表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

82/255

第66話『二人の魔女』続

「あんなことができるお母さんでも、あんなに強いお父さんでもグランヴェルトには勝てなかったんだよね?」


「‥‥‥そうね」


 レニーはげんなりと答えた。


『同時詠唱』を使いこなす魔女グラーティア。

 人間離れした超人的強さを持つ戦士シェムゾ。


 文字通り化け物の二人だが、グランヴェルトとルネシアはさらにその上をゆく化け物ということか。


 考えただけで気が滅入る。

 もしかしたらレヴァンやエクトくんも、今まさにこの感傷に浸っているのかもしれない。


「私たち本当に勝てるのかな。グランヴェルトに」


「勝たなきゃダメなのよ。今はもう、あたしたちに期待してくれている人達が大勢いるわ。それこそリリーザの国民みんなからね」


 みんなに、か。

 無能と呼ばれ、特に誰にも期待されずにいたあの頃が、今となっては懐かしい。

 軽く生きていられる毎日だったが、今は随分と重くなったものだ。


 それでも色んなことが良い方向に向かっている気がする毎日で、凄く楽しい充実した毎日なのも事実。


 全てはレヴァンに召喚された、あの『奇跡の日』から。


「そうだねレニー。私たちはとにかく魔法を覚醒させて『同時詠唱』もできるようにならないと、だね」


 それがどんなに難しいことかを理解した上でシャルはそう言った。


「ええ。まだ強化合宿も初日なんだから、できることをやっていきましょう」



 レニーと共に訓練用コロシアムにきた。

 警備の人に話を通して入らせてもらい、すぐに歌とダンスの練習を始められるように下準備をする。


 演奏するための楽器の準備。

 ドラムやらなんやら、女二人だけだとこれだけでもけっこう大変だ。


 いや本当にレニーがいてくれて助かった。


 集合時間に迫ると徐々に他の女子生徒たちが姿を現し始めた。

 その中には姉のリエルとロシェルも。


「みなさん! こんな夜遅くに眠い中集まってくれてありがとうございます!」


 ステージに立ち、2年生と3年生もいるから敬語でシャルは挨拶した。

 

「恥ずかしいことをたくさんやらせてごめんなさい。でも聞いていると思いますが、これから戦う将軍の魔女レジェーナって人は『ブロークン・ハート』という『スターエレメント』を扱う強敵です。これを無効化するためにも、この歌とダンスの練習は本当に大事なんです。どうか最後までご協力お願い致します!」


 大きく頭を下げると拍手が起こった。

 その拍手でどこか救われた気分になりながら顔を上げると、あることに気づいた。


 あれ? ロミナさんとレイリーンさんがいない!?

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ