落書き大魔王爆誕
落書き大魔王・叙勲式からの「双子刑事」取り調べ
――場所:美香のマンション・501号室。掃除がひと段落した夕方。
リビングのテーブルに、赤クレヨン(没収済)と丸シール、トロフィーの代わりの紙コップ。光子と優子は胸を張って並び、厳かに宣言した。
「ただいまより、『初代・落書き大魔王』叙勲式を開始します」
「受章者は……春介および春海!」
春介と春海が「ぱちぱち〜!」と自分で拍手。
光子が紙コップの王冠を春介の頭に、優子が春海にかぶせる。
光子「称号の効力は可愛いの上乗せ。ただし壁には使えん」
優子「ここ大事。“紙に描く”のが落書き大魔王のたしなみやけん」
美香が笑いながら、大判のロール紙をどーんと置いた。
「ほら、“合法キャンバス”進呈」
春介「うおー!ながーい!」
春海「わたし、かんとく。ながいの、すき」
アキラが記念撮影。カシャ。
光子「では宣誓いくよ。赤は紙、壁は白、見つかったらごめんなさい」
春介・春海「せんせいっ!」(なぜか体育会系)
こうして“叙勲式”はつつがなく終了した――が、物語は終わらない。
⸻
数日後――小倉家にて「双子刑事」動く
小倉家のリビング。ちゃぶ台の上にメモ帳、ペン、ぬいぐるみ。壁には貼り紙《臨時捜査本部》。
ピンポーン。美香と春介・春海が遊びに来た。
光子は前髪をきゅっと上げ、名乗りを上げる。
「双子刑事・光子」
優子は腕を組み、サングラス(100均)をスチャ。
「双子刑事・優子。本日は“旧501号事件”の事情聴取ば実施します」
春介「じじょーしょちゅ?」
春海「とりしらべ、はじまる?」
光子「まず、両容疑者はここに座ってください」
優子「安心してよか。**こわくない“よか警官”と“きびしか警官”**が交互に出てきます」
春介「どっちが、どっち?」
光子「私は“よか”」
優子「私が“きびしか”」
春海「なるほど」
美香はソファ後方で見守り、優馬と美鈴はキッチンからにやにやのぞいている。
取調べ・第一ラウンド(やさしめ)
光子「その日、赤い線はどこから始まったと?」
春介「ソファのしたのひみちゅのばしょから!」
優子(メモに書き殴る)「“ソファ下・秘密基地”っと……動機は?」
春介「たのしかったけん!」
光子「正直でよろしい」
春海が手を挙げる。
春海「わたし、かんとく。『ここ、ながく』って、いった」
優子「指示役、堂々の自白!」
光子「監督はえらいけん、責任も半分よ」
取調べ・第二ラウンド(きびしめ)
優子「では質問。壁と紙の違い、説明できるね?」
春介(全力で考える顔)「……はがせる・はがせない!」
優子「正解〜!サングラス、ちょっとやわらぐ」
春海「かべは、はがせない。だから、しない」
光子「その一言が聞きたかった!」
取調べ・三ラウンド目(うっかり検出器)
優子がぬいぐるみをどんと置く。
「これはうっかり検出器。抱っこして“ちょいぴ”したくなったら点滅します」
春介・春海、ぎゅー。
ぬいぐるみ「ピカッ(自作効果音)」
光子「出た、ちょいぴ衝動!」
春海(小声)「……ちょいぴ、すこし」
優子「自己申告は減刑!」
最終確認
光子「じゃ、最終確認いくよ。赤はどこに描く?」
春介「かみ!」
光子「壁は?」
春海「しない!」
優子「“ママのほっぺは?”」
春介・春海(声をそろえて)「しない!!」
(美香、拍手して笑う)
判決(家族会議・即決)
優馬「判決。執行猶予・無期限、社会奉仕として“お片付け手伝い”を三回」
美鈴「それと“笑顔100枚”を科す」
春介「にっ!」
春海「ににっ!」(二段階スマイル)
光子はちゃぶ台の下から丸めたロール紙をずるずる引き出す。
「最後に、合法キャンバスの追加交付。今日の捜査記録はここに自由にどうぞ」
優子は色鉛筆の缶を開けて、手のひらでころころ転がした。
「壁ゼロ・紙無限。それがわが家の平和条約」
春介は“家族の似顔絵”を描き始め、春海は横で腕を組んで頷く係――いや、時々線を足す“副監督”。
光子と優子は顔を見合わせ、サングラスを外して同時にニヤリ。
「事件は笑いで解決」
「そして、紙は足しとけば解決」
美香が湯気の立つお茶を配り、アキラがボーロを持ってくる。
ちゃぶ台の上には、捜査メモの代わりに、子どもの線が花みたいに増えていく。
壁は白いまま、家の空気はにぎやかに色づいていった。
最後はお約束。玄関の方から優馬の声。
「はい締めるぞー」
全員で、手を丸く合わせる。
「め・ん・た・い・こ!」
「う・にゃ・だ・ら・ぱ〜!」
――“落書き大魔王”は、紙の王国で腕を磨くことになった。次の捜査は、たぶん「おもちゃ地雷原・片付け事件」。双子刑事の出動は、いつでも準備万端である。
出張ギャグコント『双子刑事 vs 落書き大魔王』— ソフィーア&小雪スペシャル
登場
(小倉家リビング。ゲスト席にソフィーアと小雪。双子が段ボールで作った“取調室”セットをガラガラ押してくる)
光子「本日は特別公演〜!ゲストはソフィーアさんと小雪さんでーす!」
優子「腹筋、保証はせんけん。自己責任でお願いしまーす!」
(春介&春海が「ぴと」と双子の足にくっつく)
⸻
コント本編
① 現場再現
光子(刑事帽): 「事件は501号室で起きた!」
優子: 「犯行に使われたのは赤い棒。業界用語で“クレヨン”!」
(スマホで“ビフォー写真”をドン)
ソフィーア「オオ…アート…(肩プルプル)」
小雪「笑ったらあかんけど…ふっ…(肩震え)」
② 容疑者入室
光子「では容疑者入ってくださーい」
春介「ぼく、ようぎちゃ?」
優子「そう、“ようぎちゃん”。名前っぽくて可愛いけん、半分無罪」
春海(胸を張る):「わたし、かんとく」
光子「肩書、強すぎ!」
(ソフィーア、早くも膝を抱えて前屈。小雪、口を押えて変な音「ぷふっ」)
③ 事情聴取(よか警官/きびしか警官)
光子(やさしい声): 「最初に線を引いた場所はどこ?」
春介「ソファのした!」
優子: 「動機は?」
春介「たのしかったけん!」
優子「動機、健全すぎて逆に強い!」
(小雪、座布団に倒れこむ)
小雪「“たのしかったけん”強っ…お腹つる…」
④ うっかり検出タイム
優子(ぬいぐるみを置く): 「“ちょいぴ”したくなったらこの熊が光ります」
春海:「……ちょいぴ」
(光ったフリ)
光子「自己申告は減刑! よか監督!」
(ソフィーア、椅子から半分ずり落ちる)
ソフィーア「チョイピ…ワード…キケン……!」
⑤ 清掃ダンス“しゃっしゃ・ギュッ・ポイ”
光子「では当日の片付けも再現!」
優子「ご一緒にどうぞ〜!」
(全員で)
「しゃっしゃ!(拭くフリ)ギュッ!(絞るフリ)ポイ!(投げるフリ)」
春介「しゃっしゃ!」
春海「ぎゅっ!」
観客:ソフィーア&小雪、完全に声出て笑う
⑥ 赤の再犯(未遂)
(床に赤クレヨンの模型がコロコロ)
春介「……ちょい……」
光子(素早くキャッチ):「没収〜!」
優子「赤は紙限定!壁は白のまま派!」
春海:「紙、いっぱい。壁、ゼロ」
(ソフィーア、テーブルを叩いて笑う)
ソフィーア「“壁、ゼロ”名言〜!」
⑦ 叙勲式ミニ
光子「ここで授与!『落書き大魔王(紙専門)』」
優子「副題:ちょいぴ自制できたら神」
(紙コップ王冠を春介&春海へ)
春介「かみの王さま!」
春海「白い壁、すき」
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お客いじりコーナー
光子「ソフィーアさん、“ちょいぴ禁止条約”と言ってみて〜」
ソフィーア「チョイピ・キンシ・ジョーヤク!(力強い)」
優子「発音に迫力ありすぎて、条約もう守るしかない!」
光子「小雪さん、“しゃっしゃ・ギュッ・ポイ”お願いします」
小雪(全力で):「しゃっしゃ!ギュッ!ポイ!」
(テンポ合いすぎて会場どよめく)
優子「はい、今ので公式隊員!」
(ふたり、笑いすぎて座布団に倒れ、腹筋押さえながら親指を立てる)
⸻
オチ
光子「というわけで、事件は笑いで解決、壁は白で解決」
優子「そして合言葉で締めまーす!」
全員「め・ん・た・い・こ!」
全員「う・にゃ・だ・ら・ぱ〜!」
(ソフィーア&小雪、テーブルに突っ伏してバタバタ。客席“腹筋終了”の鐘が鳴る勢い)
⸻
アフタートーク(短め)
小雪「ちょ…待って…笑いすぎて…呼吸どこ行った」
ソフィーア「アブス…(腹筋)…トレーニング、完了!」
光子「次回は“おもちゃ地雷原・片付け事件”編で出張します!」
優子「腹筋、温めて待っとってね〜!」
——おしまい。
タイトル:グルチャ公開・現場検証 → 爆笑ライブ → 整骨院送り
――その夜。「小倉家ファミリー&友だち」グルチャが鳴りっぱなし。
【光子】
現場写真①送信[画像:壁一面の赤ライン]
現場写真②送信[画像:床のぐるぐる&点々]
動画(0:08)送信[春介の「たのしかったけん!」がドヤ顔で抜かれる]
【優子】
現場写真③送信[画像:ママ(美香)のほっぺに赤いスジ]
キャプション「タイトル:新作『リビング、赤の乱心』」
【美鈴】
「ちょ、待って。笑ていいと?(震)」スタンプ:腹筋崩壊
【優馬】
「美術館やん。チケット代いくら?」スタンプ:土下座
【アキラ】
「犯人はこのふたりです(ドン)」[画像:春介&春海の“ぴと”]
【ソフィーア】
「オナカぁぁ…」スタンプ:笑い泣き×3
【小雪】
「壁ゼロ…紙無限…名言来た…(崩)」
――勢いでライブ開始(LINEビデオ通話)。
光子(画面分割の左上):
「本日のリモート出張コント『双子刑事 vs 落書き大魔王』をお送りします!」
優子(右上・100均サングラス):
「犯行に使われたのは——赤い棒!通称、クレヨン!」
春介(右下・胸を張る):
「ぼく、ようぎちゃ?」
春海(左下・腕組み):
「わたし、かんとく」
美香(脇からロール紙をフレームイン):
「合法キャンバス、支給しまーす」
光子:
「事情聴取その1。最初の一本目はどこ?」
春介:
「ソファのした!」
優子:
「動機は?」
春介:
「たのしかったけん!」
(コメント欄が草で埋まる)
小雪「強い!正直の暴力!」
ソフィーア「“タノシカッタケン”連呼やめて…腹が…!」
優子(ぬいぐるみ熊を出す):
「“ちょいぴ検出機”起動。ちょいぴしたくなったらスタンプ連打!」
(熊スタンプがドドドド…)
光子:
「出すぎ出すぎ!サーバ謝っとる!」
「では清掃ダンスを再現します。みなさんご一緒に——」
全員:
「しゃっしゃ!(拭くフリ)ギュッ!(絞るフリ)ポイ!(投げるフリ)」
(タイミング完璧→コメント欄「シンクロ職人」「公式隊員」)
優馬「ダメや…笑いで肋骨のあたりが…」
美鈴「やめて…明日仕事…(笑)」
アキラ「父さん母さん、深呼吸して!…あ、無理か」
光子:
「最終確認!赤はどこ?」
春介「かみ!」
優子「壁は?」
春海「しない!」
光子「ママのほっぺは?」
春介&春海「しない!!」
(ソフィーア&小雪、画面外に転げ落ちる気配。コメント欄「腹筋死亡」「救急でなく整骨案件」)
――締め。
優子:「それでは合図で閉めます!」
全員:「め・ん・た・い・こ!」
全員:「う・にゃ・だ・ら・ぱ〜!」
既読が一斉に「12」。スタンプ「拍手」「大入り」連打。
――翌日・整骨院。
受付「お名前どうぞ〜」
美鈴「……また小倉です」
優馬「……こちらも小倉です」
受付:
「昨日の“グルチャ公演”の方ですね?人気ですね〜」
施術室。先生がタブレットでグルチャのビフォーアフター写真をチラ見して、肩を震わせる。
先生「フフッ……い、いかん。職務中……」
美鈴「先生、笑ったら余計に痛くなるけん、静かに……(笑ってる)」
優馬「“しゃっしゃ・ギュッ・ポイ”が頭から離れん……(笑)」
——施術後。貼り薬をもらいながら、先生が真顔で言った。
先生「笑いの後はアイシング、これ鉄則です」
美鈴「了解。次から観劇前にコルセット巻いて行きます」
優馬「“笑い過ぎ注意”の注意喚起ポスター、院内に貼ってください」
出口で二人が同時にスマホを見る。グルチャに新着。
【光子】
「次回予告:『おもちゃ地雷原の片付け事件』」
【優子】
「観客の皆さま、腹筋の準備運動をしてご参加ください」
美鈴「……また来るね(整骨院に)」
優馬「定期券つくってもろうか」
外に出ると、二人して小さく指を合わせた。
「め・ん・た・い・こ」
「う・にゃ・だ・ら・ぱ〜」
——グルチャ発の爆笑は、今日も誰かを整骨院へ連れて行く(いい意味で)。
タイトル:学校公演『双子刑事 vs 落書き大魔王』—昼休みの大惨事(良い意味で)
昼休み。教室の前方に机を二つ並べて、光子と優子が即席ステージを作った。黒板には大きく貼り紙——《臨時捜査本部》。
今日は春介と春海は不在。だからこそ、双子が全役ひとり二役でやり切る作戦だ。
「ほんなら行くよ〜」
「準備はいいか〜クラスのみんな〜?」
拍手と口笛。さおり、しおり、小春、朱里、樹里も最前列で腕組み(すでに笑う準備万端)。
——開演。
光子(刑事帽をかぶるフリ):「事件は501号室で起きた!」
優子:「犯行に使われたのは——赤い棒。通称、クレヨ……いや“赤いやつ”!」
(※黒板の前で赤マーカーを構えた瞬間、全員が慌てて止めに入る)
クラス全員:「壁はやめろーーー!」
光子:「冗談冗談。今日は模造紙持ってきたけん」
優子、模造紙にシュッと一本線を引き、くるっとターンして春介役に変身。
優子(ドヤ顔で幼児声):「ぼく、ようぎちゃ?」
教室、早くも爆発。机を叩く音、床を転げる音。
光子は春海役に即スイッチ。腕組みして顎を上げる。
光子(低めの幼児声):「わたし、かんとく」
クラス「監督!監督!」(チャントが始まる)
光子(刑事に戻る):「事情聴取その一。最初の一本目はどこから?」
優子(春介):「ソファのした!」
光子:「動機は?」
優子(春介):「たのしかったけん!」
担任「ぶふっ」
(担任、腹を押さえて椅子から半分ずり落ちる)
続いて“うっかり検出タイム”。
優子(クマのぬいぐるみを掲げるフリ):「“ちょいぴしたくなったら、このクマ押して〜」
光子(春海):「……ちょいぴ」
優子(刑事):「自己申告は減刑! よか監督!」
担任「やば……腹筋……(ピキーン)」
担任の腹筋が完全に攣った。
担任「わたし、今日も整骨院送り決定やね……!」
後列から悲鳴に近い笑い声。
朱里「ちょ、涙止まらん!」
樹里「笑いで視界ゆれる!」
しおり「腹、限界……!」
小春「明日の筋肉痛、確定……」
さおり(額に手)「吹部の練習大丈夫か? みんな腹筋崩壊やん!」
一旦、水分休憩……のはずが、優子が“清掃ダンス”コーナーに突入。
優子:「ご一緒にどーぞ!しゃっしゃ!ギュッ!ポイ!」
クラス全員「しゃっしゃ!ギュッ!ポイ!」
(シンクロ率が無駄に高くて再び爆笑の波)
最後の確認。
光子:「赤はどこに描く?」
優子(春介):「かみ!」
光子:「壁は?」
優子(春海):「しない!」
光子:「ママのほっぺは?」
優子(春介&春海ハモり):「しない!!」
——教室、崩壊。笑いで窓ガラスが震えた気がする(気のせい)。
担任、机に突っ伏しながら親指だけ立てる。
「はぁ……公式に宣言します。本日、整骨院へ直行」
クラス「先生ーー!」(笑いと拍手)
終演。
さおり「で、本題。吹部の練習は大丈夫なん?」
しおり「腹が死んどる」
小春「笑いすぎて息が足りん」
朱里「音出したらつるやつ」
樹里「顧問に“笑いで遅刻”って言い訳通じる?」
光子(真顔で):
「安心しぃ。ストレッチ5分、深呼吸2分、水分1分。それから練習行くけん」
優子(皆を指差し):
「笑いストレッチもしとこ。“にーっ”て10秒、頬ゆるめ10秒、ふーって10秒。はい!」
みんなで「にーっ」。まだ笑う。
担任(ドアのところで腰さすりながら):
「うん……それやってから行き。怪我だけはすんな。あと……動画、保護者会で流すなよ……(流したい)」
最後に教室全員で円陣。
光子「合図いくよ!」
全員「め・ん・た・い・こ!」
光子「そして——」
全員「う・にゃ・だ・ら・ぱ〜!」
笑いの渦は静かに引き、代わりに妙に清々しい空気が残った。
そのまま全員で音楽室へ向かう通路。
さおり「……腹、まだ笑っとる」
しおり「でも、なんか息がよく入る」
小春「声も出そう」
朱里「練習、意外といけるかも」
樹里「うん。笑いは準備運動やね」
背後で担任の声が飛ぶ。
「帰り、整骨院寄るけん、職員室には伝言しとって〜!」
「先生、ファイト〜!」
——学校公演は見事に“爆笑の嵐”。腹筋の被害多数。でも、そのあとのみんなの顔は不思議と軽くて明るかった。次は体育館での“全校スペシャル”の話が、すでに持ち上がっている。
昼休み後の廊下。さっきの教室公演の余韻でまだざわついとる中、男子がゾロゾロ寄ってきた。
男子A「なあ、なんで小倉ん家って、毎日あんなギャグみたいなこと起きるん?」
光子「うちら自体がギャグネタ探ししとるけんね」
優子「大体の震源地は、お父さんか、春介と春海やけん。※“春美”やなかよ、春海ね?」
男子B「あ、す、すまん!春海ちゃんね!」
光子「最近はお父さんより春介&春海コンビがM7クラス連発しよる」
優子「震度“笑”観測中〜」
男子C「で、二人はあれだけ毎日爆笑しよって、腹筋つらんの?」
光子「うちら、普段から爆笑しよるけん、シックスパックっちゃ」
優子「ちょい、さわってみる?」
男子全員「え、いいと!?(ごくり)」
列を作らせ、光子が制服の上からお腹を軽くトンと指で示す。
男子A(恐る恐る指先でポン)「……え?固っ!」
男子B(手のひらでそっと)「なにこれ、板?」
男子C「洗濯板って実在したんや……」
男子D「え、いや、岩?」
優子(同じくトン)「こっちもどうぞ〜」
男子E「ま、まじでカッチカチ……!」
廊下の端で見てたさおり・しおり・小春・朱里・樹里、口をあんぐり。
さおり「ちょ、あんたら吹部の練習前よ?笑い過ぎ&触り過ぎで腹筋いかれんように!」
しおり「先生、また整骨院行きになるばい!」
朱里「私らもさっきのコントで腹筋ピキッて来とる」
樹里「今日の合奏、“ハハハ”で腹筋もげる未来が見える」
小春「まずは呼吸整えてから行こ!」
光子「はいはい、じゃあ笑いストレッチ講座」
優子「“にーっ”て10秒→“ほー”で10秒→“ふー”で10秒。腹をさすって深呼吸!」
(全員でやる。なぜか男子も真顔で参加)
男子F「これが小倉式“笑いの準備運動”……」
男子A「てかさ、シックスパックって筋トレしとると?」
光子「毎日しとるよ。“しゃっしゃ・ギュッ・ポイ”(掃除)と“チャリ坂全力”と“爆笑100回”」
優子「あと“お父さん対策ツッコミ”は有酸素運動やけん、地味に効く」
男子B「爆笑100回って、どうやると?」
光子「はい、レッスン。“無言で見つめ合う→同時に変顔→3拍置いて爆発”。これ×10セットを1日」
優子「じゃ、男子代表でやってみそ?」
男子3人「い、行きます!」
(見つめ合う→変顔→3拍……ドカーン)
男子3人「ぐはははは!!……いってぇ!」
周り「保健室ーー!」
担任(腰を押さえつつ登場)「ああもう、今日も整骨院送り決定やね……!でも笑いは止まらん!」
さおり「先生、腹巻き買いましょう」
しおり「全員で“笑いベルト”導入案件ですね」
朱里「学校予算でなんとか」
樹里「申請理由:腹筋保全」
小春「書類名:笑撃対策」
男子A(まだお腹さすりながら)「……でもさ、正直びびった。お前ら、ほんとに“笑いで鍛えとる”っちゃんね」
光子「笑いは筋肉とチームワーク作るけん」
優子「それに、落ち込んだ時はまず笑う。そしたら、ちょっとだけ体も心も前に出るけん」
チャイムが鳴る。
さおり「じゃ、音楽室行くよ!」
しおり「腹、守ってね!」
朱里「笑いは控えめに……いや、ほどほどに!」
樹里「“しゃっしゃ・ギュッ・ポイ”で片付けてからね!」
小春「よっしゃ、行こ!」
男子全員(道をあけながら、まだ腹を押さえて)「……マジでビビった」
去り際、光子と優子が振り返ってウインク。
光子「今夜の宿題。“1日3回、ちょい笑い”」
優子「合言葉、忘れんな?」
二人「め・ん・た・い・こ!/う・にゃ・だ・ら・ぱ〜!」
男子の腹筋は今日も危ない。
でも、教室の空気はちょっと軽く、歩く足取りはちょっと速かった。
昼休み後の廊下。
男子たちの頭の中は、さっき触った“シックスパック”で満開のお花畑。
男子A(頬ゆるみっぱなし):「なんか…ラッキーだったかも〜」
男子B:「腹筋、石やった…」
男子C:「今日の運、全部使ったわ…」
——その時。
モップ掛け直後の床/「ぬれてます」の三角コーン。
しかし、お花畑視界の男子たちは看板が視界に入らない。
男子A「いやぁ〜世界が輝い——」
ツルン! → スッテーーーン!
男子B「だ、大丈夫か!?」→ ツルン!スッテーン!
男子C「おい、足元——」→ ツルッ(スローモーションで回転)→ テーン!
後続の男子D・Eも、きれいにドミノ倒れ。
床に並ぶ男子列。靴跡はハート型にべっとり(水たまり+足の角度の奇跡)。
通りがかった光子&優子、同時にため息→即ダッシュ。
光子:「ちょ、下見て歩けって何回言わせると!」
優子(男子Aの腕を起こしながら):「はい立って〜。“しゃっしゃ・ギュッ・ポイ”の**“ポイ”**は自分の体は投げんの!」
担任(腰さすりながら登場):「あーーもう、また整骨院送り増えるやん…!」
清掃員さん(コーンを指差し):「ほら、見て歩いてね〜」
男子全員「す、すみません……」
保健委員のさおり・しおりが素早くタオル&湿布を配る。
さおり:「お花畑の皆さん、現実に帰還〜」
しおり:「まず深呼吸。で、足元確認。覚えた?」
男子A(耳まで赤い):「覚えた…あの、ほんとにごめん…」
男子B(立ち上がりながら):「腹筋のこと考えすぎた…」
男子C:「地面がめ・ん・た・い・こくらい滑らかやった…」
優子:「例えは好きやけど、次は**う・にゃ・だ・ら・ぱ〜**で気持ち落ち着け!」
光子は最後尾の男子の膝を確認して、親指を立てる。
光子:「打撲軽症。氷と休憩でいける。次は看板チェック→一歩ずつ、いいね?」
男子全員「は、はいっ!」
最後に、掲示板に優子が紙を一枚ペタリ。
《本日の教訓》
1.下を見る(現実)
2.心はお花畑でも足は安全運転
3.ラッキーのあとは足元確認
男子A(小声):「…でもやっぱりラッキーやった」
男子B「うん。安全第一の上でラッキー噛みしめよ」
男子C「次会ったら“ありがとうございました”って言お」
光子&優子、くすっと笑ってウインク。
「次は頭は冷静・足元ガチ確認でよろしく〜!」
廊下に残るのは、薄れていく水跡ハートと、ちょっと引き締まった男子たちの背中。
今日の被害:腹筋(笑い)と尻(打撲)——いずれも軽症・反省込み。次の授業、間に合います。




