61.告白
俺が屋上への扉を開けると、そこには
「誰もいない」
そう、誰もいなかった。俺以外には誰もいなかった。大切なことだからもう一度
「なんで、誰もいないんだ」
5月だから暖かくなって来ていて風が吹いてきても寒くはない。取り敢えず、少し待ってみるか
暖かな日差しに当たっていたらだんだん眠くなってきた。そのまま俺は寝てしまった
~?分後~
なんか、頭の下にある。とても柔らかい
「起きましたか?」
誰かが声を掛けてきた。微睡みから覚醒してきて気づいた。俺に膝枕されてね。俺は体を急いで起こした
「うわぁ」
「やっと起きましたね」
「城ヶ崎か」
「ぐっすりでしたね」
城ヶ崎が笑っている
「なんでお前がここに居るんだ?」
「そりゃ簡単ですよ。私があの手紙の差出人なので」
「えっ」
驚いてほとんど声が出なかった
「驚いてくれて何よりです」
「なんで俺に?」
「そこまで言わせますか…」
まさかな、まさか…
城ヶ崎がくるっと回って太陽を背に
「湊海くん、あなたのことが好きです。付き合ってください」
「えっと、理由を聞いても」
「理由わね、湊海くん。いや、ソフォスあなたが私の家の危機を救ってくれたことだよ」
なんで俺のアバター名知ってるんだ
「なんでって顔してるね。簡単だよ調べたから。私がこの学校に入ったのもソフォスがこの学校に入学するって言ってたからだしね。昔OOのチャットで私がリアルの話をした時のこと覚えてる?」
「何となくわ」
昔のことを思い出す
========================
オーディナル・オンライン
チャットルーム
ソフォス:今日もクエストお疲れ様
ポリティス:おつかれ
ドロフォノス:うん
パナギア:おつかれさま
ソフォス:どうしたんだ?パナギア元気ないな.今日は攻撃かなり
受けてたよな
パナギア:リアルで親と喧嘩してね.顔を会わせたくないんだよ
ポリティス:なんで喧嘩してんや?
パナギア:進路のこととかでね
ドロフォノス:それは大変
パナギア:私は幼稚園から大学までエスカレーター式で進級出来るから,外部の高校に進学したいっていたら,ダメだって言われて…だから1年ほど父親と口を聞いていなかったんだけど,母親にそろそろ話せって言われて,父親と2人きりで食事をすることになただよ
ソフォス:素直に話せばいいのに
ポリティス:そうやな.話せば分かり合えるんとちゃうんか?
パナギア:そうなんだけど……
ドロフォノス:なんとかなると思う.でも,辛いなら無理することはないんじゃ…
パナギア:でも,そろそろ進路を決めないと行けないので
ソフォス:なら,自分のしたいことを真剣に全部,お父さんにぶつけてみたら?そうしたら,何か変わるかもよ
パナギア:頑張ってみます.約束の時間が近いので落ちますね
ポリティス:がんばれ~
ドロフォノス:ファイト
ソフォス:何があっても俺達は味方だから
パナギア:ありがとうございます
========================
「そういや、そんなこともあったな」
「この後、お父さんと真剣に語り合って納得してもらったから今ここに居られるんです」
「てか、城ヶ崎がパナギアだったんだな」
「今更ですか。ソフォスは向こうでもかなり現実の癖出てましたよ」
「えっ、マシで」
「ほんとです。さてこれで、私が湊海くんを好きになった理由が分かりましたか?」
「わかったけど、俺なんかで…他にも良い奴いるだろ」
「そんな事言わないでください。私にとって碧くんが一番カッコイイんですよ」
そう言いながら、おもむろに近ずいてきた城ヶ崎が俺の頬にキスをした
「碧くんを、最初見た時『やっぱりこの人だ』って確信したんです。だから、よろしくお願いしますねってあれ?おーい」
俺は城ヶ崎が話している間、固まっていた
「大丈夫?少し刺激が強すぎましたか」
「大丈夫だ」
俺は、驚きによる固まりから開放された
「さっきから、なんで下の名前呼びに?」
「その方が、カップル感が出るでしょ?せっかく承諾してくれたんですから、私のことは美希って呼んでくださいね?碧くん」
「拒否権は?」
「もちろんありませよ」
そう言って笑った城ヶ崎……じゃなくて美希をみて俺はこれから彼女に振り回されるんだろうなと確信した
次回の投稿は12/27 16時です
クリスマス・イブなので小話を
~~~~~~~~~~~~
1年の頃の城ヶ崎 美希のクリスマス
「はー、今年はクラスが違うのでソフォスと話せなかった。来年こそは」
自分の部屋でベットに寝転びながらそう、美希が決意していると
「お嬢様、お食事の時間です」
「うわぁ、春香さん?!ビックリした。いつの間に?」
「ついさっきです。例の彼のことを考えていたんですか?」
「そうだけどなんで分かるの?」
「お嬢様が周りの音が聞こえなくなるくらいに考える人は彼以外にいないかと。さっさ、早く下に行きましょう。他の方々が待っていますよ。特に旦那様がお待ちです」
「わかった。でもちょっと待って」
美希は何かを書いて自分の部屋のクリスマスツリーに飾った
「行こう」
「はい。こんばんは少し豪華な料理だそうです」
「わーい」
彼女達が出ていった後のツリーには
____________
来年はソフォスと話せますように
____________
と書かれた紙が飾ってあった
それはクリスマスではなく………




