81.昼なんです
事件とは、俺が弁当を忘れてたことだ。家を出るときに持っていた気がしたんだけどな~
「弁当忘れてた」
「碧、やったな」
スマホを見ると母親から『弁当を家の前に忘れるな』とMAINEに入っていた
「どうするの?」
「なんか購買で買ってくるかな~」
俺が購買に何か買いに行こうと立ち上がったとき、美希が
「それなら私の一緒に食べませんか?今日は偶々たくさん作って持ってきてたので」
「偶々?」
「そう、優香の言う通り偶々だよ。決して私が家に行ったら碧くんがお弁当を忘れると思ってじゃないよ」
「確信犯だ」
「俺的には助かったけど」
俺たちはいつものように昼食を食べ始めた。会話の主な議題はやっぱりゲームについてだった
「それにしても、意外と世間って狭いんだな」
「碧以外は偶然じゃなくって必然な気がするけどな。俺と優香は碧と同じ学校に行くためにいろいろ手をまわしてたし」
「私は情報を集めてたし」
「俺だけ何もしてない」
「いいんじゃない?」
「てか、優人と優香は中学の時いろいろとやって先生に目をつけられてたじゃないか。一緒にいた俺まで巻き込まれたし」
「何で目をつけられたの?」
「セクハラ教師を学校から追い出したときにいろいろとな」
「私悪くない」
「俺も悪くない」
「いやいや、優香は先生の個人情報を徹底的に探して全部暴露して、優人はそれを使って先生の心とともに社会的生命と職を地にたたき落としたじゃん」
「二人ともすごいことするね」
「あれは、女子全員にセクハラをしようとしたあいつが悪い。あいつは徹底的につぶす必要があった」
「優香に手を出そうとしたんだ。当然の報いだな」
「そのあと、暴走した教師が俺に殴りかかってきたんだからな。忘れたとは言わせないぞ」
「それでどうなったの?」
「何とか、憶えてた合気道の技で倒した。あいつの目が血走っていて怖かった」
今思い出しても怖いもんな
「なんで、そんなに先生暴走したの?」
「もともとプライドが高くてさらに、何度も成功してたから失敗しないと思ってたところにコテンパンにやられて、さらにかなりいい立場にいてそれも失ったからじゃないか?」
「それだけじゃないと思うぞ。二人が追い詰めたときに動画を全校朝会でテレビをハイジャックして流したからじゃないか」
「テレビでやるタイブの全校朝会だったんだ。それでどうなったの?」
「結果はな……見てるこっちも可哀想になるぐらいで、ちょうどその先生が話してる時だったんだよな。話してると急に画面が切り替わって動画が流されたんだからたまったもんじゃないだろ。動画が終わって元の画面に戻った時めちゃくちゃ動揺してたな」
「あの顔は今思い出しても傑作だったな」
「スクショある」
「まあ、その後緊急の職員会議が入って授業が無くなったな」
「職員室がてんやわんやになってたみたいだし。あの先生のことを嫌ってた先生は嬉しそうにしてたけどな」
「それでなんで碧くんが襲われるの?」
「簡単にいえば、『ハイジャックしたのは誰か?』って先生が聞きに来た時にこの二人が正直に言ったら、何故か俺まで連れて行かれたんだ。それで職員室で件の映像を見ながら二人が説明して、一件落着となったはずだったんだけど。そこにとうの教師もいるわけで。俺も職員室に居たせいで三人でやったと思われたらしい。先生が俺を呼んだ理由はこの二人の暴走を止められるのが俺だけらしいからだったけど」
「それは災難だったね。三人とも面白いことしてるね」
美希はそう言って笑った
「美希は中学時代どんな感じだったんだ?」
「私はね………」
昼休みはまだまだ続く
次回の投稿は3/25 17時です




