表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/59

アイドルの価値2

如月英治 の巻



【港区にある如月英治のマンション】





「山田ぁ!! 外の状況はどうなった?」


「先ほど見た時より、記者の数は増えてますね〜 如月さん」




「チッ 何でオレのマンションで、あんな事するんだよ」


「また酔った勢いで結婚しょうぜ 何て言ったんじゃないんですか?」




「酔ってるんだから無効だろ、そんな約束」




「歌手の藤原紀子の時も揉めましたよねー同じ内容で 確か・・・」


「でも、紀子は酔って言ったこと理解してくれたじゃん」




「藤原紀子は芸能界って所を良く知っている方です、状況を考えたら当たり前の対応ですよ」


「そうかな〜一般人だって同じだろ?」




「彼女は、芸能界での駆け引きが上手なだけでなく恋多き人。だからマスコミにも漏れなかったですよ」


「だけどぉ同じ人間じゃん」



「今回の相手は素人さんですよ、本気になって当然です」





「・・・・・。」






<すると、如月英治のマネージャー山田の電話に連絡が入る> 



「はい山田です、 はっはい・・えぇ〜・・わかりました ありがとうございます。」

携帯電話の通話が終わり如月英治に向き直る。



「どっどうした山田・・・」

「藤川裕子さんの意識が戻りました、医師の話によると もう心配ないとのことです。」


「ふ〜 たくぅ〜 」ソファーに深く腰かけ右手でこめかみを押さえる。



「大丈夫と解かれば、早めに次の手を打っておきましょう。」

そう言ってマネージャーの山田は数箇所、電話をかけ始めた。




手持ち無沙汰の如月は、フト思い出した様にトイレに駆け込み携帯電話を手に取る。




電話の掛先は、星野愛 だった。






--------------------------------------------------------------------------------


【川崎拓都の病室】



画面上部の臨時ニュースを見て固まる拓都



その時、星野さんから貰った携帯電話からダースベーダーのテーマが鳴る。

携帯電話の液晶にうつしだされた相手は【如月英治】




(きっ 如月英治っ!!) 思わず僕は携帯電話の通話ボタンを押してしまった。



「・・・・。」



『もしもし 星野ぉ ニュースの件はもう知っていると思うけど誤解なんだ、オレが冗談で言ったことを真に受けてホント困っちゃうよ 変な女でさぁ〜』



「・・・・。」



『なんで黙ってるんだよ!! 怒ってんのかよぉ? だから身勝手な女だったつーか頭イカレた女だったんだってぇ』




「・・・頭がイカレてなんかないよっ!!!」



『  !  』



「裕子さんは身勝手な女でもない!! あんたは裕子さんに何をしたんだ!!!」



『お前 誰? 長谷川でもなさそうだしっ・・?』


「おいっ答えろっ!!! 何をしたんだっ と聞いているんだっ!!!」




『・・・星野はそこに居るのか?』


「うるさい!!!」




『・・・何故 星野の携帯電話をお前が持っている?』


「黙れっ!!! 僕の質問にこたえろぉ!!!」




『・・・・』




「畜生っ 答えろって言ってるだろ!!!」


『わかった 答えよう、その代わり星野愛の居場所を教えろ』




「嫌だっ!!! お前なんか教えられるかっ!!」


『キミの質問に答えるのは、星野の居場所を喋ること。それが条件だ』



「・・・・。」



『なら1つ良いことを教えてやろう。お前の大事な藤川裕子の命に別状ないと、先ほど病院から連絡があったよ。』




・・・裕子さんが無事・・・




「・・・・・分かったよっ でも電話じゃなくて直接話がしたい。」



『イイだろう、東京駅の八重洲口から出ると美術館がある そこに14時だ』


「わかった、逃げるなよ」







僕は携帯電話をきって、我にかえった。


裕子さんに何をしたか聞いたところで、僕に出来ることは何も無いはずなのに

如月英治と僕が会って、いったい何になるのだろう?


軽率かな行動をとってしまうほど、僕はバカな人間だったのだろうか


だけど、今


こんな行動に僕を駆り立てているのは


猛烈な勢いで込み上げる怒りの力なのは確かだった。





吉田さんには、裕子さんの様子を見に行くと話し帰ってもらった。

もちろん、僕が退院後に退院祝いをしようと約束をして・・・・。




そして僕は、携帯で正徳を緊急事態と言って病院に来る様に呼び出す。


ジャージからジーンズとTシャツの簡単な服装に着替える。



正徳が来るまでの間に

長谷川さんが僕の所に来たが、如月英治と話をしたことは言わなかった。



「ニュースの藤川さんて、ここの看護師さんなのかい?」


「はい、ここの整形外科病棟の看護師です。」



「ニュースでは重体ってなっていたんだが、大丈夫なんだろうか?」


「裕子さんの命に別状ないらしいですから安心してください。」



「そうか、無事で良かった。ところで先ほどの電話の後、如月英治から連絡こなかったか?」


「いえっ 電話はきてないです。」




「そうか・・・ならイインだが・・・。」




程なく正徳が病室に到着

長谷川さんには、裕子さんのお見舞いに行くと話して病院を後にした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ