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190話 日曜の現人神を探して




俺はその後日曜の現人神を探して世界各地を回った。


この世界には現人神に支配されている土地があと2つある。


七曜の現人神は名前の通り7人居るが、その全員がひとつの土地を持っている訳ではない。


例えば金曜の現人神は土曜の現人神に敗れ、今は土曜の現人神に付き従っている。


それ以外にも、火曜と水曜と木曜の現人神は3人でひとつの土地を管理している。


月曜の現人神のところに最初に来たのは近かったからというのもあるが、他のところには現人神が複数人いるため、月曜の現人神のところよりも手強いと思ったのもある。


月曜の現人神はひとりだとしても手強い相手だったため、先にそっちを倒しておいてよかった。


普通なら月曜の現人神を倒したところで他の現人神が倒せるとは限らないのだが、俺の場合は違う。


俺は倒した相手の力を奪うことが出来る為、実質、現人神2人分の力があるという事だ。


月曜の現人神の力はあの時見たのが最強の力だったようで、それ以上の力は使えないため、あの魔法による恩恵は受けられないが、浮遊魔術などの力や基礎的なスキルなどの力は奪うことが出来たため、それだけでも他の現人神に対抗しうる力にはなっているはずだ。


2つの街の人達の力をほぼ全て吸収したとしても1人の現人神の力に並ぶか並ばないかまでしかいけないという意味がわからないほどの強さを現人神は持っているが、それでも、俺の力ならば勝てるはずだ。


次は金曜の現人神と土曜の現人神の統べる土地に行こうと思う。


現人神の情報は規制されているため、その力がどれほどまでなのかは分からないが、単純に3人と2人なら2人の方が弱そうなため、こっちを選んだ。


こっちの方がここからの距離は遠いが、安全策を取りたいというのもあるし、実は日曜の現人神の土地からの距離で言えばこっちの方が近い。


故に日曜の現人神を探すのならばこっちから行った方がいいかもしれない。


俺は塵だらけの世界を抜け出し、その土地へと向かった。


今度は現人神の居場所からではなく、下にある街から攻めることにした。


金曜の現人神と土曜の現人神の土地は簡単に言うと、地下と地上のふたつにある。


元々は金曜の現人神の土地が地上にあり、土曜の現人神の土地が地下にあったのだが、金曜の現人神が敗れ、2つの土地は統合された。


金曜の現人神はまぁ、なんというか土曜の現人神に負けた時に惚れてしまったらしく、2人は今結婚しているらしい。


現人神同士の結婚というのはこの人達しか居ないため、日曜の現人神の土地までそのニュースは届き、今でも歴史書などに乗る程の一大事になっている。


まぁ、だからこそ今は2人揃って同じ場所に居る可能性が高いという訳だ。


どちらかと言えば地下の方が防衛力的には優れているため、2人はそこに居るだろう。


そして、その地下へ行くためには金曜の現人神の土地からしか行けないようになっているため、俺は先に街の住民を襲う事にしたのだ。


金曜の現人神の土地の住民も、土曜の現人神の土地の住民もある意味どちらとも平等に生きている。


金曜の現人神の住民はある意味全員スラムだと言ってもいい。


何故なら、金曜の現人神の影響を受け、全員が財産を貯めたりすることはなく、すぐに使ってしまうためだ。


だからこそ全員がいい仕事に就き、良い暮らしをしているはずなのに、全員が貧しいのだ。


それとは違い、土曜の現人神の土地では徹底的な独裁主義が取られており、土曜の現人神によって全てのものは平等に分配されている。


それは完全に成功した例なため、恐怖による圧力をかけたりするまでもなく、土曜の現人神の土地の住民はそれを受け入れている。


そのため、住民同士の結託も強く、非常に高い軍事力を持っているのが特徴だ。


そういう構造上、まず攻めるためには金曜の現人神の土地を攻撃する必要があるため、俺は住民から攻めようとしているのだ。


俺は金曜の現人神の土地に舞い降りる。


そこの住民達は俺が来た事に慌てふためき、俺が特に誰かを殺したりもしていないのに全員が逃げ惑い始めた。


…………これは、もう情報が出回ってしまっているみたいだな。


まぁ、そんなことは関係ない。


どうせここからは流れ作業だ。


情報があろうがなかろうがどうせ虐殺を始めれば全員が逃げ惑い始めるんだ。


それが遅いか早いかの違いだ。


俺は近くにいる住民の魔力を吸収する。


そして苦しまないように脳を一撃で破壊する。


相手が本当に悪人かも分からないので、苦しませるのは少し可哀想だ。


諸悪の根源である日曜の現人神のせいで殺されるのだから、せめて苦しまずに死なせたい。


逃げ惑う人々を同じ様に殺していく。


可哀想だが、仕方がない犠牲だ。


そんな事をしているうちに、やはり騎士のような人はやってきた。


だが、それは明らかに今までの騎士とは風貌が違った。


一人一人が歴戦の猛者のような顔つきをしているし、まず数が比べ物にならないほどに多い。


…………そうか、こいつらが土曜の現人神の軍隊か。

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