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温泉地発見。06

何時もお読みいただきありがとうございます。

よろしくお願いいたします。

『っう、只者ではない。答えを間違えるといきなり戦闘になりかねない』


カインは目の前の人物から放たれた【魔力】の濃さを感じ危機感を覚え高速で思考をまとめ始めた。チラリと左を見るといつも冷静なバルビッシュの額から汗が噴き出ているのが見えた。それを見てカインは目の前の人物が強者だと確信をする。そして戦闘態勢をスッと解きまっすぐ立つときれいな所作で頭を45度さげる挨拶をする。


「大変失礼しました、私はこのパーティーのリーダーでシールズ辺境伯が家臣。騎士爵を賜っております、カイン=サンローゼ=シャムロックです。突然の無礼、深く陳謝いたします」


カインが素直に謝罪をしたので目の前の人物は少し態度を軟化させた。そしてフッと笑い放っていた【魔力】の放出を止めた。


「あははは、素直な奴は好きだぞ。名乗りには名乗りで返すのが礼儀だな、我は邪神様が作られた四悪魔の一人ルージュだ。短い間かもしれんがよろしくなっ」


その人物はルージュと名乗った、しかし問題は名前ではなくルージュから告げられた”邪神”と言う言葉にカインは戦慄を覚える。【勇者様の書】や【賢者様の書】にこの世界の創造神と対立している神として出てきたからだ。


「ルージュ様とお呼びさせていただきます。ルージュ様は私達を探されていたと先ほど言われていましたが、出来ましたら目的を教えて頂けないでしょうか」


「…目的かぁ~。まあ、それくらいならいいか。お前達の誰かが神々が作った【神器】を持っているだろう?それを貰い受けに来た」


ルージュはカインの問いに頭をガシガシと搔きむしった後、左上を見上げて少し考えたあと理由を話した。カインは【神器】と言う単語に思い切り心当たりがあり冷や汗が噴出してくる、ルージュが探し求めているのは温泉地を探すために男神アレスから授かった【アレス神の護符(アミュレット)】だと気づいたからだった。


「ル、ルージュ様はその【神器】を使って何をされるのでしょうか?」


「…あん?なんでそんな事までお前に話さなければならない?ちょっと面倒になって来たな、もういいやお前達死ね。その後に勝手に探すわ」


カインの問いがルージュの琴線に触れたのかいきなり態度を硬化させ、殺気を放ち始めた。ガーディ達は直ぐにカインを守る陣形をとるがまだ攻撃はしない。ルージュがスッと人差し指を一本だけ立てて顔の前に構える。


「【煉獄】」


ルージュが一言だけ呟くと人差し指の少し上にロウソクのサイズの炎が現れたと思ったら炎がものすごいスピードで回転し始め白く輝くビー玉位の大きさにまとまる。カインはその作り出された白く輝く炎の球に戦慄を感じた。カインの目にはその炎の球に込められた【魔力】がとんでもない量である事を感じ取れたからだ。


「まずい、みんな僕のそばに集まってっ!」


カインの言葉にガーディ達がカインにくっつく様に集まる。服の中に隠していた【アレス神の護符(アミュレット)】を取りだしカインは急いで【バリア】と唱える。カイン達の周りにブンッと音と共に魔力障壁が展開された。


ルージュが人差し指をカイン達の方にちょっと動かすと炎の球がキュンと言う音共に真直ぐ飛んできて【バリア】に衝突し爆炎と共に大爆発を起こした。数秒、【バリア】の外側で炎が渦巻き視界がオレンジ色に染まる、周囲の温泉が熱せられ水蒸気が大量に発生し二次作用で水蒸気爆発が起きた。


今度は周囲が真っ白になるが物凄い突風が吹き視界をクリアにする。周囲の温泉地は大爆発の影響で所々に出来ていた温泉だまりが無くなり、一面の更地に変わっていた。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

しばらくの間1日2話更新で進んでいきます。

よろしくお願いいたします。

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