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私たちの監督は14歳で、かなりヤバいっ!!  作者: フムフム竜
小学生編
51/61

第51話 神界の五大神

【神界】


アスラのいる世界は5人の神によって管理されている。


この5人の神はもともとここの世界ではなく別の異世界で神をやっていた。


神々しか存在しない世界で王を務めていた『ルーン』とその下で神を務めていた『ティア』。


魔界の神を務めていた『ヴァギ』。


冥界の神を務めていた『アビドス』。


そして、神そのものを生みだしていた『アス』の5人だ。


アスラはある目的のために、この神界にやって来たのだが周りには誰の姿も確認できなかった。


この状況にアスラはとても上機嫌だった。


アスラ「姿は見えなくてもオーラでわかるぞ。アイツらは隠れている。どうやらオレにかなりの恐怖心を抱いているようだな」


そう独り言を言いながら、目的地まで向かうアスラ。


神という世界だけあって、周りの物はすべてギラギラと強烈な光を放っている。


道、建物、草木、水、すべてが輝いていた。


普通の人間がこの世界に来たらその光で一瞬にして失明してしまうだろう。


そんな光り輝く世界の中でひときわ輝きを放つ西洋風の大きな城が遠くの方に見える。


アスラの目的地はまさにそこだった。


その城を目指して歩いていると、周りに変化が起こり始める。


先程までギラギラと輝いていた物は、どんどん輝きを失い、腐っていったのだ。


その変化に驚いたのか、隠れていた天使や悪魔たちは蜂の巣をつついたように一斉に飛び出し、四方八方に逃げ回る。


天使「きゃぁぁぁ!!洩矢アスラが来たぁぁぁ!!」


悪魔「みんな、アスラに近づくな!!離れろ!!」


アスラは、そう言った声を無視して城に向かって歩く。


すると悪魔の1人がつまずいて転んでしまう。


アスラが無視して転んだ悪魔を横切ろうとした瞬間、その悪魔はドロドロと腐り溶けてしまった。


それを見て、天使と悪魔たちはさらに悲鳴を大きくあげて逃げ回る。


その様子にアスラは満足気になりながら城の方へ進んでいった。


アスラは、逃げ遅れた何人かの天使と悪魔が溶けていくのを眺めながら城までの道のりをアスラは楽しく歩く。


そして城に到着するとそこには立ち塞がるように大きな門が建っていた。


その門も光り輝いていた。


だがこれまでとは違いアスラが近づいても腐って溶けたりはせず、光り輝いたままだ。


どうやらこの城が世界の中心であり、他よりも仕組みが違うようだ。


しかも城の全体には結界3重にも張られており、この城の重要性が伺える。


アスラが門に近づいても門は開かれることも結界が解かれることもなかった。


アスラ「これはオレに対する宣戦布告のつもりのようだな」


アスラの拳から赤黒いオーラが溢れ出る。


そしてその拳で、覆われた結界に向かって1発殴ると3重もあった結界はガラスのように砕け散った。


さらにその勢いのまま奥にある門も破壊される。


破壊されたのを確認すると城の中に入っていくアスラ。


被害は城の中にも及んでおり、至る所がボロボロになっている。


そんな中、猫耳に天使の羽をつけた少女が身体をブルブル震わせながら突っ立っていた。


少女「あ、あわわわわ」


アスラ「そんなところで突っ立って何してる?」


少女「い、いにゃぁぁぁぁぁぁ!!」


少女は高速で移動して城の奥へ逃げ込もうとするが、アスラに回り込まれてしまう。


アスラ「少しお前に聞きたいことがある」


少女「わ、わ、わ、私は大天使・・・『ヴィクトリニャ』と申しますニャ・・・」


かなり動揺しているのか勝手に自己紹介を始めるヴィクトリニャ。


アスラ「大天使か・・・それならオレも少しは聞いたことがある。たしか大天使は、ここではかなりの地位のはずだ。そんなヤツがなんでこんなところで突っ立ってる?入り口の近くには大抵、下っ端が配置されていると思うが」


ヴィクトリニャ「み、みんにゃ、あなたが来ると知って大慌てて城の奥に隠れてしまったニャ」


アスラ「それでお前は逃げ遅れたということか?」


ヴィクトリニャ「あ、あなたのような邪悪で強大なオーラを持つ存在にこうやって面と向かって話せる存在は数すくないんだニャ。ここの世界はオーラの感知能力に長けているから・・・。だから大天使である私が、あなたの案内役を任されたんだニャ」


アスラ「その割には、オレを見た瞬間逃げようとしたが・・・」


ヴィクトリニャ「あ、あれはあなたが想像以上の強大なオーラと邪悪に満ち過ぎていたためだニャ・・・」


アスラ「邪悪といっているが、ここに来る時、邪悪なオーラを持ったヤツはたくさんいたぞ?」


ヴィクトリニャ「それはきっと悪魔たちのことですニャ。悪魔たちは、元冥界の神であるアビドス様の使いですニャ。でも悪魔たちが子供・・・いやそれ以下に見えるくらいあなたは邪悪に満ちてますニャ」


アスラ「ほう、それはオレにとっては誉め言葉だな。だがこの際それは置いておこう。それより、案内役というのならすぐに神のところに連れて行け」


ヴィクトリニャ「りょ、りょ、了解しましたニャ!!」


ヴィクトリニャの案内で、アスラは神であるルーンのいる部屋へと案内された。


ヴィクトリニャ「る、ルーン様。失礼しますニャ」


ルーン「ひっ!!な、なんでボクのところに連れて来るんだよ!!悪いけどボクは忙しいんだ。あたるなら他の神をあたってくれ」


アスラ「お前の用事など知ったことではない。オレの用事が優先だ」


ドアを無理やりこじ開けるとソファーの後ろに隠れながら顔を出す小学校低学年くらいの容姿をした男の子がいた。


ルーン「な、何しに来たんだ!?ぼ、ボクは(なま)けてなんかいないぞ!!ちゃんと労働契約を守ってるんだからな!!」


アスラ「労働契約?一体何の話だ?」


ルーン「と、とぼけたって駄目だぞ!!お前も、あの『()()』っていう現場監督の仲間なんだろ!!本当は現場監督に頼まれてボクらの様子を見に来たんだろ!!ぼ、ボクは絶対にあんな世界に戻るのはゴメンだからな!!だ、誰が穴なんか掘るもんか!!」


終始支離滅裂な事を言うルーンに呆れ気味になりながらアスラは言った。


アスラ「お前が何を言ってるのか、さっぱりわからんがそんなことはどうだっていい。それよりお前に聞きたいことがあるんだ」


ルーン「き、聞きたいことだって?」


アスラ「ああ。これから野球の・・・」


ルーン「や、野球!?野球だって!?お、お前も野球でボクたちをあの時みたいに・・・うわぁぁぁぁぁ!!」


ルーンは発狂してどこかへ去ってしまった。


アスラ「一体なんなんだ?」


ヴィクトリニャ「実はルーン様を含めた()大神(だいしん)様たちは野球にかなり苦い思い出があるみたいなんですニャ。それと戦隊ものの曲とか」


アスラ「あんなのでよくこの世界を管理できるものだな。アイツら下界の人間共を常に監視しているんだろ?野球なんて言葉を発する人間なんて大勢いるだろ」


ヴィクトリニャ「たぶんあなたが言ったから、ああいう反応をなさったんだと思いますニャ。それに下界の住人の管理は私たち天使の仕事なんですニャ。ルーン様たちはもう少し規模の大きい仕事をやっておられますニャ」


アスラ「そうか」


その時、騒ぎを聞いてか妖艶(ようえん)な美しい姿をした女性が部屋に入って来た。


??「騒がしいぞ、ルーン。一体なにを騒いでおる?」


ヴィクトリニャ「あっ、ティア様」


ティア「げっ!?き、貴様はアスラ!!もうここまで来ていたのか!?」


アスラ「アイツが逃げたからお前に代わりに聞く。野球の・・・」


ティア「や、野球ぅぅぅ!?貴様らの種族がその言葉を発するでない!!あ、あの悪夢が・・・わらわの中でのあの悪夢が蘇るぅぅぅ!!」


ティアも悲鳴をあげてルーンと同様どこかへ去って行った。


アスラ「・・・・・・」


ヴィクトリニャ「・・・・・・」


アスラ「ここの神は全員ああいった反応をするのか?」


ヴィクトリニャ「私もあんな五大神様を見るのは初めてですニャ」


その後もアスラは他の五大神を尋ねた。


しかし、アビドスに尋ねるも・・・


アビドス「や、野球・・・」バタッ


気を失い。


ヴァギに尋ねるも・・・


ヴァギ「わ、私の手足は無事ですよね!?機械化になんかなっていませんよね!!現場監督さんはいらっしゃいませんよね!?」


意味不明な言動を言う始末。


そして・・・


アスラ「次で最後だな。今までのことを考えるとあまり当てにはできんが・・・」


ヴィクトリニャ「大丈夫ですニャ。アス様は五代神様たちの中でも最高神の位置に立たれているお方ですニャ」


アスラ「そうか」


ヴィクトリニャと共にアスラは、アスがいる部屋へと向かった。


ヴィクトリニャ「アス様、失礼しますニャ」


アス「あいよ!!入っておいで!!」


部屋からは祭りでもやっているようなハイテンションでアスが答えた。


部屋に入るとキリッとした目をした女性がそこにいた。


アス「よく来たね。アタイは、アス。この世界では最高神の位置にいる神だ」


アスラ「これまでの神の中では、お前が一番期待できそうだな」


アス「期待?一体何のことだかさっぱりわからないけど、用件はなんだい?」


アスラ「実は、野球の試合で勝負をすることに・・・」


アス「ぐはっ!!」


アスは、腹を抑えて倒れ込んだ。


アス「や、野球・・・現場監督・・・美紅・・・偽物」ガクッ


アスはそのまま気を失った。


ヴィクトリニャ「にゃぁぁぁぁぁ!!アス様ぁぁぁぁぁぁ!!」


アスラ「・・・どういうことだ?コイツの反応が一番重症だぞ?」


ヴィクトリニャ「こ、こんなことは今まで始めてだニャ!!というより異常事態だニャ!!」


アスラは、必死に看病しようとするヴィクトリニャの首を掴む。


ヴィクトリニャ「ニャッ!?」


アスラ「もういい。そもそもこれは、お前に聞くべきだった」


ヴィクトリニャ「わ、私に答えられるなら何なりと・・・」


アスラはヴィクトリニャに自分が神界に来た目的を話した。


ヴィクトリニャ「そ、そういうことなら、お安い御用ですニャ」


ヴィクトリニャのおかげで目的を果たしたアスラは、神界を去って行った。


アスラが去ったことを確認するとヴィクトリニャは、ルーンとティアを呼ぶ。


ルーンとティアは周りをキョロキョロ確認しながら恐る恐る出て来る。


ルーン「や、やっと帰ったか・・・まったくアイツときたらロクでもないことしないよ」


ティア「まったくじゃ。アイツのせいで思い出したくもないことを思い出してしまったではないか。それに見よ、わらわの美しい世界がヤツのせいで腐っておる」


ルーン「そんなのはすぐに戻せばいいよ。それにしても皮肉だよね。たしか愛比売(えひめ)山ってさ・・・」


ティア「ああ。あの愛比売山の末路は、わらわたちがここの神になる前から(おや)(がみ)様によって決められていたことじゃ」


その頃、マリーはすでに日本に呼び寄せていた現役メジャーリーガーの中でも最高のメンバー10人を選出していた。


モニカ「今はシーズン中なのによくこれだけの人材を集められました・・・しかも小学生の試合なんかに出てくれるなんて・・・」


マリー「このメンバーのほとんどはフリーエージェントで所属が決まっていない一流選手よ。しかも昔から秀でた才能があったり、十分な教育を受けられるような裕福な家庭ではなかった連中ばかり。メジャーで一流になるまで、それこそ血の滲むような努力を重ねて来たわ。だから野球に対しての情熱はすごいし、何よりお金に対しての執着心は人一倍強いのよ」


モニカ「な、なるほど」


マリー「見てなさいよ。今度こそアイツらからあの山を奪ってやるんだから」


愛比売山をかけた野球勝負が今、始まろうとしている。


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