光子と優子、楽団に登場。落語の寄席
練習後のミーティングで、団員の一人が手を挙げる。
「せっかく新入団員も入ったことですし、次回のセッションには、ファイブピーチ★の美香さん以外のメンバーも来てくれたら、もっと華やかで楽しい雰囲気になると思います!」
他の団員たちも頷き、笑顔で同意する。
「そうですね!美香さんだけじゃなく、由美さん、詩織さんも一緒だと、音もユーモアもさらに広がりますね」と、ホルン担当の黒崎咲。
美香は少し照れくさそうにしながらも、笑顔で応える。
「そうですね、次回は私たちファイブピーチ★全員で来ましょう。音楽もギャグも、みんなで楽しめる時間にしたいです!」
その場で新入団員たちは目を輝かせ、期待に胸を膨らませる。
「楽しみです!どんなハプニングも美香さんが笑いに変えてくれそう!」
「ギャグと音楽のコラボ、絶対面白くなりますね!」
こうして、次回セッションには、ファイブピーチ★の全メンバー参加の可能性が正式に決まり、福岡交響楽団の練習室は、音楽と笑いの融合に向けてさらに活気づくことになったのだった。
団員たちはざわつきながらもワクワク。美香が「今回は、私たちファイブピーチ★全員で来るばい!」と宣言すると、光子と優子は両手を挙げて「やったー!」と大はしゃぎ。奏太と小春も負けじと笑顔でうなずき、由美と詩織は「セッションもギャグも全力で行くよ」と意気込む。
練習室は一気に華やかさと笑いに包まれ、福岡交響楽団の新入団員たちも目を輝かせながら、音楽とお笑いの融合に胸を躍らせるのだった。
練習室では、美香が指揮台に立ち、光子と優子は金管楽器で旋律を奏で、奏太はパーカッション、小春はフルートで加わる。由美と詩織は譜面を支えたり、合図を出したり、全体の流れをフォローするサポート役に徹し、演奏をスムーズに進行させる。
音楽が進む中、時折光子や優子がギャグや小ネタを挟み、演奏の合間に笑いが起きる。奏太もそれに呼応してリズムをアレンジし、小春も控えめにユーモアを添える。サポートの由美と詩織は、笑いを取りつつも全体のテンポを崩さないよう、演奏を支える。
福岡交響楽団の練習室。美香が指揮台に立ち、「禿山の一夜」が始まる。各楽器が重なり合い、荘厳な旋律が響き渡る中、光子と優子はおもむろに小さな掛け合いを始める。
光子:「優子さん、ここで謎かけしましょうか。新入生とかけまして、私のドキドキする初登校と解きます。その心は?」
優子:「うーん、どうぞ!」
光子:「どちらも『胸が高鳴るでしょう』!」
奏太:(パーカッションで思わずドラムロール)「うわ、ナイス!でも俺も指名されとるのか?」
優子:「そう、奏太先輩も!」
奏太:「じゃあ、新入社員とかけまして、初めての出勤と解きます。その心は?」
光子:「おお、先輩!?」
奏太:「『何をしていいか分からんけど、頑張るしかない』!」
小春:(フルートで小さく笑いながら)「うまいね、先輩!」
美香:(指揮棒を動かしながら)「演奏のリズムに合わせてギャグかけとは、なんて無茶振り…!」
優子:「次は私です。新入団員とかけまして、楽団に初めて入る私たちと解きます。その心は?」
由美・詩織:(サポートしつつ)「どちらも『緊張するけど楽しみいっぱい』!」
優子:「その通り!」
ギャグも挟まれる。光子が小声で奏太にささやく。「ねえ、もし間違えたらドラムでお尻ペンペン?」
奏太:「ええ!?やめてくれ!」
その瞬間、優子が突拍子もないボケを放つ。「皆さん、この曲ってハゲ山だから、私たちの頭も自然と禿げるかもね!」
楽団員一同、笑いを堪えながらも演奏は止まらず、ギャグと演奏が絶妙に絡み合う。
最後、光子・優子・奏太・小春・美香の5人に加え、由美と詩織が拍手と笑顔でセッションを締める。
光子:「ふぅ、禿山も笑いでいっぱいになったばい!」
優子:「ギャグと謎かけで、新入団員も先輩も楽しんだっちゃない?」
美香:「さすが、私の妹たち。演奏に笑いを加える天才!」
この瞬間、福岡交響楽団の新入団員としての「禿山の一夜」初セッションは、音楽と笑いが入り混じった、記憶に残る一夜となった。
セッションの中盤、光子がニヤリと笑いながら指を指す。
光子:「あの先輩、ソロのフレーズ上手いけど、ちょっと真面目すぎるばい。謎かけして笑わせましょう!」
優子:「うん、じゃああのフルート先輩に指名〜!」
フルートの佐伯先輩がびくっと肩を跳ねる。
佐伯:「えっ、私ですか…?」
優子:「はい!新入生とかけまして、私たち初めての登校と解きます。その心は?」
佐伯:「うーん…」
光子:「胸がドキドキするでしょう!」
佐伯:「あっ、なるほど!」
奏太:(ドラムでリズムを刻みながら)「先輩も笑ったばい!」
次に光子がパーカッションの大川先輩を指名。
光子:「新入社員とかけまして、初めてのオーケストラ練習と解きます。その心は?」
大川先輩:「え、まさか私に?」
優子:「どちらも『何していいか分からんけど頑張るしかない』!」
大川先輩:「うおっ、あ、なるほど(笑)」
小春:「先輩たちも思わず笑う、これが双子パワー!」
美香:(指揮を止めずに)「うちの妹たち、完全に無茶振りのプロやん…!」
こうして、光子と優子は楽団内の先輩たちを次々と指名し、謎かけ問答やちょっとしたギャグを絡めながら、演奏と笑いの二刀流を展開。
フルセッションは笑いに包まれ、普段の緊張した練習とは全く違う、和やかで熱気のある空間となった。
最後には先輩全員も笑顔で拍手。
光子:「これで新入団員も先輩も、みんな仲良くなったっちゃない?」
優子:「うちらの無茶振り、全然止まらんばい!」
福岡交響楽団に、新しい笑いと音楽の風が吹き込まれた瞬間であった。
【無茶振り】
光子:「よーし、皆の者、前に出てきて!」
優子:「打ち合わせなし、台本なし、完全アドリブやけんね!」
ファイブピーチ★のメンバー、光子・優子・奏太・小春が前に出る。
さらに新入団員のミカ、フルートの木村颯太、サックスの北川紗里、パーカッションの宮川紗英、ホルンの桐生拓海も少し戸惑いながら前へ。
光子:「ほんなら、配役を決めるばい。ここはうちらが監督兼脚本家やけん!」
優子:「まずはミカちゃん、あなたは“リアクション担当”ね!」
ミカ:「え、リアクションだけですか…?」
光子:「そう!どんだけオーバーにやれるかやけん!」
優子:「木村颯太くんは“ツッコミ担当”、北川紗里ちゃんは“ボケ担当”!」
木村:「え、僕がツッコミですか?」
北川:「ボケ…やってみます!」
光子:「宮川紗英さんは“奇想天外担当”、桐生拓海くんは“小ネタ担当”!」
小春:「そして私たちは“全体のバランス調整役”ね!」
さあ、いよいよコント開始。
北川(ボケ担当)がいきなり楽譜を振り回して「この楽譜、食べられるんやで!」
木村(ツッコミ担当):「いや、食べられんやろ!」
宮川(奇想天外担当)はスティックを空中に投げて、「UFOが現れた!」
桐生(小ネタ担当)は、「昨日カレーにチョコ入れてみたら…」と謎展開。
ミカ(リアクション担当)が大げさに転び、奏太が慌てて「大丈夫ですか!」とツッコミ。
光子:「ほらほら、もっとテンション上げるばい!」
優子:「ここは一気にオチまで持っていくけん!」
全員が次々にアドリブで突っ込み、ボケ、転げ回り、最後には奏太がドラムで大きなフィナーレ音を叩く。
観客の笑いは最高潮。
小春:「うわー、私も腹筋が痛い!」
光子:「ね、やっぱり台本なし、打ち合わせなしって最強やろ?」
優子:「これからも、うちらのギャグパワー、楽団に吹き込むばい!」
こうして、ファイブピーチ★と新入団員(木村颯太、北川紗里、宮川紗英、桐生拓海、ミカ)による即興ギャグコントは、福岡交響楽団に笑いと活気をもたらしたのであった。
こうして、演奏途中でミスしても、カバーできる耐性が身につく。
•本番でのミス対応力:間違えたりセリフが飛んでも、すぐにその場でボケやツッコミを変え、流れを止めずに演技を続けられる。
•発想力と創造力の強化:台本がない状況で自分で演出やセリフを考えることで、演奏だけでなく表現全般の力が上がる。
•チームワーク向上:仲間の動きやアドリブに即座に反応することで、相手の意図を読み取り、協力して盛り上げる力がつく。
•緊張耐性の向上:観客や先輩に囲まれても動じず、自信をもって表現できる経験になる。
こうして、新入団員たちは音楽の演奏スキルだけでなく、即興力や表現力、対応力も兼ね備えた総合的なパフォーマーとして成長するのである――。
•団員の信頼と尊敬:先輩団員たちも「こいつら、ただの新人じゃないな」と一目置くようになる。
•舞台デビュー:研修で学んだ音楽スキルと即興対応力をフルに活かし、観客の前で堂々と演奏する。
•チームとしての一体感:ファイブピーチ★や双子ちゃんのサポートもあり、演奏だけでなく舞台演出も協力して成功させる。
•自信と達成感:初めての舞台で演奏を成功させることで、さらにスキルアップへのモチベーションが高まる。
こうして、美香をはじめとする新入団員たちは、舞台で輝くパフォーマーとしての第一歩を踏み出すのである――。
【高座での発表】
土曜日の昼下がり、区民会館の小さな寄席会場は、すでに開場を待つお客さんで賑わっていた。部活の一環として、先輩落語部員たちも壇上に控え、和やかでありながらピリッとした緊張感が漂う。
まず高座に上がったのは光子。「三遊亭ピカ葉」の名で登場し、緊張しつつも堂々とマクラを述べる。テーマは博多豚骨ラーメン。
光子の落語は、ラーメン屋でのドタバタや、替え玉のやり取り、スープをこぼした瞬間のリアクションなど、博多の生活感あふれるユーモアで観客を笑わせる。
続いて優子。「笑福亭優子丸」として高座に立ち、テーマは夏に食べるもつ鍋。夏の暑さと、鍋を囲む家族や友達とのやりとり、うっかり辛味噌を大量投入してしまうコメディ展開などを描き、観客は思わず吹き出す。
先輩部員たちは、間の取り方や抑揚の付け方を真剣に見守りつつ、時折「ここがいいね」とうなずく。
終演後、会場からは拍手が鳴りやまず、光子と優子は互いに笑顔で顔を見合わせる。「やっぱり落語って面白いね!」
「うん、もっとネタを増やしたいばい!」
こうして双子ちゃんのオリジナル落語は、先輩たちの評価を得つつ、観客にも笑いと親しみを届けたのであった。
【豚骨ラーメン】
高座に上がった光子(=三遊亭ピカ葉)は、まず深く一礼してからマクラを始める。
「さてさて、博多といえば、やっぱり豚骨ラーメンたい!あたくし、先日もお昼にラーメン屋さんに行ったとですけど、いやー、もう暑か暑か!汗がじわーっと、顔のあちこちから滝のように出てきて、フーフー、フーフー言いながら箸を握るばい!」
客席からくすくす笑いが漏れる。
「『おお、三遊亭ピカ葉さん、そんなに汗かいて大丈夫かい?』と、ご主人が笑顔で言うとですよ。『大丈夫たい、でも、このラーメン、熱すぎて火事になりそうですばい!』と返すと、ご主人、びっくりして、『火事?ほんなこつか!?』と返すばい。もう二人で大笑い。」
光子は手振りを交え、フーフーとスープを冷ます仕草を見せながら話を続ける。
「それでね、替え玉頼もうとしたら、ご主人がにっこり、『今日は特別サービスで、替え玉一杯無料たい』って。あたくし、心の中で『これぞ博多の愛!』と叫びつつ、ついスープも全部飲み干してしまったばい。そしたらご主人、また笑いながら、『おいおい、三遊亭ピカ葉、顔まで真っ赤になって、まるで茹で蛸たい!』と言うとですよ、もう客席全員、大爆笑。」
光子はさらに身振り手振りで、お盆にラーメンを運ぶふりや、熱すぎてフーフーする仕草を誇張。観客は声を出して笑い、拍手が絶えない。
「結局、あたくし、汗だくになりながらラーメン屋を後にしたとですけど、思わず心の中で『博多の豚骨ラーメンって、笑いもたっぷり入っとるたい!』と、叫んだばい!」
最後は光子が大きく一礼して高座を下り、観客からは惜しみない拍手と笑い声が響き渡る。
【真夏のもつ鍋】
高座に上がった優子(=笑福亭優子丸)は、まず大きく息を吸い込んで、観客を見渡す。
「さてさて、今年の夏も暑かねぇ!でも、そんな酷暑の中でも、どうしてももつ鍋が食べたくなってしまうとですばい。あたくし、汗が滝のように流れながら、フーフー言いよる中で、ピリッと辛かスープもそっちのけでガツガツ食べよったとですよ。」
観客席から、くすくすと笑い声。
「そしたら突然、恋人の拓実くんが入ってきてですね、『なんでこのクソ暑か中で、そげなクソ暑くなるもん食べよると?』と、めっちゃ真顔で聞くばい。」
優子はここで手振りを交えて拓実の困惑顔を再現し、観客は声をあげて笑う。
「『いやー、暑いけど、もつ鍋は別腹たい!』と返すと、拓実くん、びっくりして、『別腹!?そげなもんあるんか!?』って言うとですよ、もうここで二人で大爆笑。」
優子は鍋をつつくふりをしながら話を続ける。
「結局、なんだかんだ言いよるうちに、拓実くんも参戦することになって、一緒に真夏のもつ鍋を食べることになったばい。いやー、汗と笑いと辛さで、もう顔も服もぐっしょりたい。でも、二人で食べるもつ鍋は、最高に美味しかったとですばい!」
最後は大きくお辞儀をし、観客席からは爆笑と拍手が同時に湧き上がる。
【先輩の寄席】
高座の袖から先輩落語部員が登場。まずは落ち着いた笑福亭風の先輩が一席。
「さてさて、暑か夏にも関わらず、皆さん元気にお過ごしかのう。今日の話は、私が学生時代に体験した、とある学園祭でのドタバタ劇ばい。」
先輩は軽快なテンポで小噺を始める。机の上に置かれた小道具を使い、学生役や教師役を巧みに演じ分け、観客は自然と引き込まれる。
次に登場したのは明るくコメディ寄りの女性先輩。
「ほんなこつ、私が初めての学園祭でお化け屋敷を担当した話ばい。入ってきたお客さんにビックリさせたつもりが、自分が滑って転げ回るハプニング発生!いやー、もう、汗と笑いで顔もぐちゃぐちゃ、でもお客さんの笑い声で救われたとですよ。」
観客席からは大きな笑いと拍手。
その後も数名の先輩が順に高座に上がり、それぞれの個性あふれるネタを披露。
•一人は昔の落語を現代風にアレンジし、スマホやSNSネタを盛り込んだ小噺
•もう一人は観客との即興や掛け合いを交えた爆笑コント
高座の上はまさに笑いの渦となり、双子ちゃんの元気あふれる高座と先輩たちの経験値が絶妙に混ざり合う。
こうして寄席は、光子と優子、先輩落語部員の絶妙な掛け合いとネタの連鎖で、観客を笑いの渦に包み込むのであった。




