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第95話『エクト&レニー出撃』

『‥‥‥そっちは任せたぜエクト!』

「ああ」


 レヴァンとのテレパシーを終えて、エクトは敵が10人ほどいる正面を見据えた。


 奴らはエクトの長距離射撃を知っているかのように身を固めている。


 横一列に並んだ5人の敵は、巨大な盾であるタワーシールドを装備して前進。


 もちろんエクトの的になるような身は晒さない。

 鉄壁の守りだ。


 その5人の後ろにはさらに5人が隠れている。

 後衛が魔法担当だろうか。

魔女兵装ストレイガウェポン』を使ってくる様子がない。


 なんにせよ敵は、射程外から攻撃するというエクトのスタイルを把握している動きをみせている。


「ちっ。レヴァンぐらい火力がありゃ力押しでいけるんだがな」

『エクトどうするの? これ以上近づかれたら敵の魔法射程内に入っちゃうわ』

「魔法は使わせねぇ。正面の守りに特化してるなら上から横からだ。例のアレをやるぞ!」

『了解! 『アイスシールド』展開!』


 すでに詠唱済みだった『アイスシールド』をレニーは唱えた。

 

 エクトの周りを浮遊する氷の盾が現れる。

 

「奴等の上左右に展開しろ」

『わかったわ!』


 レニーが返事をすると同時に氷の盾群を敵の頭上と左右に展開した。


 敵は自分の周りに浮く氷の盾に気づいた様子だったが、その鉄壁の守りを崩すことはなかった。


 ニヤリとエクトは嗤い、二丁の『ステラブルー』を構えた。


「見せてやるよ。オレとレニーの弾丸の嵐!」


 吼えて『ステラブルー』を連射する。

 狙いは全てレニーが展開した氷の盾。

 

 ギュンッギュンッと氷の盾に当たった弾丸は軌道を変えてタワーシールドを構えた連中の背後に降り注ぐ。


「うわああああ!」

「なんだ、上から!?」

「いや、横からも攻撃が!」


 よほどビビったらしい大声で、敵があわてふためく声を上げている。


 上左右に展開された氷の盾に『ステラブルー』の弾丸を当て、それを跳弾させる。


 これによって正面を守っているタワーシールド部隊を抜き、背後に控えた敵を攻撃できる。


『【グランヴェルジュ】=アバル=戦闘不能=エリア外へ』


 レヴァンがやったであろうアナウンスが流れてきたが、今は構わず『ステラブルー』を乱射した。


 マヌケなことに、タワーシールド部隊は背後の異変に気づいて隊列を崩してきた。


 それは完全な隙を晒した結果になる。


「今だ!」


 エクトは隊列を崩して身を晒した敵達を射撃していく。


「ぐあ!」

「ぎゃあ!」

「あが!」

「うわああああ!」


 脇や肩、顔面などに弾丸を直撃させていく。


 正面・頭上・そして右と左の一斉跳弾射撃。


 エクトとレニーのコンビネーション技は、敵を次々と撃破していった。

 

『【グランヴェルジュ】=ダアト=戦闘不能=エリア外へ』

『【グランヴェルジュ】=バート=戦闘不能=エリア外へ』

『【グランヴェルジュ】=‥‥‥』


 一気に撃破のアナウンスが流れ、エクトが倒した敵の数よりもアナウンスの数が多かった。

 どうやらレヴァンたちもまだ暴れているようだ。


「ま、こんなもんだろう」

『そうね』


 タワーシールド部隊と後衛の部隊を全滅させたエクトとレニーが言う。


『さすがです! エクトさん!』


 マールの声がテレパシー越しに聞こえた。


『将軍はいたかいエクト?』


 シグリーが聞いてくるのでエクトは「いねぇ」とだけ答えた。


『わかった。なら他にもテレパシーを繋いで聞いてみるか』


 シグリーが言うと、リエルがレヴァン達のテレパシー間に繋げた。

 その時、エクトとレニーの耳に入ってきたのは。


『獅子王っ!』と叫ぶギュスタとロイグの声だった。



ほぼ毎日22時過ぎに更新します。


※遅くても二日目の22時には最新話を更新します。

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