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赤き少女と青き王子  作者: 豊
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生い立ち

~物語の始まり栄光と不吉~



大きなお城で一人の産声が上がる。

慌てて王室に入る一人の老人。「ゼウス国王、産まれましたぞ。しかもこの世界の栄光を司る青髪のおぼっちゃまです」


 ゼウス国王は頷くと椅子から立ち上がり、王妃のいる部屋に向かう。


部屋に入ると王妃の頭を撫で、軽く微笑み「よくやった、今は休みなさい」そう言うと王妃の頬に口付けをした。


時は同じくして、ある村でも一人の赤ん坊が産まれていた。「あ、あなた、赤髪の赤ちゃんよ……」赤ん坊を産んだばかりの女性が絶望の声を上げる。


「な、なんてことだ……」女性の旦那も膝まづいてガックリとうなだれた。




~数年後~


  村人からの密告を受け、ゼウス王国の兵士がやってきた。


「この家だな」そう言うと兵士は家の扉を蹴破る。


  家の中には赤髪の小さな女の子とそれを守るように、両親がかばっている。


「貴様ら、不吉と呼ばれる赤髪の子を産みながら黙っていたそうだな」兵士が両親を睨む。


「お許し下さい。この子はまだ小さく……」


「お、お願いします。今回だけは見逃してください」両親は必死に我が子をかばう。


「ならぬ。今回はゼウス王国・レイン王子の聖誕祭であるからお主等二人は処罰せんが、この子供は一生、王国の牢屋で生活してもらう」


泣き叫ぶ両親を見て、呆然と立ち尽くす女の子。兵士達はそんな女の子を馬車に乗せ、勢いよく村から出ていった。



女の子のいなくなった家は両親の嗚咽する声だけが虚しく響いていた。



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