温泉を探しに行こう。05
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翌朝カイン達が宿の食堂で朝ご飯を食べていると警備隊長のバーバーが飛び込んできた。そして食堂内をキョロキョロと見渡しカインを見つけるとダッシュで駆け寄る。そして姿勢をただし朝の挨拶をしてから話し始めた。
「カイン様、昨日この食堂でとらえた男達の事で少々問題が発生し出来ればお知恵をお借りしたいのですが…」
本来の管轄はサンローゼ領主であるルークが判断するべき事であるが何やら急ぎのようなので、朝食が終わったら兵舎本部に行くと伝える。バーバー隊長は「ありがとうございます」と深々と頭を下げて食堂をでていった。カインが話を終えて朝食を再開しようテーブルに向き直り、バルビッシュ達を見るとカインをほぼ無表情で見つめていた。
「いや、だってさぁ。バーバーさんの顔見た?思いっきり隈が出来ていたよ、多分昨日の夜から寝ずに尋問とかしていて問題が発生したんじゃない?ほっとけないでしょう?……ごめんなさい、また勝手に決めてしまいました」
「…主人の決めた事なのでしょうがないですが、約束を破られた事に関しては戻ってからルーク様とリディア様にご報告させていただきます」
カインはバルビッシュの言葉に申し訳なさそうに「はい」と返答をした。その後、バーバー隊長の様子から直ぐには解決できなさそうとカイン達の意見が合わさったので出発を明日に延期し、延泊を宿屋の主人にお願いしたのだった。
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「それで、何が起きたのですか?」
「はい、宿屋の食堂で騒ぎを起こした男達を尋問した所、自分達は「キックス伯爵家の傍系にあたる者だ、これは不当な扱いだ」と騒ぎ初めまして…」
朝食を終えてあまり時間を置かずに兵舎を尋ねたカイン達は兵舎の一部屋だけある応接室に通され、バーバー隊長から状況の説明を受けた。トンネル内を爆破した黒い布の者達は現行犯なので容赦なく罰を与えられるが、食堂内で騒ぎを起こした男達はトンネル爆破に関与していないと言い張っていて対応に困っていたそうだ。
「ふむ、キックス伯爵ですか…確かに対応を間違えると問題が起きそうですね…やはりルーク父上に…でもそれだと…う~ん。そうだっ、ちょ、ちょっと待ってくださいね」
カインは自分で判断せずにルークに判断を委ねようと考えたが、此処でルークが処罰を男達に与えると問題がキックス伯爵領とサンローゼ子爵領の問題になってしまう。それはあまり得策ではなく、どうしようかと思っていた所に妙案が思い浮かんだ。
カインは戸惑うバーバー隊長を置き去りにしてバルビッシュ達に集合を掛けて思い付いた案を小声で話した。バルビッシュ達と何度かの意見の交換をしてほぼほぼカインの案に合意を得る事が出来たので、バーバー隊長の方に向き直り「一つ妙案があります」と前置きをして説明を始めた。
バーバー隊長はカインが話し始めた妙案を始めは静かに聞いていたが、途中驚きの表情になったり、納得の表情になったりと忙しかったが、最後は「さすがサンローゼ領の神童、カイン様だ」と言う謎の言葉と共に納得し賛同してくれた。そして、バルビッシュと一緒に兵士を二名ポートトレビスへ早馬をだしてくれた。
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「おいっ!俺達を何時までこんな所に拘束しているんだ、キックス伯爵様が知ったら大問題になるぞっ!」
兵舎の中にある牢屋の中に食堂で騒ぎを起こした男達のリーダーから文句が上がる。それに同調し騒ぎを起こしバルビッシュ達に制圧された男達も声を上げた。男達は牢屋の太い木で出来た格子を蹴り始め騒ぎを起こし始める。牢屋番の兵士達が男達に鎮まるように声を荒げて命令するが聞く気配が無い。
そんな所にカインを先頭にバルビッシュ達とバーバー隊長が牢屋に入って来て牢番たちを退室させた。男達は入って来たカインを見て「クソガキが」とか「殴ってやるからこっちにこい」とか中には「ぶっ〇してやる」など物騒な事を言い始めた。
カインは何食わぬ顔で牢屋の前に立ち騒いでいる男達を冷たい目で見つめる。そして不敵に笑う、それを見た男達は何か不味い事が起きているのかと悟り静かになった。その様子を見てカインは満足気に二度ほど頷き話を始めた。
「君達がキックス伯爵の縁者だと偽りを言っていると聞きつけ来たのだが、本当かな?本当だとすると対処方法を直ぐにでも変更しないと問題になると思ったんだけど」
「本当だっ!俺達はキックス伯爵様の傍系ではあるが関係者だ、お前達が俺達をここに拘束しているは問題だと思うがなぁ…直ぐにでも開放して十二分な謝罪をすることだなぁ」
カインの言葉にリーダーらしき男は調子に載ったのか不敵な笑みを浮かべながらねちっこい口調でカインの後ろにいるバーバー隊長に言った。バーバー隊長は男の発言に特に表情を変えず聞き流しているので、リーダーらしき男は不思議な表情をする。
「そうか、それは大問題だ。私はシールズ辺境伯が家臣、カイン=サンローゼ=シャムロック騎士爵だ。お前達は知らなかっとは言え、貴族の私に、それもシールズ辺境伯が家臣の私に不敬を働いた。それも恫喝だけではなく「ぶっ〇してやる」などの明確な殺意を込めて」
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