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戦闘開始4

何時もお読みいただきありがとうございます。

「伝令っ!カイン様、騎士団長より至急回復支援を願う。以上っ!」


「えっ!、了解しました。ご苦労様です、できる限り早く行きます」


「はっ、宜しくお願いします」


カインが【ストーンブラスト】を放って一息ついていた時に突然現れた伝令にびっくりしながらも支援要請だったので、直ぐに向かうと返答した。


「うーん、どうしよう。ガーディ、サーシャついてきてくれる。バルビッシュとララは無理しないように継続してここで魔物の殲滅をおねがい」


「「「「はい」」」」


カインはガーディに抱っこをしてもらい騎士団演習場へ急いだ。カイン達もかなり頑張ってはいるがどうしても防衛線を超えていく魔物はいる。


最初から全部を止める作戦では無いので文句を言われる事はないが、地上戦を行っている騎士団の事を思うと「全部止めれなくてごめんなさい」と考えてしまうカインだった。


壁の上を移動し騎士団演習場の壁の上まで移動した。途中第1門も第2門も破られてはいなかった。


相当開けたり閉めたりを繰り返したのか門の上で作業を行っている石工ギルドのメンバーの中には大の字になって休んでいる者もいた。


カインはガーディに寄り道にはなるがまず門の上に連れて行ってもらった。カインの姿を見て休んでいた石工ギルドのメンバーが立とうとしたのでそのまま休むように伝えた。


「皆さん、お疲れ様です。これを食べて飲んで少し休憩をしてください。あと気休めですが【エリアハイヒール】。少しは体力が回復すると思います。頑張ってください」


「「はいっ!」」


石工ギルドのメンバーは思わぬカインからの激励と回復魔法に感謝を込めて返答した。そして、ガーディに抱かれ離れていく姿を見送るのであった。


「おい、この位でへばってんじゃねぇぞっ!カイン様のおかげでお前らまだまだやれるよなぁ?!」


「「「「おうさぁー!」」」」


門の上を後にしてカイン達は壁の上から演習場に続く階段を降り演習場の後方に移動してきた。


そこには戦闘で負傷した騎士団メンバーで溢れていた。騎士団所属の回復士達が忙しく動き回っているが手が足りていないのが明白だった。


「カイン様!こちらです、こちらにお願いします」


カイン達はカインを呼ぶ声が聞こえた方に向かった。そこには見てわかるほどの重症者達が並べられていた。


カインは説明を聞く前に移動の間に練っていた魔力を使って【エリアハイヒール】を唱える。


カインを中心に癒しの光が重症者達を包み傷を癒していく。先程までか細い呼吸をして今にも止まりそうな騎士がいたが、今は穏やかな表情で規則正しい呼吸になっていた。


「カイン様、ありがとうございます。これで、これで彼らは助かります」


カインをここに呼んだ副団長が声を震わせながら感謝を伝えてくる」


「ごめんなさい、僕がもう少し早くきていれば、あそこの人達も助かったかもしれないのに」


カインは隅の方に寝かされている死亡者達を見つめながら一筋涙を流す。副団長は返り血と共に涙を拭ったあとカインに近寄り言った。


「あの者達は、あの者達は魔物の上位種に果敢に挑みほぼ即死だった者達です。なのでカイン様が気に病まれる必要はございません。彼らはサンローゼの街を文字通りその身で守ったのですから」


カインは「うん、そうだね」と流していた涙を袖で拭って気持ちを切り替えた。その後は、負傷者を軽傷、重症に関わらず【回復魔法】を掛けて周り半数がお礼を言いながら戦線に復帰していった。


「カイン様、急な要請にも関わらずありがとうございました」


「騎士団員は領と領民を守り、領主一族は騎士団達を守る。当たり前のことです、それよりもなぜもっと早くに…」


カインは言ってはいけないと思いつつも、我慢が出来ずに質問をした。騎士団長は苦しそうに「見込みが甘かった」と絞り出すように言った。


「すみません、この場で聞くことではなかったです。今は少しでも魔物を減らしましょう。騎士団は大休憩は…取れるわけないですね。わかりました、少しの間僕が出ます。負傷者をその間に後ろに下がらせてください。集まった所で回復します」

此処までお読みいただきありがとうございます。次回の更新は明日の予定です。

宜しくお願い致します。

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