!?」


 クロハは振り返り、お腹を差し出した。

 白いお腹。可愛らしいおへそ。

 腹筋がうっすら見える。


 俺は恐る恐る、日焼け止めをお腹に塗った。

 柔らかい肌。温かい体温。

 おへその周りを塗る時、指がおへそに触れた。


「っ……」


 クロハが小さく声を漏らした。


「く、くすぐったい」

「ご、ごめん……」


 俺の手は震えていた。

 これ以上は無理だ。理性が持たない。


「足は自分で塗ってくれ!」

「なぜだ」

「なぜって……!」


 クロハは首を傾げた。

 そして、俺の顔をじっと見つめてきた。


「鈴木」

「な、なんだ」

「お前の魂、今まで見た中で一番輝いているぞ」

「……」

「私の体に触れると、お前の魂が輝くらしい。つまり、私の肌に触れることは、お前の魂にとって良い経験ということだ」


 違う。

 俺がお前の白い肌に触れて興奮してるから、魂が輝いてるだけだ。

 良い経験とか、そういう話じゃない。


「ふむ。これからも積極的に触れ合うべきだな」

「いや、やめてくれ……」

「なぜだ。お前の魂のためだ。私もお前の魂を良くするのが任務だ。これは仕事だ」

「仕事って……!」


 俺は逃げるようにプールに飛び込んだ。

 冷たい水が、熱くなった体を冷やしてくれた。


 ……頼むから、気づいてくれ、クロハ。

 俺がドキドキしてる理由は、魂とは全く関係ないんだ。


---


【次回予告】

八月。夏祭り。

浴衣姿のクロハ。うなじの艶めかしさ。

「似合っている…か?」「……すごく、似合ってる」

そして、クロハの意外な一言——

「お前との時間は……忘れたくない」


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