ラブソング18
エムベックス スタジオA
『ハイ、ワン・ツー・サン・シ、ワン・ツー・サン・シ、くねくねダンスでパンパンパン』
『来てるわ来てるわ、今日の未来ちゃんキマクッテルわよぉ』
『ハイ、ワン・ツー・サン・シ、ワン・ツー・サン・シ、くねくねダンスでパンパンパン』
(何なのあのバカ新人っ!!)
【最近のハマミクさんの歌・・・聴いてて心が苦しくなります】
(私の歌が苦しいですってぇ)
【歌に華やかさや完璧を求めても無意味だってことです】
(ブロだから華やかで完璧で当たり前じゃないのよぉ!!)
【ハマミクさんだって、本当は自分で気づいているんじゃないですか?】
(なんで、なんでよぉ、なんでバカ新人に私の事ワカルのよぉ!!!!)
『はいっストップ・ストォープ!! ダンスのレッスンはここまでよ。次は歌合わせね』
「この後は休ませてください・・・・」
『休む? ツアーまで時間がないのよぉ未来ちゃん』
「疲れたわ・・・少し考えたい事もあるし・・・・・」
『う~んっ、そうねぇ 今日は頑張ってたし歌姫にも休みが必要かしらね』
「すいませんダバさん・・・」
そう言ってスタジオを出る浜田未来
(何で何でよ、私がバカ新人の言ったことが気になってんのよぉ!!)
「あら未来ちゃん、今日はもうあがりなのぉ?」
スタジオBから出てきた世界のガモウが未来に声をかける。
「ウルサイ、もう関係ないでしょ!!」
「ちょっと未来ちゃん、顔色悪いわよっ」
「だから ほっといてちょうだいっ(怒)」
「はいはい、言われなくてもほっときます」
(イライラビーム出まくりね未来ちゃん、月のものきたのかしら)
「イライラ未来ちゃん相手にしてないで、ワターシは長谷川誘ってと呑みに行きますかね」
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森田プロ事務所
病院から事務所に戻った長谷川修が森田社長と打ち合わせ中
「韓国のタレントとは契約は上手く行ったんですか?」
「ん? あ? うん、韓国?」
「はい、韓国の契約・・・って社長どうしたんですか?」
「ああ~長谷川君、エムベックスと契約した鈴原藍の話なんだがね」
「鈴原さんの件は獲得出来なくてすいませんでした。」
「いや、まあ、獲得もして欲しかったのは確かなんだが・・・あの・・それがだな・・・」
「藤原ちゃんがチョット勘違いしてしまって」
「私の娘なんだ・・・・・・・・・・・・・」
「へっ」
「私の娘なんだよ 鈴原藍は」
「社長のムスメ」
「よりによってエムベックスと契約だなって・・・ホント参った」
「それってホントなんですか?!」
「長谷川君に嘘を話してどうする」
「そうですよね・・・でもビックリです」
【ブィィィン・ブィィィン】
すると長谷川の携帯電話が震える。
世界のガモウからの着信
「丁度イイタイミング」
そう言って電話に出る長谷川
「もしもし」
「あたしぃよんオサム」
「丁度良かった、話したいことがあったんだ」
「やっぱりぃ~でも電話じゃ何なんで呑みに行きましょうよぉ」
「鈴原くんの事なんだが」
「あらっ鈴原さんなら、先ほど最終レッスンに向かったわ」
「最終レッスン?」
「ええっ水上会長と顔合わせとかって社長が言ってたわねぇ」
「かっかっ顔合わせぇって、本当にそう言ってたのか?!」
「何よ大きな声出してぇワターシがオサムに嘘言ったことあるぅ?」
【ピッ】
「もしもし、もしもしオサム? えっ通話切った?」
「森田社長ぉ大変です」
「どうした」
「社長の娘さんが、水上会長とかっかっかっ・・・・・」
「水上会長と かっ ?」
「かっ顔合わせに向かったと・・・」
「顔合わせ? 顔合わせって、長谷川くんが星野くんを水上会長から奪った件と同じって事か?」
「はいっ同じって事です・・・・。」
「ぬぬぬぬっぬぬぬぬぬっ・・・・」
「社長・・・・・」
「私の娘が、あの水上とだなんて・・・・許されるワケないだろぉう!!」
「社長ぉ冷静になって下さい!!」
「冷静になんてなれるかぁぁバカモン!!」
「でも、早く手を打たないと現実に そうなってしまいますよ。」
「ぐぅ・・・そうだった・・・」
「社長、マズはエムベックスに連絡しないと」
「そぅそうだった、連絡だ!!」
エムベックスに電話をかける森田
「森田プロの森田だが、至急 会長に連絡をとってくれ」
「会長は明日まで、連絡はとれないと聞いております。」
「あっ明日まで連絡がとれないだとぉ!!」
「はい、現在は会長の携帯電話も連絡がとれませんのでご連絡は無理かと・・・」
「くっ、なら社長でいい、社長を出してくれ!!」
「申し訳ございませんが社長は来客中でございます。」
「緊急なんで繋いでくれ」
「はぁーこちらも手が離せることが出来ない状態でしてぇ」
「こちらは超ぉぉぉ緊急事態なんだ、社長を出さないのなら今からそこに行ってお前を殺すぞぉ」
「こっ殺すと言われましても・・・社長と来客の方が言い争ってまして・・・どうにもならないのです。」
【ピッ】
「くっ時間がない、長谷川くんエムベックスに直接向かうぞぉ!!」