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希望の空へ

新たな門出


アキラと美香は、博多の街並みを見下ろす高層マンションの一室に戻った。二人だけの空間は、結婚式の華やかさとはまた違う、静かで温かい安らぎに満ちていた。


美香:「ふぅ……やっと落ち着いたね」


アキラ:「うん、でもこれからが本当のスタートやけんね」


二人は手を取り合い、互いの温もりを感じながら新しい生活の始まりを実感する。外には秋の風がそよぎ、街路樹の紅葉がゆっくり揺れる。


美香は窓の外を見ながら、小さく微笑む。「ここから私たちの家族の物語が、また新たに始まるんやね……」


アキラも同じ思いを胸に、そっと美香の手を握り返す。二人の心には、喜びと希望、そして未来への期待がゆったりと満ちていた。


こうして、二人の新婚生活は静かに、しかし確かな幸せとともに幕を開けた。



 

初めてのふたりきり


二人は静かな浴室に入った。湯気に包まれ、温かな水面が揺れる中で、美香はゆっくり体を洗いながら、これまでの人生で抱えてきた不安や緊張を少しずつ解き放すように息を吐いた。


アキラは目の前の美香を見つめ、素直に「きれいやな」と呟く。


美香:「……今日からは、全部、あなたに見せられる……」


心の奥に封じてきた想いとともに、体も心も、全てをアキラに委ねる覚悟を持った美香。アキラは優しくそっと彼女を抱き寄せ、その温もりを確かめるように抱きしめる。


湯気に包まれた浴室の中で、ふたりは言葉少なに、しかし確かに心を通わせる。美香が守り通してきた自分自身を、アキラに託す瞬間が静かに訪れた。


この夜、二人の絆は、さらに深く結ばれた。





夜の誓い


浴室を出ると、ふたりは柔らかいタオルで体を包み合いながらリビングへ向かう。


美香:「アキラ……これからも、ずっと一緒におるけんね」

アキラ:「もちろんや。俺がずっと守るけん」


言葉はシンプルだけど、互いの目に映る光は確かな約束の証。美香は今日までの人生で抱えてきた痛みや孤独、すべてを少しずつ解きほぐしながら、アキラの胸に身を委ねた。


アキラは優しく、美香の髪を撫で、肩に腕を回す。温かさに包まれ、緊張と不安はいつの間にか消え、ふたりの間に静かで穏やかな時間が流れる。


美香:「ずっと……この胸の中で、あなたと笑っていたい」

アキラ:「俺もや。辛い時も悲しい時も、ずっと一緒に笑おうな」


その夜、ふたりは言葉にしなくてもわかる安心と愛を共有し、未来への希望を胸に、新しい人生の門出を静かに祝った。


ふたりの新しい毎日は、こうしてゆっくりと、しかし確実に始まったのだった。




小倉家のひととき


小倉家の居間は、穏やかな空気に包まれていた。


優馬:「いやぁ……美香、ほんと綺麗やったな」

美鈴:「ほんとに。式も披露宴も、素敵やったね」


光子と優子は顔を見合わせて、にこにこと笑う。


光子:「お姉ちゃん……めっちゃ素敵やったなぁ」

優子:「うん、ほんとに。ずっと笑顔で、幸せそうやった」


4人はその場に座りながら、静かに思いを巡らせる。12年間、美香と共に歩んできた時間、そして今日の新しい門出。そのすべてを胸に刻み込みながら、未来に向けての希望を少しずつ感じていた。


優馬:「これからも、家族みんなで支え合っていかんとな」

美鈴:「うん、どんな時も笑顔を忘れんごとね」


双子も頷き、家族全員の心に、あたたかく優しい時間が流れていった。




静かな夜


こうして、小倉家にしては珍しく、本当に静かな夜が訪れた。


リビングの灯りは柔らかく、外の夜風がカーテンをそっと揺らす。普段なら笑い声やボケとツッコミが飛び交う家も、今夜は穏やかな時間に包まれていた。


光子と優子は並んで座り、今日の幸せな光景を思い返す。優馬と美鈴も、満ち足りた表情で窓の外の夜空を見上げる。


優馬:「……こういう夜も、ええもんやな」

美鈴:「ほんとね。今日みたいな日が、ずっと続けばええのに」


家族みんなの心に、静かで温かい安らぎが広がる。外では風がひそやかに吹き、遠くで小鳥が一声鳴く。小倉家の夜は、いつもより少しだけ優しく、ゆっくりと深まっていった。





新婚の朝の余韻


昨夜の入浴を終えた後、美香とアキラはそのままベッドに入り、裸のまま抱き合ったまま眠った。


朝の柔らかい光がカーテン越しに差し込み、二人の体に温もりを残す。美香はまだ昨夜の余韻に浸っていて、アキラの胸の鼓動を感じながら、小さく息を吐く。


美香:「……アキラくん、やっぱり、こうしてると安心する……」

アキラ:「俺もや。昨日の夜から、ずっと幸せや」


互いの体を包み込み、抱き合ったまま、静かな時間がゆっくりと流れる。言葉にしなくても伝わる温もり、互いに全てを預け合う安心感。


美香は心の中で、これまで守ってきた自分の全てを、これからはアキラに捧げる決意を新たにする。アキラの腕の中で、静かに、そして確かに、新しい生活の始まりを感じていた。




新たな旅立ち


翌朝、朝日が柔らかく差し込む小倉家。美香とアキラは、午前8時に家を出た。福岡空港の国際線ターミナルへ向かい、午前11時発のウェリントン行きニュージーランド航空に搭乗する予定だ。


美香は初めて、アキラに体を預けて歩く。アキラの腕に抱かれるたび、胸の奥から温かい喜びが湧き上がる。心の底まで安心できる感覚に、自然と笑みがこぼれる。


美香:「……アキラくん、こうして抱かれるの、初めてかも」

アキラ:「そらそうやろ。けど、ええやん、こうしていられるんやけん」


二人は手を握り合い、ターミナルの広々としたロビーで搭乗案内を待つ。周囲の人々の喧騒も、二人には遠い世界の音のように感じられる。


美香は心の中で、これから始まる新しい生活と、二人で歩む未来を思い描く。アキラの腕に抱かれ、静かに幸せを噛みしめながら、搭乗ゲートの案内が呼ばれるのを待った。




空へ――新婚旅行の始まり


美香とアキラは手を取り合い、搭乗ゲートをくぐる。ニュージーランド航空、福岡発ウェリントン行きの便。二人の心は期待と興奮でいっぱいだ。


機内に入り、席に着くと、窓の外には滑走路が広がる。地平線まで続く空港の景色。飛行機のエンジン音が徐々に高まり、心拍とリンクするように胸の鼓動が早くなる。


アキラ:「いよいよやな、俺らの新しい生活のスタートや」

美香:「うん……アキラくんと一緒なら、どこにでも行けそうな気がする」


滑走路に向かって飛行機がゆっくりと進む。キャビンアテンダントの落ち着いた声が流れ、やがて機体は加速し始める。


美香はアキラの手を握りしめ、窓の外に広がる景色が少しずつ遠ざかっていくのを見つめる。


飛行機が滑走路を滑り出し、揺れを感じながら地面を離れる瞬間――二人の胸には、新しい人生への高揚と、互いへの信頼が満ちていた。


空の上で、ふたりの新婚旅行は静かに、そして確かに幕を開けた。





未来を夢見る双子


光子と優子は、夜の窓辺で静かに並びながら、ふと自分たちの将来について考えた。


光子:「ねぇ、優子……私、翼くんと結婚するとき、どんな挙式になるかなぁ」

優子:「うちはたくみとやけん、どんな披露宴になるか、ちょっとドキドキするよね」


二人はしばらく、未来の結婚式や新婚生活を想像してみた。


光子は、自分たちが歩むバージンロードを思い浮かべる。花びらが舞う中、翼が少し照れながらも優しく手を差し伸べてくれる光景。ゲストたちは家族や友達、そして仲間たちに囲まれ、笑顔と祝福に包まれている。


優子は、たくみと過ごす朝の光景を思い描く。キッチンで一緒に朝食を作り、ちょっとしたことで笑い合い、夜は一緒に音楽を聴きながら、肩を寄せ合って過ごす生活。


光子:「お父さんとお母さんも、最初は緊張したりしたんかな」

優子:「そうやろね。私たちも、いろんなこと乗り越えて、笑顔の多い家庭を築きたいね」


二人は笑顔を交わしながら、お父さんとお母さんの新婚時代の話を思い出す。優馬と美鈴は、最初はぎこちなくても、互いを思いやり、支え合い、笑いを絶やさずに家庭を築いてきた。その話を聞き、光子と優子も、自分たちの未来を前向きに想像する力をもらった。


光子:「私たちも、いっぱい笑って、いっぱい助け合って、素敵な家庭にしたいね」

優子:「うん……絶対、楽しい毎日にするばい!」


二人は窓の外に広がる夜空を見上げ、遠い未来を夢見ながら、静かに心を躍らせた。


未来はまだ見えないけれど、希望と愛に満ちたその想像だけで、心が温かくなる夜だった。



 


双子の新婚生活コント


小倉家の居間。光子と優子はお父さんとお母さんの前で、満面の笑みを浮かべながら小さな舞台を始めた。


光子:「はい、みなさん!今日は私たちの新婚生活をご覧ください!」

優子:「うちの旦那さんは……えっと、光子の妄想旦那やけど、よろしくね〜!」


優馬は思わずツッコミ。「おいおい。美香の結婚式が済んだばかりなのに、もう二人とも結婚するんか〜?」


光子と優子は大真面目な顔で互いを見つめ合い、誇らしげに答える。

光子:「そうです!私たちの新婚生活、始まります!」

優子:「ほんなこつ、うちたちの愛は止まらんばい!」


二人はキッチンコントに突入。光子がフライパンを振り、優子が包丁を握りながら、お互いにぎこちない動作で料理を作るふり。


優馬:「おい、包丁扱いながら笑っとる場合か〜!」

美鈴:「フライパンひっくり返すな〜!」


二人はそれでも真剣な顔で、お互いを助け合いながら料理を完成させる「新婚生活あるある」を演じ、居間は爆笑の渦に包まれる。


光子:「あ〜、旦那さんのために完璧な朝ごはん作ったよ!」

優子:「そして、うちの旦那さんも、寝起きの顔がめっちゃ可愛い〜!」


優馬と美鈴は、二人の全力ギャグに目を細め、笑いながらも心の中で温かく見守る。


光子と優子の新婚生活コントは、現実の結婚話を先取りしたかのように、家族全員を笑顔にさせた。




光子と優子は、お父さんとお母さんに向かって得意げに胸を張る。


光子:「でも、うちらも後四年で結婚できる年になるとよ〜!」

優子:「そげん、わくわくするばい!どんな旦那さんがくるんやろ?」


優馬は目を丸くしてツッコミ。

優馬:「おいおい、まだ10代やろ〜!まだまだ勉強と遊びの時間やぞ!」

美鈴は笑いながらも頷く。

美鈴:「そうよ〜。でも、そうやって夢見る気持ちは大事やね。」


光子と優子は手を取り合って、目をキラキラさせる。

光子:「うん、楽しみばい!うちらの結婚式も、絶対楽しいコントにするけん!」

優子:「笑いと幸せいっぱいの結婚式にするけんね〜!」


小倉家の居間には、笑い声と未来への期待に満ちた空気が漂った。





光子と優子は目を輝かせて、思い切りボケる。


光子:「どんな旦那さんがくるんやろ?…あ、翼くんやないんかい?」

優子:「そしたら、拓実くんも来んといかんやろ〜?」


優馬は思わず吹き出す。

優馬:「おいおい、二人とも、まだ結婚もしてへんやん!誰に相談しとんや〜!」

美鈴も笑いをこらえきれず、肩を揺らす。

美鈴:「まあ、想像力は無限大やけんね〜。」


光子と優子は得意げに手を取り合い、未来の結婚式コントを演じ続ける。

光子:「そしたら、結婚式場にみんな呼ばんとね!」

優子:「笑いと幸せいっぱいの式になるばい!」


小倉家の居間は、笑いとボケ満載の空気でいっぱいになった。





光子と優子は次々とボケを繰り出しながら、未来の食卓コントをスタートさせる。


光子:「お父さん、朝ごはんに目玉焼き作ったんやけど、黄身が動いた〜!」

優子:「そしたら、納豆が逆にお皿から飛び出して、踊りよる〜!」


優馬は思わず椅子からずり落ちそうになりながらも、笑いを堪える。

優馬:「おいおい、そんなん朝から食べられるかい!」

美鈴:「でも、朝から笑いのパワーは満点やね〜。」


さらに、未来の子供が生まれた後のシーンに移る。光子と優子は、赤ちゃんのぬいぐるみを抱えて演技する。


光子:「ほら、赤ちゃん、おにぎり食べるばい!」

優子:「いやいや、スプーンが勝手にお口に飛び込む〜!」


笑いとハプニング満載の朝の食卓コント劇場に、家族みんなが大爆笑。

小倉家のリビングは、笑い声でいっぱいになり、未来の楽しさと賑やかさを先取りした一幕となった。



幼稚園の朝、光子と優子の子どもたちは、まだ寝ぼけ眼のまま園庭に集まる。そこに光子と優子も加わり、孫たちと一緒にギャグコントが始まる。


光子:「おはよ〜!今日はおにぎりが空を飛ぶ日やけん!」

優子:「ちょっと待って!僕の牛乳が逃げようとしよる〜!」


孫たちは大笑いしながら、おもちゃやおやつを使って即興のボケを連発する。光子と優子は孫たちの突拍子もない行動にツッコミを入れつつ、一緒に笑い転げる。


教室に入ると、美鈴は少し困った顔で「もう、またギャグ台風かいな…」と呟く。だが、子どもたちの笑顔を見て思わず微笑む。


光子の子どもが積み木を崩しながらボケる。「ほら〜!お城が倒れた〜!」

優子の子どもも負けじと応戦。「いやいや、恐竜が来たけん、全部食べられた〜!」


美鈴は笑いながらも、「この幼稚園、毎日がショータイムやね」と心の中で呟く。

こうして小倉家の次世代も、ギャグと笑いに満ちた日々を送り、幼稚園は今日も「ギャグ台風」が吹き荒れるのだった。





光子と優子の妄想劇を見ながら、優馬と美鈴はふと静かに顔を見合わせる。


「もう少ししたら、おじいちゃん、おばあちゃんって呼ばれるようになるんやなぁ…」

優馬が呟くと、美鈴も同じ気持ちで頷く。


二人の目には、笑いに包まれたリビングの未来の光景が重なり、時の流れの早さと、家族の温かさを改めて感じるのだった。


光子と優子はまだ妄想の世界に浸っているけれど、優馬と美鈴にとっては、日々の生活の中で少しずつ現実となる“未来への予感”を味わう、穏やかで感慨深いひとときとなっていた。





優馬と美鈴は、ふと未来を思い描きながら微笑む。


「美香たちの子供が生まれるのも、もうそんなに先の話やなかろうね」

美鈴が呟くと、優馬も穏やかに頷く。


双子の妄想劇や日常の笑いに包まれながらも、二人の心には、もうすぐやってくる新しい命の存在が、静かにそして確かに息づいていた。


時間はゆっくりと流れるようで、しかし確実に、家族の未来へと向かって動き出しているのであった。










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