弟子のおかげ
「はぁ良いのかよまだ強くなるかもわかんない奴と組んでも」
「あぁそれに闘気を使いこなしている奴を誰も弱いとは言えないよ」
冷静に返されてしまう。
だが、やはり教え方も分からないし日々の努力で強くなる事しか俺の頭にはない。
「じゃあ魔力を剣に纏わせてみて」
そう言うとエレナは直ぐに持っていた剣に魔力を込め始めた。
しかし、魔力が武器全体に浸透するまでが明らかに遅すぎる。
「魔力の流れが遅いまずは一瞬で武器全体に込めれる様にして」
これでひとまずは安心だろうそう思った矢先に近くで大きな衝撃音がした。
「痛てて、急に動かしたら剣が折れたよ」
エレナの持つ剣は根元からバッキリと折れていた。
「大丈夫?でも剣が折れたってことは魔力は早く流せたって事だから次は質を意識してみて」
知らぬ間にちゃんとしたアドバイスをしているが、やはり肝心なところで上手く行かない。
(まぁ俺も最初は木が折れまくったからな)
ふとそんなことを考えていると、新しい技を唐突に考えついた。
エレナにありがとうとお礼をし、俺は大量の丸太の所に行く。そしてその丸太を一本選び魔力を一気に流し込んだ。すると丸太は勢いよく破裂する。
「よっしゃ!新しい技できた」
一人で喜んでいると驚いた表情のエレナが近づいてきた。
「今のはどうやったんだ!?」
「お前が剣を折ったみたいに一気に強い魔力を流したんだよ」
俺はやり方を簡単に説明する。
「私もやってみるぞ」
そう言ってエレナは近くの丸太に魔力を込め始めた。しかしどれだけ早く流しても丸太が割れる気配はない。
「どうしよう、私には魔力で割ることができないみたいだ」
「逆にもっと魔力容量の大きな剣なら今の流し方でもいいってことだろ?」
俺は当然のことを提示する。心底納得したのかエレナはそうか!と言って街の方に走って行った。
「じゃ俺も帰るか」
新しい技に満足し、俺は帰路についた。
学校が始まってしまった、、、だるいね!