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アイドルの価値13

【種子島宇宙センターの巻】




鈴原藍の住むマンション




明後日の【キラリン美少女を探せ!!】2次審査受ける準備で

風呂上りに念入りに手入れをする鈴原藍


母親が月に1度しか使わない高級パックを化粧箱からクスネて顔にパック中


何の気なしに点けたテレビの中で

生放送中の特ダネ特捜部隊に釘付けになっていた。




「いったい、どうなっちゃうのよぉ?」



テレビ画面上では梨木とスタッフ、そして藤原紀子と坂本あけみが


チャーター機で種子島宇宙センターに向かう機内を映し出している。




相変わらず機内でも熱弁をふるう梨木


祈るような仕草で手を合わせる藤原紀子は

何時もの悪女ブリから遠ざかった可憐な表情


坂本あけみは、何処で購入したのかドトールの袋を抱えている。




鈴原がテレビのチャンネルをまわしてみると

他局も地方局と連携を組み

状況は違えども星野愛誘拐事件の特集を放送しだしていた。




「スゴッNHK以外は星野さんの番組になってるわ・・・」




ムジテレビは既に地方局から種子島上空にヘリを2機飛ばし

島上空からの画像も番組の要所要所にカットインさせていた。


ヘリから照射される強力なスポットライトは、さながらハリウット映画の様に物々しさをかもし出している。




「ゴジラでも出てくる勢いね・・・大丈夫かしら星野さん」




間もなくチャーター機が種子島に入るころ

飛行機の無線に誘拐犯から連絡が入ったことを告げられる。




誘拐犯の連絡は星野愛のマネージャー 長谷川修が受け

その内容を機内へ無線で伝えているのだ。


『今、犯人から入った内容によると、中継車を運転する人間を指定してきた模様です。 

指定してきた人物は、ふじっ? 藤原紀子・・・さんです!!』




『えっ わたしっ!!』


『嫌ならわたくし梨木が代わりに運転して入ると交渉します!!』




『映画の撮影で大型車は運転したことはあるけどぉ・・・犯人が、ちょっと怖いわね・・・』


『じゃ運転手はわたくしが、代わりにして行くということで交渉しましょう!!』




『あっ でもっ 愛のことも心配だし、私が運転します』


『大丈夫ですか?』




『大丈夫です!!』


状況察知して交渉させてくれよ的に不満そうな梨木




そんな 梨木の表情がアップで写ったかと思うと画像が乱れる。


【キュキュンッ グオォォーーン】チャーター機が島に着陸したのだ。





種子島宇宙センターの上空は、次々にヘリの数が増え8機近い数のヘリが旋回している。




全機、機体からスポットライトを宇宙センターに向け照射しているのでセンター付近は

さながら真昼の様。


センター正門前には、テレビ局関連のリポーターやスタッフ

そして野次馬でごったがえ状態


その正門前に用意された中継車の横に、黒塗りの車が急加速で近寄り音を立てて停止


【キキーーッ】【バタン!!】


降りて来たのは、梨木たちご一行




「藤原ちゃん、話した通り中継車から専用のカメラを撮影しながら中に入って行くんだぞぉ解るな?!」自分が中に入れないジレンマでイライラしながら喋る梨木


「わかってるわよぉ、そんな大きな声出さないでっよぉ〜(怒)」




「はい これ ドトールのアイスコーヒー」坂本が藤原にドトールの袋を手渡す。


「紀子さん 梨木はあんなこと言ってますけどぉ危険な場合は撮影なんてしなくていいんですからね」




「大丈夫よっ久しぶりに私と愛が競演するのよ ビビッてなんかいられないじゃない」


「ほほうっ 何時もの藤原紀子に戻ったようだなっ」梨木がニヤリとする。





そして、梨木の実況する中


藤原紀子が中継車に乗り込み宇宙センター正門から

ゆっくりと敷地内に中継車をすすませると




梨木の携帯電話に長谷川から連絡がはいった。


『上空のヘリを全部撤退させろと犯人グループから連絡です。』


「くっ わかったっ直ぐに各局に通達する!!」形相が険しくかわり梨木がスタッフに指示をとばす。




そのやり取りをテレビで観ていた鈴原は


「ヘリの音が煩くて梨木リポーターの声もヨク聞こえなかったのよね〜」


と言いながらフェイスパックを顔に着けた状態でコクリと頷く




ヘリの撤退の間、テレビは一旦コマーシャルにはいった。


この瞬間と思い、飲み物を補充する為にキッチンに向かう鈴原




「ギャーーーーーーーーーーー!!」




ガラスに写った自分の顔に驚き奇声を上げてしまった。


(げっパックしたままじゃん★)




バスローブから

しっかりパジャマに着替え テーブルの上には飲み物とクッキー

番組放送の長期戦にも対応可能に準備する。




鈴原が再度テレビに目を向けると


ちょうどコマーシャルから番組に映像がもどったところだった。




センター全体を写すようなアングルのカメラが映し出され

テレビ画面を観るかぎり、宇宙センター上空のヘリは1機もいなくなった様す。




ヘリの複数からなる旋回音が消え、宇宙センター周辺はシーンと静まりかえっている。




そんな雰囲気を打ち消すかのように、梨木の実況が再開!!!!


『センター内の入り口に停車された中継車から 今 藤原紀子が降り立ちましたぁぁぁ』




藤原紀子が肩に担いだ中型の中継カメラが

宇宙センターの建物入り口を捉えると、中継車にその映像が送られ、テレビ局に送信する衛星アンテナより一旦テレビ局に映像を送り、そのテレビ局から全国にその映像を各家庭に中継される仕組みだ。




藤原は予めて指示されたロケット発射台に向かう。


各部屋や廊下には照明が点灯されているが、職員がいない為 

物音一つ無い

そのため、歩く音が反響して耳ざわりなほどだ。




宇宙センターの外では、藤原紀子の映し出す画像を梨木が相変わらず解説している。




暫く歩くと、扉に【この先ロケット発射台 危険】の表示




「ここね・・・」藤原が重厚な扉のノブに手をかけた。


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