それぞれの国の料理を楽しむ。
夜も更け、試合終了のアナウンスとともに観客はゆっくりとスタジアムを後にした。光子と優子、来日した子どもたち、そして家族たちは、各々の帰路につく準備をしている。
「今日は楽しかったね〜!」
「うん、最高やった!」
光子と優子が笑顔で声を弾ませる。
ファイブピーチ★のメンバーも、近くの出口で手を振る。
「じゃあ、また明日会おうね〜!バイバイ〜!」
「バイバイ〜!」
お互いに手を振り合い、球場での熱気と笑いを胸に、解散した。
その夜、ホテルに戻った子どもたちは、日本での初めての野球観戦の興奮を語り合いながら、ゆっくりと眠りについた。
翌日、3月の晴れ渡る日曜日。光子と優子たちは、今度はサッカー観戦のために再びスタジアムへ向かう。今日はアビスパ福岡の試合で、キックオフは14時だ。
「わくわくする〜!今日もいっぱい応援するばい!」
優子が拳を握りしめ、目を輝かせる。
「そうやね。昨日は野球やったけど、今日はサッカー。みんなで力いっぱい応援しよ!」
光子も笑顔で頷いた。
スタジアムに到着すると、サポーターの熱気がすでにあふれ、青と黒のユニフォームが観客席を彩っている。光子と優子は、来日した子どもたちにユニフォームを手渡しながら、サッカーのルールを簡単に説明する。
「ボールをゴールに入れたら1点!得点が多いチームが勝ちやけんね!」
「わかった!頑張る!」
エマやオリバーも真剣な表情で聞き入り、手にした応援グッズを振った。
試合開始と同時に、観客席から歓声が上がる。光子と優子は、来日した子どもたちと一緒に声を張り上げ、ゴールのたびに大喜びする。笑い声と歓声がスタジアム中に響き渡った。
「Go! Go! Avispa!」
「がんばれ〜、アビスパ福岡!」
優子が大きな声で応援すると、周囲の観客も自然に手拍子を合わせ、スタジアム全体が一体となった。
光子と優子は、昨日の野球観戦の興奮と同じように、笑いと喜びを共有しながら、今日もまた来日した子どもたちと日本のスポーツ文化を心から楽しむのであった。
試合の熱気がまだ残る中、みんなは博多の温泉へと向かった。初めて温泉に入る子どもたちもいて、ひなたとみずほが丁寧に説明を始める。
ひなたがにこやかに説明する。
「Before you enter the hot spring, wash your body first. 入る前に体を洗わんといかんよ。」
みずほも付け加える。
「Make sure to rinse off all the soap before getting in. 石鹸はしっかり洗い流してね。」
ひなたが笑顔で注意する。
「And remember, be quiet in the hot spring. 静かにせんとね。」
海外から来た子どもたちは少し緊張しながらも、興味津々で説明を聞く。ソフィーが小声で質問する。
「So… we soak after washing? 体を洗った後に湯船に浸かるのね?」
みずほがうなずく。
「Yes, that’s right. そうそう、その通り。」
みんなは男女に分かれて脱衣所へ。初めて見る温泉の光景に、目を輝かせる子どもたち。湯気が立ち込める中、静かに湯船に浸かると、疲れた体がじわりとほぐれていく。
光子は優子に耳打ちする。
「Feels so good… なんか気持ちいいね。」
優子も笑顔で答える。
「Yeah… 温泉、最高〜。」
ひなたとみずほは、慣れた様子で静かに浸かりながらも、初めての子どもたちがリラックスできるようにそっと声をかける。
エマも少し緊張しているが、湯に浸かると自然と笑顔がこぼれる。
「It’s warm… and relaxing. 温かくて、リラックスできるね。」
オリバーは感心した様子で周りを見渡す。
「I’ve never experienced something like this before. こんな体験、初めてだ。」
温泉の静けさと湯気の中、笑い声と歓声はないものの、みんなの心は満たされ、体も心もほぐれていった。日中の興奮と熱気が、湯船の中でやわらかく溶けていくようだった。
温泉で体をしっかり清めた後、みんなは宿泊施設に向かい、ゆっくりと夕食の時間となった。今夜のメインは新鮮な魚料理。日本ならではの味わいに、海外の子どもたちも興味津々で箸を手に取る。
ひなたがエマに説明する。
「In Japan, we often eat fish for dinner. 日本では、夕食に魚を食べることが多いんだよ。」
エマはにこりと笑いながら、箸で魚をつまむ。
「It looks delicious! 美味しそう!」
オリバーも感心した様子で言う。
「The way you prepare it is so different from home. 調理の仕方が僕の国とは全然違うね。」
食事を終えた後、交流会が始まる。みんながテーブルを囲み、それぞれの国の食文化について話し始めた。
ソフィーが話す。
「In Canada, we have a lot of dishes with maple syrup. カナダではメープルシロップを使った料理が多いんだ。」
ライアンも加わる。
「In New Zealand, we have traditional Maori food like hangi. ニュージーランドでは、マオリの伝統料理、ハンギがあるんだ。」
光子が興味津々で質問する。
「Hangiって、どうやって作ると?」
ライアンが笑顔で説明する。
「They cook food in the ground using heated stones. 石を熱して土の中で料理するんだ。」
優子も楽しそうに話す。
「In Japan, we have sushi and tempura, and we eat rice with almost every meal. 日本では、寿司や天ぷらがあって、ほとんど毎食ご飯を食べるんだよ。」
ひなたとみずほも、それぞれの家庭の味や、地元でよく食べるものについて紹介。笑いながら、驚きながら、世界各地の食文化が次々と語られる。
オリバーは感慨深げに言う。
「It’s amazing to learn about all these different cultures. こんなにたくさんの文化を知ることができるなんて、素晴らしいね。」
エマもにっこり。
「I agree! It makes me want to try cooking some Japanese dishes at home. 私も日本の料理を家で作ってみたくなるわ。」
その夜、宿泊施設の食堂には、笑い声と興味津々の質問が絶えず響き、国境を越えた交流が深まっていった。魚料理の香りとともに、心も満たされ、明日の福岡交響楽団との演奏、そしてスポーツ観戦への期待に胸を膨らませながら、夜は静かに更けていった。
翌朝、宿泊施設の大きなキッチンには、早くから笑い声と香ばしい匂いが立ち込めていた。今日のテーマは、世界の料理に挑戦すること。カナダ、イギリス、ニュージーランド、そして日本の代表的な料理を作るのだ。
ソフィーがテーブルの前で材料を並べながら言う。
「Today, we’ll make some Canadian pancakes with maple syrup. カナダのパンケーキをメープルシロップで作るよ。」
光子が興味津々で覗き込む。
「Maple syrupって、あの木から取るやつ?ほんとに甘いと?」
ソフィーが笑いながら答える。
「Yes! とっても甘いよ。でも、たっぷりかけると美味しいんだ。」
次に、オリバーがニュージーランドの伝統料理を紹介。
「We’ll make a simple hangi-style dish in the oven. オーブンで簡単に作れるハンギ風の料理だよ。」
優子が目を輝かせる。
「Hangiって、昨日聞いたやつね。石で蒸すやつをオーブンでやるんだ。」
エマも補足する。
「Yes, and we’ll include some vegetables and chicken. 野菜と鶏肉も入れるの。」
ライアンはイギリスの朝食を紹介。
「English breakfast is hearty: eggs, sausages, beans, and toast. イギリスの朝ごはんはボリュームたっぷりで、卵、ソーセージ、豆、トーストが基本だよ。」
ひなたが目を丸くして質問する。
「Sausageって、豚肉も入っとると?」
ライアンは少し困った顔で答える。
「Normally yes, but we can use chicken sausages for those who can’t eat pork. 普通は豚だけど、豚が食べられない人のために鶏肉のソーセージも使えるよ。」
そして日本担当は光子と優子、美香がサポート。
「Today, we’ll make sushi and miso soup. 寿司と味噌汁を作るよ。」
「Be careful with the rice! ご飯は熱いうちに手早く握ると美味しくなるよ。」
各テーブルから笑い声と驚きの声があがる。
「Wow! This pancake is so sweet! わぁ、このパンケーキ甘い!」(光子)
「I never knew beans could be part of breakfast! 豆が朝食に入るなんて知らなかった!」(エマ)
「Look, the sushi rolls look like little rainbows! ほら、寿司巻きが小さな虹みたい!」(優子)
作るだけでなく、互いに味見をし合い、笑いながら国ごとの文化や食材の違いを楽しむ時間が続く。
最後には、テーブルいっぱいに各国の料理が並び、みんなで試食会。味の感想を言い合い、笑顔と驚きでいっぱいになった。
ソフィーが感慨深げに言う。
「It’s amazing to taste so many cultures in one meal. こんなにたくさんの文化を一度に味わえるなんて、すごいね。」
光子が元気よく答える。
「And the best part is, we made it together! しかもみんなで作ったのが一番楽しいんだよ!」
その日、キッチンは笑い声と美味しい匂いに包まれ、料理を通じて国境を越えた友情がさらに深まったのだった。
翌朝、宿泊施設の大きなキッチンには、早くから笑い声と香ばしい匂いが立ち込めていた。今日のテーマは、世界の料理に挑戦すること。カナダ、イギリス、ニュージーランド、そして日本の代表的な料理を作るのだ。
ソフィーがテーブルの前で材料を並べながら言う。
「Today, we’ll make some Canadian pancakes with maple syrup. カナダのパンケーキをメープルシロップで作るよ。」
光子が興味津々で覗き込む。
「Maple syrupって、あの木から取るやつ?ほんとに甘いと?」
ソフィーが笑いながら答える。
「Yes! とっても甘いよ。でも、たっぷりかけると美味しいんだ。」
次に、オリバーとエマがニュージーランドの伝統料理を紹介。
オリバーが手を広げて説明する。
「We’ll make a simple hangi-style dish in the oven. オーブンで簡単に作れるハンギ風の料理だよ。」
エマがにこやかに続ける。
「Yes, and we’ll include vegetables and chicken, just like in New Zealand. 野菜と鶏肉も入れるの、ニュージーランド風にね。」
優子が目を輝かせる。
「Hangiって、昨日聞いたやつね。石で蒸すやつをオーブンでやるんだ。」
ライアンはイギリスの朝食を紹介。
「English breakfast is hearty: eggs, sausages, beans, and toast. イギリスの朝ごはんはボリュームたっぷりで、卵、ソーセージ、豆、トーストが基本だよ。」
ひなたが目を丸くして質問する。
「Sausageって、豚肉も入っとると?」
ライアンは少し困った顔で答える。
「Normally yes, but we can use chicken sausages for those who can’t eat pork. 普通は豚だけど、豚が食べられない人のために鶏肉のソーセージも使えるよ。」
そして日本担当は光子と優子、美香がサポート。
「Today, we’ll make sushi and miso soup. 寿司と味噌汁を作るよ。」
「Be careful with the rice! ご飯は熱いうちに手早く握ると美味しくなるよ。」
各テーブルから笑い声と驚きの声があがる。
「Wow! This pancake is so sweet! わぁ、このパンケーキ甘い!」(光子)
「I never knew beans could be part of breakfast! 豆が朝食に入るなんて知らなかった!」(エマ)
「Look, the sushi rolls look like little rainbows! ほら、寿司巻きが小さな虹みたい!」(優子)
「I love helping Oliver with this! オリバーと一緒に作るの楽しい!」(エマ)
作るだけでなく、互いに味見をし合い、笑いながら国ごとの文化や食材の違いを楽しむ時間が続く。
最後には、テーブルいっぱいに各国の料理が並び、みんなで試食会。味の感想を言い合い、笑顔と驚きでいっぱいになった。
ソフィーが感慨深げに言う。
「It’s amazing to taste so many cultures in one meal. こんなにたくさんの文化を一度に味わえるなんて、すごいね。」
光子が元気よく答える。
「And the best part is, we made it together! しかもみんなで作ったのが一番楽しいんだよ!」
その日、キッチンは笑い声と美味しい匂いに包まれ、料理を通じて国境を越えた友情がさらに深まったのだった。
昼下がり、博多のライブハウスはすでに熱気に包まれていた。会場には約1000人の観客が集まり、一般ファンも多く、グッズ販売の列も長く伸びている。モニターには日本語歌詞とともに英語訳も表示され、海外からの来場者も楽しめるよう配慮されていた。
午後14時、ついにライブがスタート。ステージに現れたファイブピーチ★のメンバーは、観客に向かって手を振りながら笑顔で挨拶する。
「さぁ、今日は思いっきり楽しもうね〜!」と光子が叫ぶと、優子も元気よく応じる。
まずはギャグソングの「うにゃだらぱ〜交響曲」が始まる。会場中から笑い声と手拍子が巻き起こり、子どもも大人も思わず体を揺らす。モニターには英語で歌詞が表示される。
次に演奏されたのは「モレモレマン音頭」。優馬のボケがさく裂した瞬間、会場は大爆笑。光子と優子も思わずつっこみながら踊り、観客もそれに呼応して手拍子や歓声をあげる。
「美の焼酎バクロック!」とアナウンスされると、美香がギターをかき鳴らし、アキラがドラムでリズムを刻む。ギターとドラムの迫力あるサウンドに、会場は一気にヒートアップ。
観客席では、海外からの子どもたちも目を輝かせながら手拍子を打ち、楽しそうに笑っている。光子が一瞬マイクを通して英語で呼びかける。
「Let’s all laugh together! みんなで笑おう!」
優子も英語で続ける。
「Dance and have fun! 踊って楽しもう!」
会場は笑いと音楽に包まれ、ギャグとコントが織り交ぜられたライブは、文字通り参加者全員を巻き込む一大イベントとなった。グッズを手にした観客は、曲に合わせて揺れながら、笑顔と拍手を惜しまなかった。
そして最後には、光子と優子が舞台の中央に立ち、観客に向かって深々とお辞儀。
「今日みんなで過ごした時間、絶対に忘れないでね!」
会場中から温かい拍手と歓声が湧き上がり、ライブは大成功のうちに幕を閉じた。
ライブが一段落すると、ステージ上に光子と優子が手を広げて呼びかける。
「さぁ、今日は来日したみんなも一緒にやろう!」
ニュージーランドから来たエマやオリバー、カナダのソフィー、クライストチャーチで出会ったライアン、イギリスの子どもたちも次々とステージに登場する。最初は少し緊張していたが、光子と優子の明るい笑顔に誘われ、すぐに笑顔がこぼれる。
「うにゃだらぱ〜交響曲、みんなでやってみよ!」と光子。
「Let’s do it together! みんなで一緒に!」と優子が続ける。
子どもたちは声を合わせて「うにゃだらぱ〜!」と叫び、ファイブピーチ★メンバーと一緒に踊り、笑いの渦が会場を包む。モレモレマン音頭では、ステップや手振りを真似ながら、笑い声が飛び交う。
「こっち見て!みんな元気いっぱいやね!」と光子が叫ぶと、観客席も手拍子で応え、会場全体が一体となる。
アキラと美香のバクロック演奏が始まると、子どもたちは即興で踊りや声を出して参加。エマが「This is so fun! 楽しい〜!」と声を上げ、オリバーも「I never laughed so much! こんなに笑ったの初めて!」と楽しそうに声をあげる。
光子と優子はお互いに笑い合いながら、ステージの隅で少しずつ子どもたちの動きをサポート。子どもたちが次第に自信をつけ、声を合わせてギャグを叫び、ステージはまるで一つの大きなファミリーのような熱気に包まれた。
最後はみんなで手をつないで一礼。
「今日の時間、絶対忘れんでね!笑うことって、ほんとに幸せのもとやけん!」
会場からは拍手と歓声が止まない。光子と優子、来日した子どもたち、ファイブピーチ★のメンバー、そして観客全員が、笑いと音楽でつながった一日を心から楽しんだのだった。