12話
ガイマ達は、スズモの説明を受けた後に強化魔法を習得しており現在はイースタンの街の近くの街道を走っていた。
強化魔法、すげぇ便利だ。一度掛ければこんなにも体が軽くなるなんて戦闘で使えば有利に戦闘を進めるはずだとガイマは思い
「強化魔法って便利だな」
確かにガイマの言う通り、強化魔法って便利よね。これってきっと味方にも付与出来る筈よね?なら使えるようになることでガイマの役にたてるかもと思いながら
「わかるわ。って、それよりもイースタンの街がある方から引き返して来てる人たちがいるわよ?」
いやいや‥まさかこんなにも簡単に習得するとは思って無かったから。無理なら転移魔法を使うことも考えてた。やっぱりこの2人は異常だ。本当に何者なの?と思いながら
「確かにイースタンの街の方から引き返してるわね。まさか、私達の事がバレた?」
ガイマはそれ聞き、
「とりあえず、聞いてみればわかるだろう」
そう言い、馬車で向かって来る人を止めて
「イースタンの街に今から行こうと思ってるだが何かあったのか?引き返してる人たちがいるみたいだが」
そう聞くと馬車の運転手がそれに
「なんだい、アンタ達もイースタンの街に行こうとしてるのか?なら今は無理だ。突然と街が閉鎖され理由を聞くも答えれないの1点バリだ。だからアンタ達も引き返すべきだ」
と言い馬車を動かしそのまま去って行く。
「突然の封鎖か‥ならバレてるって事だ。どうするんだスズモ?」
「‥とりあえず行って見るだけ行ってみよう」
と3人はイースタンの街に向かうのであった。そして、到着すると街に入る為の場所はいつもなら扉は閉まっていないが扉閉まっておりその場所に沢山の武装した兵たちが経っており完全に街に入れないようになっていた。
「‥本当に完全に街を封鎖してるわね。このぶんだと4つの入り口も無駄でしょうね」
「どうするのこれ?」
「ここまで来て引き返すのかスズモ?」
スズモは考え
「‥ダメ元だが、兵士達のリーダーとは認識があるからこっそりと入れて貰えるやも知れん」
「そうか。ならあってみるのがいいかもな」
そう言いスズモは兵士に近寄り
「リリベットに話があるのだが‥スズモが訪ねて来たと伝えてくれないか」
と言うと、兵士の1人が
「リリベット様‥ここにはいない。独房に連れられて行った」
「独房に?何があった?」
そう聞くと兵士は事の経緯を話し始めた。
時間は遡り、衛兵達の詰所に領主の護衛の物がやって来て
「リリベット、今よりこの街を封鎖する。その指揮を取りなさい」
と敬礼している1番前に立っている女性リリベットに言う。それにリリベット
「‥お言葉ですが、何故封鎖を行うのでしょうか?理由をお聞かせ願います」
「危険な人物がこの街に来るからだ。いや、リリベットお前は親しかったなその危険な人物と」
「‥もしやスズモでしょうか?」
「そうそう。その危険な人物スズモが、向かって来ている。その人物をこの街に入れないために封鎖するのだ。そして可能ならばそのスズモを排除するのがお前達の仕事だ」
「出来ません」
「うん?今何と言ったかねリリベット?」
「出来ません」
と。護衛の人物はそれにリリベットに近づき顔をビンタし
「領主様の命だ従え。次に従えないと言うならビンタでは済まさんぞリリベット」
顔が赤く腫れるもリリベットは護衛の人物を見て
「ビンタされようが、この命だけは従えません。私達の仕事はこの街の住民を守る事で人殺しではありません。それに、領主様が怪しい事をされている事の方が余程危険だと思います。直ちにそちらの捜索を命じください」
それに護衛の人物は
「そうか、仕方ないか。お前は私の権限で隊長の座を剥奪だ。そして牢獄にて再教育だ」
そう言うと同時に、リリベットの背後に顔を隠すようにフードを被ってる人物が姿を見せ体に触れた瞬間に、リリベットの体に電流が流れ
「うおおお、あぁあぁあぁ」
と悲鳴を上げ続け、それを見た兵士達は恐怖しそれを見た護衛の人物が
「次の隊長は君だ副隊長ウォーレン。君は従ってくれるのだろ?」
と護衛の人物が聞くと。少し間が空き
「‥了解です。では直ちに門の封鎖から始めさせてもらいます。お前たち行動を始めろ」
と言いその場から離れ、護衛の人物は悲鳴を上げてるリリベットを見て
「よし、とりあえず一旦やめだ。このまま独房に連れて行き、目が覚めしだいに拷問部隊に再再教育するように指示をしとけ」
と言う。リリベットは電流から解放されるもすぐに意識を失い、電流を流してる人物はリリベットを抱えて独房に連れていくのであった。
と兵士から説明を受ける。スズモは
「‥私のせいか。それで私をお前達は捕まえるのか?それとも始末するの?」
と兵士に伝える。兵士はそれに答えようとするとウォーレンがやって来て
「スズモ殿、急ぎこの場からお離れを!貴方様を始末等は考えれません。どうか、どうかこの場からお離れを」
そう話していると、いつの間にかいたフードで顔を隠した人物が2人現れ
「おいおい、ウォーレン隊長様よ、それはやっちゃ行けね事だ。お前達の使命は領主様の言われた事をやることだい。それを守れねならアンタも再教育が必要なようだな」
「‥どうでもいい。守れないなら再教育の意味なんてない始末しよ。スズモって言う女と共に」
と。それにスズモが何か言おうとするもウォーレンが
「スズモ殿、ここは私がこの物を足止めいたしまのでお逃げください」
それにミナが前に出て
「スズモは、ウォーレンさんでしたか?多分逃げませんよ。ここは多分先に行ってくださいと言うのが正解だと思うわ」
とスズモを見て言う。それに
「‥ミナ、お前まさかあの2人を相手にしようと言うのか?無茶だ。ここは皆で相手する方が得策」
「それではダメだと思うわ。こんな所で無駄な体力や魔力を消費してしまうと領主をどうにか出来なくなる恐れがあるわ。だから、ここは私があの2人をどうにかするの。」
「‥わかったけど、無理だけはするな。最悪の場合は生き延びる事だけを考えて行動しろ」
と。ガイマはミナの顔を見つめ
「ミナ、絶対に後でまた」
「大丈夫よガイマ」
そう言う。ウォーレンは背後にいた兵士に、
「お前達、スズモ殿とガイマとやらの援護をしろ」
そう言いその場を離れるガイマとスズモの後を追いかけて行く兵士達。
女の声のしたフードを被ってる人物が
「逃がす訳がないでしょうが!!」
そう言うと突如と生えた背中のタコの様な幾つもの触手がスズモ達に迫る。
「させない」
とミナは言い放ち手を振り払う動作をすると迫る触手の行く手に炎の壁を一瞬で作り上げ進行を阻む。
「‥邪魔するなこの女が!!お前を殺してやる」
と触手を引き戻しミナを睨みつける。
「殺される訳には行かない。約束したから」
と今にも戦いが始まろうとしていた。
あの炎の壁をこのミナと言う女はやってのけたのか?スズモ殿の連れだが何者?あの女の相手はミナがするとなれば、俺の相手はリリベット様に電流を流したこの男か。
「お前の相手はこの俺だ」
そう言い腰の剣を抜き去り構える。
あの女、少し厄介だな。あれ程の魔法をあの一瞬で出来るとなればかなりの手練とみた。めんどくさいが、ウォーレンを速攻で倒し援護しないとならないかもしれないな
「来いよ、速攻で終わらせてやるよ」
とこちらも戦闘が始まろうとしているのであった。