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いきなりだけど俺死んだ?
曰く、その男、誰とも話さず常に独りでいると云う
曰く、その男、ある一点を除き全てにおいて他の追従を赦さぬ者と云う
曰く、曰く、曰く・・・
曰く、その男、一人の少女を助け呆気なく最後を迎えたと云う
「ここは・・・どこだ・・?」
目を覚ますと右も左も分からないどこまでも続く白い空間だった
(ネトゲをやろうと家に帰ってる途中に車に轢かれて死んだはずなんだが…)
この男、名は御神楽 宗司
スポーツ万能、成績優秀、しかしフツメンのオタクと云う残念極まりない経歴の持ち主
(死んでしまったもんは仕方無いしさっさと天国か地獄に送って欲しいんだが…いい加減目もチカチカしてきたし…)
この達観ぶりである
(取り敢えずここがどこだか知るのが先決か…)
「さっきから後ろでこっちを見てる奴…いい加減姿見せたらどうだ?
「何故私がここにいると分かったのですか?」
何も無い空間が歪み翼の生えた一人の女性が姿を現す