今日から頑張ります。19
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「カイン?どうじゃった新耕作地を視察した感想は?」
「はい、お祖父様。正直びっくりしました。あれ程までに生育が順調で、いえ予想以上で全ての作物が収穫の1か月前以上にも関わらず豊作がいえ、大豊作が分かるほどに成長しているのにびっくりしました」
カインが少し興奮気味に視察をして来た結果を報告するとシールズ辺境伯は「そうだろう、そうだろう」と言っているかのようにうんうんと頷きながらカインの話を聞いていた。
「そうなんだよ、カイン。カインとサーシャ殿のおかげで今まで見た事が無いほど生育状態が良く、長年小麦を作って来たベテラン農家に確認してもらって、とてもびっくりしていたよ」
「ウィリアム!それは、儂がカインに伝えたかったのじゃ。儂の言葉を奪うんじゃない」
「あなた、そんな事どうでも良いじゃないの。私達はカイン達にとても感謝しているのを伝えられれば」
ウィリアム、シールズ辺境伯、アイシャの順でカインの報告に対して返答をする。三人共少し大げさに言っているようだが、カイン達に感謝を伝えているのが良く分かってカインの気持ちはとても晴れやかだった。
「そうだ、もう聞いたかもしれないけど、ソーバの食べ方にはサンローゼ領からの”カッツオ節”の出汁で食べる方法が分かってからは、消費が増えてきている。あとは、ボロンだけなのだけど小麦粉を少し混ぜてから水でこねて、煮て食べる方法を試したら意外と食べやすくなったんだ」
カインはウィリアムの明るい報告に「良かったです」と一緒に喜ぶのだった。この方法は前回シールズ辺境伯領に来た時の帰り際にちょっとだけアドバイスした方法だった。大体は粉にして水を加えて窯やフライパンなどでパンの様に焼く事が主な調理方法だったので、カインの伝えたアドバイスは目からうろこだったようだ。
このアイディアは地球時代の旅番組でタレントがアフリカ大陸をローカル旅をしてた時にトウモロコシの粉を水で溶いてお湯で煮て食べているのを覚えていたので伝えたのだった。ほぼ試しにしてみては?程度の事だったがうまく行ったようで安心したのだった。
「ところでカイン?また新しい調味料を作ったと聞いたわ、私達にも教えてくれるのかしら?」
「お母様っ!それは、私が交渉すると言ったではないですか!ルール違反です」
「リディア~祖母が孫とお話をしたくて話題として出しただけじゃない。そんなに怒ると若返って可愛さが戻ったのに台無しよ~」
「お母様っ!」
アイシャの爆弾発言から始まった母娘喧嘩にカインが目を白黒させていると、ディアナが二人を諫めた。
「お義母様、お義姉様。可愛いカインが困っているじゃないですか、困っている顔も可愛いから私はずっと見てられるから良いのですけど」
「「ディアナっ!」」
ディアナの発言に二人が争いを止めてツッコミを入れる。言われたディアナは全く気にすることなくニコニコと微笑んでいた。調味料の話は結局リディアが仕切る事に変わりがなく、交渉はリディアへお願いしますとカインは返答した。
「それよりも、リディア母さま。リファは大丈夫なのでしょうか?」
「…本当にカインはリファの優先度が最上位よね。大丈夫、お母様に視て頂いたけど大丈夫と言われたわ。私が気づいたように【魔力】が他の子供達より安定しているだけと言われたわ、もしかしたら何かしらのスキルを持っているのかもしれないとの事だったわ」
リディアの答えを聞いて少しカインの表情が曇る、カインは自分の様にリファにも神々の加護があるのではないかと心配したのだ。その様子にアイシャがカインの頭を自分の胸に抱きよせて髪を撫でながら言う。
「大丈夫、あなたが心配している様な事にはなっていないと思うわ。安心しなさい」
アイシャの言葉をカインは素直に聞き入れ力を抜いて髪を撫でられるままに時間を過ごした。
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