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お迎えに行こう3

何時もお読みいただきありがとうございます。

カイン達が転移で姿を現すとザインが歩み寄って来た。ザインの後ろには十数人のエルフと数台の馬車が並んでいるのが見えた。


「カイン様、お久しぶりです。予想通りでしたが、ジョンが一緒なのは想定外ですね」

ザインがカインに微笑みながら挨拶をしてくる。


「すみません、さすがに黙っている事が難しくて…。でも、予想通りなのはそちらもですね」


「そうですね、やはり先日の件が広まってしまいまして…立ち話も何ですので族長の館までご足労お願いします。父が…いえ族長がもう一度話がしたいと」


「分かりました、お願いします。それではシールズ辺境伯へ説明をしてきます」


「いえ、ジョ…いや、シールズ辺境伯様へは私から説明いたしますので、カイン様は他の方々と別の馬車にご乗車いただけますか?」

ザインはそう言うと一台の馬車を指さした。カイン達とルーク、リディアは同じ馬車に乗り込む。全員が乗り込み終わるとゆっくりと馬車が進み始める。


「カイン?先ほど話をしていたエルフの方がザイン殿なのか?」

ルークが馬車が進み始めるのを待っていたかのように質問をして来た。


「はい、あの方がこの世界樹の森の族長一家の方で、ハイエルフのザインさんです」

カインがルークの質問に肯定の返事をする。


「ルークと結婚前に一度会っているけど、さすがにエルフね全く変わっていないわ」

リディアがカインをフォローするように呟く。


「それではなぜ?私達は馬車に乗って移動しているのだ?カインの話では直ぐに戻る予定だったはずだが。まあ、私達もザイン殿に話があるから渡りに船ではあったが…」

ルークが顎を右手で摩りながら首を傾げる。


「父さま、多分ですが…僕が世界樹に魔力を注いだのが原因かと」

ルークは「ああ、あの件か…」と呟き納得したようだった。


「そうすると、カインに何かしらのお礼をするって事かしら?」


「多分そうだと思う、リディア。もしかしたら、何かしらの地位を与えて滞在するように言ってくる可能性もあるだろうな」

ルークがリディアの予測に答える。


「でも僕はすでにフローラル王国の貴族になっているのでそれは回避できそうですね。難しい話になったらお祖父じいさまにお願いしましょう」


「そうよ、カインはまだ成人もしていないのだから他国に住むなんて許しません。それでなくても最近はあまり一緒にいられないのですから…」

リディアが少し強い口調で同意をする。最後の方に個人的な感想が含まれていたが、ルークもカインも黙って聞き流した。


しばらくすると結界の霧を抜けて世界樹の森の街にカイン達を乗せた馬車が入った。ルークとリディアが車窓から見える街並みやエルフ達をみて驚いていた。カインも最初訪れた時にはかなり驚いたので、「普通は驚くよねぇ…」と心の中で呟く。


しばらく村の中を進んだ後、族長のツリーハウスの前で馬車が止まり扉が開かれ馬車を降りる。執事服を着たエルフが「中へご案内します」と言って入り内を差し示す。シールズ辺境伯達が乗った馬車は先についていたのか見当たらなかった。


カイン達は会議室の様な応接室に案内をされる。応接室にはまだ誰もいなく、執事のエルフさんが「こちらで少々お待ちください」と案内をして応接室を出て行った。大きなテーブルを挟み座り心地のとても良いセンスの良い椅子が片側8個並んでいた。


シールズ辺境伯達の座る上座を2個開けてルーク、リディア、カインの順番で座るとエルフのメイドさんが香茶を入れてくれる。香茶を飲みながらしばらく待っていると、ザインさんを先頭にシールズ辺境伯とアイシャ、そして族長のダダナさん、サリナさんが入ってきた。


シールズ辺境伯とアイシャが上座の席に着席しダダナさん達が反対側に着席する。そして少し遅れて世界樹のやしろにいた、ガガナ3位法司と同じ法衣?を来たエルフの女性が入室してきて席に着いた。


カインは「これから何を要求されるか?」あまり良い感じはしないと思いながら応接室の面々を見ながら香茶を飲み干すのだった。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

ワクチンの2回目の投与などや半期の閉めが重なり更新が出来ませんでした。

『異世界領地改革 ~土魔法で始める公共事業~』コミック第6話が更新されています。

さくら夏希先生の描くカインをぜひご覧くださいませ。

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― 新着の感想 ―
[一言] ゴーレム馬が引く宙に浮いた馬車に対するリアクションが無いですね。
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