7.これからどうしよう……
「んで、お前これからどうするつもりだ?身よりもねぇんだろ?」
「そうですね……しばらくこの周辺の街を見て回ろうかと……」
「どこになにがあるかも分からないのに、か?」
「それは……」
たしかにそうだ。
この辺りに街があるとも限らないし、第一そこまで体力がある方でもない。
安定した生活が送れるまで、無駄な体力消費は避けていかないと……
「……あんたさえよけりゃ、この村に少し滞在してかねぇか?」
……なんですと?
この村に滞在しても良いと申すか?
ホントにええのんか?
「良いんですか?私みたいなのがいても…」
「あぁ、ちょうど人手も足りてなくて困ってたんだよ。働いてくれるなら、この村にいてもいいぜ。」
「いえ、こちらこそ、よろしくお願いします…!」
「決まりだな。なら、住む場所用意しなきゃだよな。」
そこまでしてくれるの……?
なんか……裏があるような気がしてならない……
「家なんて良いんですか?」
「あぁ、空き家もいくつかあるしな。まぁ、タダって訳にもいかねぇがよ。」
おっと、もう条件提示ですか……
「……なんでしょう。」
「いや、別に難しいことを頼もうってんじゃねぇんだ。」
「……といいますと……?」
「……単刀直入に言わせてもらう。息子の友達になってやってほしい。」
……へ?
それだけ?
それ、もはや私へのご褒美なような気がするんだけど?
おじさま曰く、この村にはアッシュ君と同じくらいの年齢の子が(前後10歳含めて)いないらしく、アッシュ君には同年代の友達がいないとのこと。
「そんなことでよければ……喜んでお受けいたします。」
「おう。あと、敬語は無しで頼む。むず痒くてたまらん。」
「……分かりました。」
敬語ダメって言われたけど、目上の方だから敬語使わないのは失礼でしょ……
というわけで、安定した生活をあっという間にゲットしたのであった。
……安定した生活はうれしいけど……
これからどうしよう……
高評価よろしくです(*´∀`)