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第三話 未来はなんとなくやってきて
未来なんて無いと思ってた。
ううん。
私には、なくていいと思っていた。
早く終わりたかった。
終わりが来る日には、あっさりと終わりたいと思っていた。
誰かが悲しんでも、それでも構わないと思っていた。
私は誰かを愛せるほどには、気遣えるほどには、人間ができていないから。
だけど、現実は違ってた。
私は生きている。
生きて日々の生活を送ってる。
それが、現実。
それでいいと、最近思う。
私は、死にそびれた。
時期を逸した。
ただそれだけのこと。