巨乳魔法使いが仲間になったけど、幼女ヒロインが嫉妬しまくってて家が修羅場な件
「はぁ……今日もいい収穫だったな……」
木製の腰掛けにどっかりと座り、汗をぬぐう孝一。周囲には豊かに実ったトマトや大根、ジャガイモたち。そして鶏とヤギがのんびり歩いている。
アリスはすでに鶏小屋の掃除を終えて、孝一のそばで麦茶を飲んでいた。
「おじちゃん、今日のごはんはオムレツがいい!」
「あいよ。卵も新鮮なのがあるし、チーズも作ったばっかりだしな」
「わーい!」
アリスがにこにこ笑う。それを見て、孝一もふっと口元を緩める。こんな日々が、ずっと続けばいい。そう願わずにはいられなかった。
だが、その静けさは唐突に破られた。
――ドゴォンッ!
突然、爆音とともに木が倒れ、煙が立ちのぼる。
「な、なんだ!?」
孝一はとっさにアリスを背後にかばう。
そこに現れたのは、赤髪をなびかせ、黒のローブを羽織った女――その胸は孝一の人生で見た中でも屈指のサイズだった。
「……やっと見つけた……あなたが“創生の英雄”ね?」
「え? 俺……?」
「私はレミィ=ファルグレイン。王都でも名の知れた火属性の魔導師。ずっとあなたを探してたの」
堂々と胸を張って名乗る彼女。いや、胸を張らなくてもそのサイズは異次元だ。
「な、なんで俺なんかを……?」
「この世界において《創生》は神の業よ。私の火も、人の暮らしを助けられるけど……食べ物や資源を生み出せるあなたの力には敵わない」
「いや……俺は、ただ静かに暮らしたいだけなんだけど……」
「その謙虚さがまた……いいのよ……」
レミィはじりじりと近づいてきて、孝一の手を両手で握った。ふわふわとした肉感が手の甲に伝わり、明らかに重みがある。
「ぜひ、私をここで働かせて! 何でもするわ! 掃除も炊事も魔物退治も!」
「なっ……!」
その瞬間、孝一の背後からピリピリとした殺気が走った。
「……この、おっぱい女……!」
アリスだった。
彼女は怒りに顔を赤くし、ちいさな手をグーにして震えていた。
「おじちゃんは、わたしの家族なの! わたしが一番近くにいるの! なのに……」
「なによ? 小娘のくせに嫉妬? 可愛いじゃない」
レミィが余裕の笑みを浮かべる。アリスの怒りが爆発した。
「うるさいっ! おっぱいでかすぎなんだよぉぉぉ!!」
「あら? このくらい普通よ?」
「普通じゃない!! けだもの!! おっぱい魔人!!」
「むぅ……そんなに敵視されると困るわね。でも、私は諦めない。孝一さんに尽くすって決めたの」
「あああああ!! おじちゃん!! わたしのそばにいてぇぇぇ!!」
両手を広げて孝一に飛びつくアリス。それを受け止めつつ、孝一は内心でうめいた。
(……俺、静かに農業したいだけなんだけど……)
***
その日の夜。
レミィは半ば強引に農園に居候を始めた。初日は火魔法で風呂を沸かし、薪を炭にし、夕飯ではトマトスープに香ばしいパンを添える活躍を見せた。
「……レミィって、すごいね」
「ふふ、当然よ。食事は戦いの基本だから」
「……でも、おじちゃんはわたしのだから……」
小声でアリスが呟く。聞こえなかったふりをする孝一。
夜更け、ベッドの上で孝一は天井を見つめながら思った。
(……俺は、この世界で静かに、誰にも迷惑かけずに暮らしたかったんだよなぁ……)
だが、《創生》スキルの影響は広がっていた。
すでに村には「創生の英雄が村にいるらしい」との噂が流れ、人々が農業指導を求めて集まりつつあった。そしてこの村を狙う盗賊団も、密かに動き出していた――。
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