転入
遅くなってすいません。
私は今日、入学試験を終えてリウドゥール学園に来て、先生から色々と案内を受けていた。
この学園では3つのクラスがあって、それぞれ「優秀」「普通」 「落ちこぼれ」に分かれている。
そしてどういうわけか、私は「優秀クラス」に入ってしまった。試験は簡単だったけど……なんで優秀なんだろう?
私は優秀クラスの生徒の名前とテストの合計点をまとめた紙を見ていた。
そしたら目に飛び込んでくる名前がひとつ――。
(え、リン殿下……!?)
私は名前のリストを見ていて驚いた。何とそこにリン殿下がいるのだ。
(あ、でも王族って頭いいんでしょ。じゃあ何も驚く事なんてないか)
ちなみにトップ3は、私を含めないで上からリン殿下、エミリー・ツイーターさん、そしてレオナルド・オベールさんだった。
そこに私が入ると……なんと1位が私、2位がリン殿下、3位がエミリー、4位にレオナルド。
その他のみんなも、それぞれひとつずつ順位が下がっていったのだった。
「ノナさんは、優秀ねぇー。」
そんなことを考えていると、優秀クラスの担任、ニナ先生が声をかけてきた。
「そんな事はありませんよ。私は自分の知ってることを書いただけです。」
私は淡々と答える。すると、ニナ先生はニコッと笑って言う。
「そう、まぁそれでもいいわ。さて、ここがあなたの教室よ。私が先に入ってあなたのことを紹介しておくから、呼んだら入ってきて、みんなに自己紹介してちょうだい。」
そう言ってニナ先生は教室に入っていった。
それから数分後、「どうぞー」と呼ばれたので、私は教室に入った。
その瞬間――みんなの視線が一気に私へと集まってきた。
(いやあああああああ…目がぁぁぁぁぁぁこわいぃぃぃ!)
「さぁ、ノナさん、自己紹介をお願いします。」
逃げても仕方ない、私は腹をくくって言った。
「わ、私の名前はノ、ノナ・ヴァリント。ノナって呼んでください。」
噛んだ。けど、がんばった……!
「はい、今紹介してもらった通り、この子はノナ・ヴァリント。この子は優秀クラスでも、1番頭が良いわ。ついでに言うと、女子の中でも1番運動神経が良いわ。」
「おおぉぉ!」
教室のあちこちから歓声が沸く。
「ではノナさん、あそこの席に座ってね。」
そう言われて指定された席に座ると、なんとそこは――リン殿下の隣だった。
♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢
授業が終わり、私は机にプリントを片付けていると、隣から声がした。
「ねぇ君、私の護衛でしょ。」
(なんで知ってるのおおおおぉ!?)
私はそう思ったが、顔に出てしまったらしく、リン殿下がにやりと笑う。
「わかるよ、こんな時期に転入だなんて珍しいもん。あるとしたら護衛か暗殺者かのどちらかでしょ?それに、この間の長期休みの時に、父上が学園長と護衛学について話してるのを聞いちゃったんだ。」
(え!?ガチ!?)
なんでそんなとこ聞いてるの!?と思っていると――
「おぉん? そいつ護衛なのか?」
後ろから声がして振り向くと、そこにはレオナルドさんと、その後ろにエミリーさんが立っていた。
「ええ、多分そうだよ。」
とリン殿下。
「で、どうなんだい?」
そう聞かれ――
「大丈夫だよ。絶対に誰にも言わない。」
と、エミリーが優しく言った。
私はたっぷり3秒悩んだ結果、コクリと頷いた。
「やっぱりか。でも僕も知らないってことは、君は陰からでも僕を守れる強さってことだ。」
「じゃあ、部屋も一緒にするために空けてたのか?」とレオナルドが続ける。
「うん、でももうひとり分空いてるよ?」
「じゃあ、私がそこに行ってもいいですか?」とエミリー。
「「いいよ/いいぞ」」
「君は良い?」とリン殿下が振り向いてくる。
私はもう、なんだかわからなくなって――
「ははははは、はいーー!!」
と返事してしまっていた。
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