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ロイド料理長の悩み事2

試食会はとても大盛況の下に終了しなんなら、もう少し食べたかったと軽い不評を貰う程だった。あと1日ポートトレビスに滞在するのでロイド料理長がもっと美味しいパエリアを作ってくれるだろう。


「そういえばカイン様?ツナナはどうしたんです?もう1人で食べちゃってたっりしないですよね?」


サーシャがパエリアを食べ終わり、おかわりが出来ないと分かるとはたと思い出したように質問をした。


「ああ、ツナナね。今日の食事の時にお刺身…いや生食で食べようと思っているよ。あとはツナマヨを作ろうかと」


「「ツナマヨ??」」


カインの“生食”にはあまり反応が無かったが、何故か“ツナマヨ”にはサーシャとララが食いついてくる。カインは『なぜそんなに?』と不思議に思いつつツナマヨについて説明を始めた。


「ツナマヨは、ツナナの赤身の部分をオイルで煮て火を通して、マヨネーズにあえた簡単な料理?具材?調味料?だよ」


「やっぱり、マヨネーズが加わるのね。嗚呼、魅惑の調味料“マヨネーズ”!魚と合わさったらどんな味に変化するのかしら」


サーシャがなぜかうっとりとした表情で斜め上の虚空を見ていた。カインは静かにバルビッシュの方を見るとバルビッシュは静かに首を振るだけだった。それを見てカインは『深掘りは辞めようと』心に決めた。


「それでその“ツナマヨ”ですが、どの様に食べるのですかっ?」


「ララ?えっと、パンに挟んでも良いし、おにぎりの具にしても良い。あとはサラダに加えるのも良いかな?」


「まぁっ!何て広がりのあるお料理でしょう?!そんなお料理を今晩頂けるなんて幸せです!」


「えっ?そんな事は…はい、ご用意いたします…」


カインの説明に興奮気味で今度はララが食いついて来たので代表的な料理を教えると、何を勘違いしたのか夕食までに作る事を約束させられてしまった。


『まぁ、生食よりは受け入れやすいか』と思いながらも未知の料理“ツナマヨ”に思いを馳せている女性陣2人をみて小さく肩をすくめた。


▷▷▷

試食会の後、カイン達は一度代官屋敷の滞在で使っている部屋に戻り休憩を取る事にした。夕食の準備は後1時間ほどしないと始まらないし、今から作っても冷めてしまうかもと考えた為だ。


「バルビッシュ?それでダブりさんとの話し合いはどうだったの?」


「はい、こちらの方が滞りなく。正式にはページ様から正式依頼がシールズ辺境伯様へ行く様にお願いしておりますが、カイン様にポートトレビスの小麦畑と茶麦畑の拡張の依頼来ます」


「へー、お祖父(じい)様へ依頼が行くなら大丈夫だね。それでどの位拡張するの?」


「はい、小麦は3倍、茶麦は取り敢えず2倍としました。当初は小麦は3倍ですが、茶麦を4倍と言われていて中々大変でした」


バルビッシュから話される“トンデモ提案”を聞いてカインは目を大きく見開いて驚く。



「農地はあったとしても、農作業をする人が足りないじゃない?」


「はい、そこはサーシャと一緒に確認をしました。ダブリ殿の考えではあの山賊達を使って対応するそうです」


「あ、ああ。確かにもともとは農民だっただろうしね…でも随分思い切ったね」


犯罪者を奴隷にして労働者とするのはこの異世界ではよくある事なのだが、人数が人数なので半数くらいは

売りに出されると思っていたのだが、ページの考え的には将来的にポートトレビスを拡大するときに人手不足にならないようにとの

意向だったと聞いた。


「…それでなのですが…カイン様にお仕事の依頼が来ていまして…」


「うん?バルビッシュが必要だと思ったらやるから大丈夫だよ。そこはバルビッシュや皆んなを信用しているし…いつも勝手に決めてしまう埋め合わせ?

の意味合いもあるからね。遠慮なく調整してもらっていいよ、ただ今回は時間がないから出直しになるだろうけどね」


「承知しました、ありがとうございます」


バルビッシュはカインの言葉に深々と頭を下げてお礼を言って安心の表情を浮かべ、サーシャとララも安堵の表情になる。カインの頭の中では

『せっかくだから小麦を4倍にして、米を3倍にしちゃえばサンローゼにも輸入できるしお米をたくさん食べられるね』とまたも勝手に想像を振りくらませるのだった。



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― 新着の感想 ―
ツナマヨ、既出ですよね
誤字連絡です。 もう1人で食べちゃってたっりしないですよね? 〜食べちゃってたり はい、こちらの方が滞りなく。 はい、こちらの方は滞りなく。
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