ラブソング16
横浜グランデューナ国際ホテル 19時
最上階のスゥイートルーム
コンコン
「鈴原藍です」
『入るっしょ』
水上会長の声がした後、扉を開けて中に入ると
スゥイートルームということもあり
部屋1つ1つが、大きめな様子
そして
リビングとダイニングキッチン そしてベットルーム共に豪華な造りだ。
リビングには贅沢な食材の料理が用意されてある。
「鈴原藍くん」
「はいっ会長、最終レッスン頑張らせていただきます!!」
「そんなに気合を入れなくてもイイしょ」
「社長が総仕上げとオシッャテタもので・・」
「まっ取り合えず座るしょね。」
「すっすいません。」
鈴原がソファーにゆっくりと座る。
「今日来てもらったのは、作法を学んでもらう為しょ。」
「作法ですか?」
「そうだ、芸能界という世界の作法」
「ゲイノウカイの作法」
「もちろん在り来たりでは無く、大人の芸能界作法しょ」
「オトナの作法???」
「鈴原くん、キミは食事をするという事の意味がわかるかね」
「食事をする意味ですか?」
「そうだ、食事の意味だ」
「生きる為のエネルギー補給とか・・・会話を楽しむ場とか・・・ですか?」
「うむ、一人とか家族や友達とする場合はそれで正解しょ」
「他に何かあるんですか?」
「会社と会社の食事には、ビジネスが絡むしょ」
「ビジネス?」
「そうだ、食事を共にするという行為自体が契約の同意を意味するしょ」
「契約の同意ですか・・・?」
「それがビジネスしょ」
「よくわかりませんが、食事を共にするイコール好意を持っていますという意思表示ということですか?」
「さすが鈴原藍、飲み込みが早いしょね」
「まずは、食事をするしょね」
テーブルに用意された豪華な料理を再度確認
「こんな沢山2人で食べれるんですか?」
「今日は特別な日しょ、あまる位が丁度いいしょねぇ」
(最終レッスンだから、確かに特別かなぁ・・・・・)
「デザートもこの後、あるっしょ」
「えっ、この他にデザートも食べるんですか?!」
「ツベコベイを言わずに、食べて楽しむしょ」
「はっはいっ会長、最終レッスン頑張らせていただきます!!」
「だから、そんなに気合を入れなくてもイイしょ」
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中華街付近のラプホテル
「ビジネスホテルにすればよかったね」
「うぅぅん、近くになかったんだし しかたないよ」
雨の強さもあり、急遽入ったホテルはラブホテル【ランラン】
入った部屋には、鏡張りの壁や大ぶりの丸いベット
枕の上にある棚には避妊具が用意されている。
「めぐるちゃん やっぱっ、出ようかっ」
「うぅぅんっ、着替えるダケなんだし大丈夫だよ」
めぐるちゃんは、そう言うが
僕は全然大丈夫ではなさそうだ。
思考とは裏腹に、体が反応してしまっている。
僕は、昨晩聞いた正徳の初体験を恨んだ。
「じゃ、シャワー浴びてから着替えた方がらイイよね」
「そっ そうだね」
2人の会話はギコチナイ
ましてや、言った言葉がイヤラシク感じてしまう始末。
そんなんだから、めぐるちゃんが
シャワールームに入ると、手持ち無沙汰になってしまう。
(何か変な状態になってしまったなぁ~でも
もしかして、このパターンって初体験パターンってことなのか?)
そう心で思いながらベットに大の字に寝そべると
何処に触れたのか、大ぶりの丸型ベットが動き出した。
【グィィィン】「おおおっ!!」
言葉を発したのはイイが、状況がワカラナイ!!
(ベッベットが回転するって・・・意味があるのか?)
そんな意味不明の状態で
元気ビンビンの自分のムスコが
何とか落ち着いて欲しいと思う拓都だったのだが
シャワールームから出てきた、めぐるちゃんの姿は
バスタオル一枚の露わな姿だった。
「ええええええっ!!めぐるちゃん、ふっ服はぁ?」
僕は
どっかに行きそうになる思考を保ちつつ、めぐるちゃんに問いかける。
「だってぇ拓都さん」
「なっなんですかぁ」
「拓都さんの買ってきた服、小さくて着れないんですものぉ」
「えっ小さかったってぇ・・・?!」
「たっ拓都さぁぁぁぁぁぁぁぁん」
そう言うと、ベットに横たわっていた僕の上に
めぐるちゃんがのしかかって来る。
「えっ うわぁ~」
僕の上に馬乗りになると
体に巻いていたバスタオルが肌蹴て
めぐるちゃんの胸が露わになってしまう。
「デッ デカ!!」
思ったよりも成長している、めぐるちゃんの胸から
正面を向き直すとめぐるちゃんの顔が目の前にあった。
「入院してた時から決めてたんだよぉ」
「なっ何を決めていたんでしょうか?」
驚いて言葉をかえすと
めぐるちゃんは真剣な眼差しで僕を見つめながら喋る。
「最初の人は拓都さんだって・・・」
「さっ最初の人・・・・・・・・・」
「大好き拓都さん!!」
めぐるちゃんはそう言うと僕の唇にキスをする
小さな柔らかい唇の感触は、僕の理性を奪い去り
秘めていた野生の本能を目覚めされる。
「めぐるちゃん」
僕はめぐるちゃんを抱き寄せ、再びキスをかえした。