規格外ランクアップ試験
技をつくって数日後。ギルドのクエストを順調にクリアしたハヤテはランクアップするためにギルドに来ていた。
「すまん。ランクアップ試験を受けたいがどうしたらいいか教えてもらえるか?」
「わかりました。それにしてもハヤテさんたった1週間でよくランクアップ試験なんて受けれましたね。ではコークさんを呼んで来ますね」
ハヤテは1週間同じ受付嬢に行っていて、名はスニーというらしく、ハヤテが笑いながら話せる程度にはなった。会話を交わして数分後にコークが受付にでた。
「よう。お前ももうランクアップか?はやい。このキルイの町のギルドで最速だぜ?少なくとも1ヶ月はかかるってのに………いきなりこの町に来て1週間でランクアップ試験、か」
「まあな。まあクエストで一回殺されかけたがな」
「お前が殺されかけた相手?少し気になるな。まあお前はいつまでもこんな話続けていたくないだろ。着いてこい」
「ああ。頼む」
コークに案内されてついていった場所はハヤテも何度か来たことのある訓練場だった。
「………ここで何をするんだ?模擬戦か?」
「いや。まあにたようなもんだがいまから同ランクの冒険者と戦ってもらう。5人相手に勝ったらランクCで10人相手に勝ったらランクB、20人相手に勝ったらランクAで………これは規格外なんだが100相手に勝ったらランクSに上がれる」
「相手が複数の場合は一気に出てくるのか?」
「ああ。そうだが10人以上を相手にして勝てる奴はこのギルドでも9人しかでてない」
「なら100人で頼む」
「は!?……まあお前なら行けそうだな。ああ、魔法は使っていいからな。じゃあランクがEDCの奴を集めて来るから少し待ってろ」
(…よく考えたら報酬もないのに冒険者って集まるか?)
「………そういや、冒険者って報酬ないのに集まるもんなのか?」
「ああ。訓練になるからな」
「そういうもんなのか」
そう疑問を曖昧な答えで返されてもやもやしたハヤテだったがつかうわざを考える。
(エクリプスフォールで見えなくして弱ヴォルティックウェブで気絶させるか)
そう考えているとコークとその背後からぞろぞろと武装した人がきた。
「ハヤテ。今からこいつらと戦ってもらう。」
「こんなちっちゃいやつが俺達に?馬鹿げてるぜ」
「ああ。こんなの瞬殺だな」
そうやってハヤテを馬鹿にしてる奴らにコークが話しかける。
「お前ら、一回ハヤテと先に戦ってこい」
「俺達2人でですか?一人でも行けますのに………」
「行くぞ」
「っ!……はい」
そうやってハヤテと2人のランクE冒険者が向かいあう。
「準備運動……始め‼」
「うおおおおおお!!」
「死ねぇ!」
「………俺もなめられたもんだな」
ズガガ!
ハヤテの拳銃がはなった2発の通常弾が向かってきた2人の腕に当たる。
「ぐがぁ!」
「痛ぇ!なんだこれ‼」
痛いといいながらもこちらに向かってくる短剣と槍を持つ2人。
「あまい。隙が大きい。音速波!」
「ぐ!」
「なんだ?あいつの攻撃が見えねえ!」
「ゲート」
ハヤテに向かってきた2人は黒い闇に吸い込まれていく。そして……………
「そこまで!」
「なんでだよ‼俺らはまだ負けて……」
「自分のいる場所を見ろ」
「っ!?なんで!なんであんなやつに!」
「ほらほら、じゃあみんな並べ。始めるぞ」
そして100人が……正確には98人がハヤテと向かいあった。
「よーい…………始め‼」
『うおおおおおお!!』
「エクリプスフォール」
ハヤテがそう言ったとともに相手が闇に飲まれていく。
「うわっ!」
「見えねえ!」
「とうなってやがる!」
「……そしてヴォルティックウェブ!」
『ぐぅっ!』
そうしてハヤテは98人を10秒で倒したのだった。