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第5話『ストレイガウェポン作成』

「とりあえずこれは国王様に報告せねばな。悪いがここを空けるぞ。みんなはここで『魔女兵装ストレイガウェポン』の召喚につとめなさい。ソルシエル・ウォーで使える武器は【メイン】と【サブ】の二つだ。しっかり話し合って決めなさい。一度決めたら変更は出来んからな」


 オープ先生は伝え終えたらさっさと美術室を出て行ってしまった。


「おいレニー。リクエストを言うぞ。オレは射撃主体でいく。だから【メイン】はライフル二丁。【サブ】はスナイパーライフルだ」

「なによそれ。本当にぜんぶ銃じゃない。接近戦はどうするのよ?」

「んなもん蹴りゃいいだろう。オレは剣とか斧とかダサくて嫌いなんだよ」


 なんで剣が嫌いなんだろう。

 けっこう長く親友やってるが、その理由は未だに分からない。


「デザインはどうするの?」


 レニーの問いにエクトは美術室にある棚からイラスト用紙を持ってきて、レニーの机の上においた。

 そして鉛筆を渡す。


「デザインはまかせる。描け」

「はぁ!?」


 エクトの無茶振りにレニーが驚いた。


「エクトはやっぱり射撃主体か」

「ねぇねぇレヴァン。実は私、万が一に備えてレヴァンの『魔女兵装ストレイガウェポン』を妄想してたんだけど見てくれる?」

「へぇ~妄想してたのか」

「うん。もしかしたらレヴァンに召喚されるかもしれないって、ずっと考えてたから」


 可愛い……。


「ん、なら俺のリクエストに応えられている武器なら使おうか」

「いいよ。絶対にレヴァンにジャストな武器だから」


 えらく自信満々なシャルだが、果たして俺のリクエストと一致するだろうか?

 俺の好きな武器は銃剣『バイアネット』だ。

 それをシャルは知らないはず。


 シャルは妄想をイラスト用紙に具現化していく。

 それも凄い速度で。

 めちゃくちゃ手慣れている。

 卓越した鉛筆さばきで、あっという間に一本の武器が描き上げられた。


「はいまずは【メイン】のこれ。【大口径リボルバーブレード】。名前は【グレンハザード】。見て分かると思うけどレヴァンの好きな銃剣だよ」

「なんで知ってんの!?」

「私を誰だと思ってるの?」


 まさかの質問返し。

 恐れ入ります。


「そもそもレヴァンは自分で【メイン】と【サブ】の切り替えが面倒くさそうって昔言ってたじゃん。だから銃剣にしたの」

「お、おう。なるほど」


 そんな何気ない俺の一言さえ覚えているのか。

 シャルには敵わないな。


「この【グレンハザード】はパワーに特化した武器ってイメージで創ったの。ブレードは大型にしてあるから大剣としても使えるよ。リボルバー式にしたのはフルパワーのフレイムを連射できるようにするためなの。あ、魔法ってパワーを上げれば上げるほど速射性が落ちていくから、こういう工夫が必要なの。フレイム6発分をチャージできるから覚えておいてね。あとこの武器の難点はやっぱり巨大さ故の小回りの効かないところかな。でも大丈夫!それを補うのが【サブ】のこれ!」


 俺に返事の隙を与えない凄い饒舌を終え、そしてまた凄い速度で描いていく。

 唖然としながら俺はシャルの顔を見た。


 まるで子供のようにウキウキしながら描いている。

 そんなシャルの横顔がやたら可愛く見えてしまった。

 妄想が妄想で終らずに形になったのが嬉しかったのだろう。


「できた! 【小型銃剣零式アサルトダガー】。名前は【ブレイズティアー】。パワーとリーチがありすぎてゼロ距離戦では使いにくいかもしれない【グレンハザード】のために考えたの。【ブレイズティアー】はフレイムをとにかく連射できるように威力を抑えてあるから手数で攻める時にも役立つと思うよ。なにせ二刀にしてあるからね」


 すげぇ、俺のリクエストである銃剣をパワー型と手数型で別けたのか。

 隙のない構成だ。

 これは良い。


「どうかなレヴァン? 不満なら考え直すけど」

「いやこれでいい。これを使わせてくれ」

「良かった」

「ところで名前って付ける必要あるのか?」

「あるよ?」

「あるの!?」

「みーんな名前付けてるよ武器に」

「マジかよ!」

「『魔女兵装ストレイガウェポン』のライセンスを登録するときに名前も聞かれるからね。それに二人だけの唯一無二の武器だし‥‥‥っあ!」

「え、どうした?」

「二人だけの唯一無二の‥‥‥、ああ! 『魔女兵装ストレイガウェポン』って私とレヴァンの子供みたいなものじゃん! やっぱり名前は【グレン♂】と【ティアー♀】に変えよう!」

「変えんな! 元のでいいから! あと子供の名前は俺が考えるって決めてるからな!」


「なんでよ! 痛い思いして産むの私なのに!」

「‥‥‥シャルってもう妊娠してるの?」


 レニーがエクトに聞いた。


「お前もさっさとアイツらの空気に慣れろ。あれはアイツらお得意の〔幸せな家族計画〕だ」

「そ、そうなの」



魔女兵装ストレイガウェポン』の設定が終わり、俺たちは一階にある『魔女兵装審査室』に向かった。


 シャルいわくここでライセンス登録しておかないとソルシエル・ウォーで『魔女兵装ストレイガウェポン』の使用を許可されないとか。


【メイン】=【グレンハザード】

 大型バイアネットタイプ


【サブ】=【ブレイズティアー】×2

 小型バイアネットタイプ


 俺とシャルの『魔女兵装ストレイガウェポン』の登録を済ませる。


 どちらも無事にライセンス登録された。

 そしてエクトとレニーの方は。


【メイン】=【ステラブルー】×2

 ライフルタイプ

【サブ】=【アイスオーダー】

 スナイパーライフルタイプ


 無事にライセンス登録された。

 本当に銃しかない。

 といっても俺も銃剣しかないんだが。


 ブルーとかアイスなどと名付けられているのは属性を意識した結果だろう。

 現に俺の武器もグレンやブレイズといった炎を連想させる名前が付けられている。


「『魔女兵装ストレイガウェポン』はいいよな。実際の銃みたいな手入れもいらねぇし、ジャムらねぇし、弾代もかからねぇ。良いことづくしだな」


 エクトの言葉に、俺は確かにそうだと共感した。

 しかしこの『魔女兵装ストレイガウェポン』の真の良さは他にある。


「よし。登録は済ませた。ギュスタたちのところへ行くぞ」


 俺が言うと後ろでシャルが「おー!」と片手を上げて俺に続いた。

 エクトはとくに何も言わずに先に歩いていく。

 ノリの悪いヤツめ。


「ねぇシャル。エクトとレヴァンなんだけど、本当にあのギュスタって3年とシグリーっていう2年に勝てると思う?」


 いよいよ対決を前に不安がよぎったらしいレニーがシャルに問う。


「信じてあげてよレニー。私はずっとあの二人を見てきたからどれだけ強いかは知ってるつもりだし。それに‥‥‥」

「それに?」

「こんなところで負けてちゃ全国制覇なんて夢のまた夢だよ」



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