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妖怪濡れな済みに濡れスパッツ女

リビングの一角で、優子は窓の外を見ながら光子に話しかける。


優子:「ねぇ、光ちゃん。今日の天気、ビミョーやねぇ。洗濯物どうしよっか?」


光子はノートを開きながら、少し考え込む。


光子:「うーん……降水確率30%かぁ。降るか降らんか微妙やね。うちは中に干す方が安心ちゃ思うけど」


優子:「そやね。ベランダに出して濡れるんも嫌やしね。でも、部屋干しやとちょっと匂いこもるかもやけど」


光子:「そうそう。扇風機回したら大丈夫やろ。ほら、ゆうちゃん(優子)も手伝えるやん?」


優子:「うん、やる!朝のうちに片付けとかんと、学校行く時にバタバタせんごとなるけんね」


二人は笑いながら洗濯物を運ぶ。窓の外は曇り空だけど、二人のやり取りはいつも通り、軽やかで楽しい。


光子:「ねぇ、優子。今日、ケンタくんのこと思い出してさ……ちゃんと学校行けるようになっとるかな?」


優子:「うん、光ちゃん。あの子、うちらが応援しとるけん、きっと大丈夫やと思うよ」


光子はうなずき、二人で軽く笑い合う。

曇り空の朝でも、二人の気持ちは明るく、前向きだった――。





【シーン:小倉家&美香のマンション】


小倉家のリビング。窓の外はパラパラ雨が降り、洗濯物はすっかり濡れている。


光子:「ぎゃー!優子、洗濯物全部濡れとるやん!」

優子:「うわー、しゃーないね。でも、ここは笑いに変えるしかなか!」


二人はリビングの真ん中に立ち、濡れたシャツを振り回して即興コント開始。


光子:「本日特別出演!妖怪濡れ鼠ばい!」

優子:「濡れとるけど、元気満タン!笑わせるけん見とってや!」


バタバタ、ぴちゃぴちゃと濡れ鼠の動きを再現しながら、互いにツッコミを入れる。

光子:「雨ばかぶりかぶり、滑っても笑いば取るけん!」

優子:「濡れても、心はカラッと晴れとるっちゃ!」


リビングには春介・春海はいないが、電話越しで美香とアキラが乳児たちをあやしている声が聞こえる。



一方、美香・アキラのマンション。


美香:「ほら、春介、春海、お姉ちゃんたちが笑わせよるばい。お腹空いとるやろ?」

アキラ:「ほんならミルクばあげるけんね。ほら、二人ともご機嫌さんにしとこうや」


乳児の二人はまだ笑ったり泣いたりを繰り返すが、両親の手で安心して過ごす。

美香:「あの子たちも、いつか姉ちゃんたちみたいに元気に笑える子になってほしかね」

アキラ:「うん、光子と優子もそげん笑顔いっぱいやけん、春介たちにもいい影響ばあるやろ」



再び小倉家。濡れ鼠コントはさらにエスカレート。


光子:「ほら見んしゃい、雨の日も楽しまんと損ばい!」

優子:「笑っとったら、心も乾くっちゃけん!」


二人は笑いながら、雨と濡れた洗濯物をものともせず、即興ギャグに全力投球。

窓の外は曇り空でも、リビングは笑い声でいっぱいになった――。




数日後。光子と優子は学校が終わった午後、健太がいる施設へ向かう。

施設のドアを開けると、健太は少し緊張しながら待っていた。


光子:「健太くん、うちら小倉光子。よろしくねっちゃ!」

優子:「小倉優子ばい!今日はギャグと笑いで、ちょっとだけ楽になってもらおうと思うとよ」


健太は少し戸惑いながらも、二人の元気さに圧倒される。


優子:「ほら、まずは即興コントばい。題材は“妖怪濡れ鼠”やけん、みんなで濡れた気分ば味わうっちゃ」

光子:「台本無し、アドリブのみ!健太くんも一緒にやるばい!」


健太:「えっ……ぼ、僕もですか?」

光子:「もちろんや!やってみんと、楽しさはわからんばい!」


最初は戸惑う健太。だが、二人が全力で濡れ鼠を演じる姿を見て、思わず笑ってしまう。

優子:「そうそう、笑うっちゃ!人生、どんな雨でも笑っとったら、気持ちも軽なるけん!」


光子:「ほら、健太くん。雨の日も滑っても、笑いば忘れんごと!」

健太:「……うん、わかった。やってみる」


健太もぎこちなくシャツを振り回し、ぴちゃぴちゃ動く。

施設のスタッフも思わず笑い、場が一気に明るくなる。


優子:「ね?大丈夫やろ。ちょっとずつ、楽しくなるけん」

光子:「笑いは力ばい。笑っとったら、心も乾くし、元気も出るっちゃ」


健太の目には、少しずつ希望の光が差し込む――。

そして、その笑顔を見て、光子と優子もまた、全力で笑い続けるのだった。






雨の中、光子と優子はカッパに長靴姿で歩いている。


優子:「ひやー!今の雷、すごかったばい。落ちたんかいな?」

光子:「びっくりしたー!でも、カッパ着て長靴履いとってよかった〜」


優子は少し足を止め、空を見上げる。稲妻が一瞬光り、雷鳴が轟く。


優子:「ゆうちゃん、大丈夫?怖か?」

光子:「私は大丈夫やけん、心配せんでよかよ。みっちゃんは?」


優子:「うん、なんとか……でも、ちょっとドキドキするばい」


二人は手を取り合いながら、ぴちゃぴちゃと水たまりを踏みながら進む。

光子:「ほら、雷も怖かばってん、笑いば忘れたらいかんけん!」

優子:「そやね!濡れ鼠パワーで乗り切るばい!」


雨と雷の中でも、二人は笑顔を絶やさず、学校へ向かう――。





雨の中、校門をくぐる光子と優子。

光子:「さぁ、今日のスペシャル即興コントば始めるばい!」

優子:「題材は……妖怪濡れ鼠と雷親父、それから雨に濡れるスズメ夫婦やん!」


空を見上げると、電線にスズメの夫婦が雨に濡れながらピーチクパーチク鳴いている。


優子:「ほら、あのスズメ夫婦も参加決定やね!」

光子:「妖怪濡れ鼠も登場やけん、よーし、スタートばい!」


二人はぴちゃぴちゃと濡れた靴でステップを踏みながら、コント開始。


光子(妖怪濡れ鼠役):「ぴちゃぴちゃ、濡れとるけど、今日も笑いば届けるばい!」

優子(雷親父役):「ゴロゴロどーん!お前ら、濡れとるけど心の雷も鳴っとるやろ?」


突然、電線のスズメ夫婦がピーチクパーチク鳴く。

光子:「おおっ、スズメ夫婦も参加やんけ!」

優子:「雨に濡れても、鳴くばい!鳴いて笑わせるっちゃ!」


生徒たちも校庭の軒下から笑いながら見守る。

光子:「雷にビビっとるお前ら、笑いで吹き飛ばすけん!」

優子:「濡れ鼠、雷親父、スズメ夫婦……全員集合のスーパーコントばい!」


二人は雨に濡れながら、滑ったり転んだりしつつも、声と表情で全力ギャグ。

ピーチクパーチク鳴くスズメも、まるで効果音のようにコントに彩りを添える。


優子:「ほら、雨の日でも笑いば忘れたらいかんっちゃ!」

光子:「濡れ鼠も雷親父もスズメ夫婦も、みんなで笑えば怖くないっちゃ!」


生徒たちは大笑い。雨で濡れても、心はカラッと晴れた――。





雨の中、高校の校庭。光子と優子は濡れ鼠&雷親父コントを全力で演じている。

スズメの夫婦も電線の上でピーチクパーチク鳴き、まるで効果音のよう。


光子:「ほら、健太くんも来るけん、みんなでやろうや!」

優子:「台本無しの即興コントばい!やるっちゃ、迷わずやるっちゃ!」


健太は少し戸惑いながらも、雨の中を小走りで近づいてくる。


健太:「え、ぼ、僕も……?」

光子:「もちろんや!ほら、濡れ鼠と雷親父の世界に飛び込むばい!」

優子:「ギャグば恐れず、心で笑えれば大丈夫っちゃ!」


教室や校庭からも、他の同級生たちが興味津々で集まってくる。

優子:「よーし、次はスズメ夫婦と対話やけん。健太くん、スズメの鳴き声ば受け止めて、ツッコミ入れるばい!」


健太は震える手で濡れた枝を握り、スズメ役の光子と優子にツッコミを入れる。


健太:「なんで雨に濡れとるばってん、そんなに元気やねん!」

光子(スズメ役):「ピーチクパーチク、鳴いて笑わせるっちゃ!」

優子(雷親父役):「ゴロゴロどーん!濡れ鼠、スズメ夫婦、みんなで笑うばい!」


次第に健太の顔にも笑顔が戻る。

雨でびしょ濡れでも、心は少しずつ軽くなっていく。


生徒たちも巻き込まれ、即興ギャグに参加。

誰もが大笑いし、雨も雷も怖くない気持ちになる。


光子:「ほら、健太くん、笑うと気持ちも晴れるっちゃろ?」

健太:「……うん、楽しいかも」

優子:「そうやろ!笑いは力ばい。どんな雨の日でも、笑えば乗り越えられるっちゃ!」


その瞬間、雷鳴の轟きも、濡れたスズメ夫婦の鳴き声も、全部コントの一部になったように感じられた。

雨の校庭には、笑い声だけが響いて――心の曇りを洗い流していった。






夕暮れの教室。雨はまだ窓を打つ。光子と優子の即興コントは終了し、笑い声が残る中、ケンタが席に座る。


優子:「健太くん、学校は夜間高校やけん、昼間はみらいのたねや幼稚園で色々やるっちゃね」

光子:「そやけど、笑いの力で心ばほぐして、少しずつ前向きになっとるばい」


健太:「うん……昼は色々あって大変やけど、でも、こうしてみんなと笑える時間があるけん、少し元気になれるっちゃ」


光子:「夜間やけん授業も遅くなるやろ?体調気ぃつけんとね」

優子:「ほら、ギャグコントみたいに、滑って転んでも笑いに変えるっちゃ!」


健太もにっこり笑う。

健太:「まだまだ足りんとこばかりやけど、うちらみんなに助けられとる気がする」


光子:「そやろ、夜間高校でも昼でも、笑いと仲間があれば乗り越えられるっちゃ」

優子:「明日もまた、教室で即興コントやって、笑顔ば増やしていくばい!」


教室の中に、笑い声と雨音が重なり、ケンタの心も少しずつ晴れていく――。





 教室でコントの余韻が残る中、声楽科のクラスメイト・葵が手を挙げる。


葵:「ねぇ、光子ちゃん、優子ちゃん。雷って、なんで鳴ると?」


光子は目を丸くして、首をかしげる。

光子:「え、本気で聞いとると?雷っちゃ、うーん……そやな、雲が怒っとるとばい!」


優子も負けじと大げさに手を振る。

優子:「せやせや、雷っちゃ、雲が『おらー!こらー!』って叫びよる音やんね!」


クラスは爆笑の渦に包まれる。

葵:「えー!ほんとに?!」

光子:「いやいや、もちろんウソばい!でも笑って覚えるっちゃ、これも勉強のうちやけん」


優子:「ほんまのことば言うけんね。雷は、空気中でプラスとマイナスの電気が激しく動くけん、その摩擦で光って、ゴロゴロ鳴るっちゃ」


葵:「あ、なるほどー!科学的にはそうなるとね」

光子:「そうやろ?笑いば交えたら覚えやすかろ?」

優子:「雲が怒って叫んどるっちゃ、ってのも覚え方の一つっちゃ(笑)」


クラスはまた笑いに包まれ、雷の仕組みもきちんと理解できた。

光子:「笑いと知識、両方ゲットやん!」

優子:「そやけん、勉強もコントも一緒に楽しむっちゃ!」





夜間高校の健太


夕暮れの教室。雨はまだ窓を打つ。コントの余韻が残る中、健太が席に座る。


優子:「健太くん、学校は夜間高校やけん、昼間はみらいのたねや幼稚園で色々やるっちゃね」

光子:「そやけど、笑いの力で心ばほぐして、少しずつ前向きになっとるばい」


健太:「うん……昼は色々あって大変やけど、でも、こうしてみんなと笑える時間があるけん、少し元気になれるっちゃ」


光子:「夜間やけん授業も遅くなるやろ?体調気ぃつけんとね」

優子:「ほら、ギャグコントみたいに、滑って転んでも笑いに変えるっちゃ!」


健太もにっこり笑う。

健太:「まだまだ足りんとこばかりやけど、うちらみんなに助けられとる気がする」


光子:「そやろ、夜間高校でも昼でも、笑いと仲間があれば乗り越えられるっちゃ」

優子:「明日もまた、教室で即興コントやって、笑顔ば増やしていくばい!」


教室の中に、笑い声と雨音が重なり、健太の心も少しずつ晴れていく――。




廊下のスリップ事件


雨で濡れた廊下。光子は教室移動中、ちょっとした油断で足を滑らせてしまった。


光子:「うわっ!」


スカートがふわっとめくれ、下に履いていたスパッツが丸見えに。思わず体が固まる光子。


優子:「みっちゃん、大丈夫!?転ばんやった?」


葵:「みっちゃん、怪我はなかと?」


男子たちの視線が一瞬光子に集まり、ざわつく。誰かが小声で、

男子A:「なんかラッキー……?」

男子B:「マジで、見えたやん」


光子(心の中):「うそー!翼にもまだ見せたことないのに……。翼より先に他の男子に見られるとは思わんかったし……」


優子が光子の腕を引き、すぐに庇うように立つ。


優子:「ほら、みっちゃん気にすんなって!廊下滑るほうが怖かとよ」


光子は真っ赤になりながらも、笑いをこらえて立ち上がる。廊下の水たまりに足を取られただけで、怪我はない。


葵:「でも、ほんまに滑りやすいけん、気ぃつけんとね」


光子:「うん……ほんと気をつける……(恥ずかしかぁ〜)」


その場は軽く笑いとともに収まり、光子はスパッツの乱れを直しながら、教室に急ぐ。ギャグや笑いを日常の中で生かす二人らしい日常の一コマだった。




スパッツ履き替え大作戦


光子は廊下で滑ったせいで、スパッツが雨で濡れてしまったことに気づく。座っててもじっとりして、気持ち悪い。


光子(心の声):「うわー、これ座っとったらずっと気持ち悪かばい……早う履き替えんと!」


一時限目の授業が終わるや否や、鞄から替えのスパッツを取り出し、女子トイレへ直行。鍵をしっかり閉めて、速攻で履き替える。


光子:「はぁ、スッキリした〜。これで集中できる!」



  吹奏楽部の午後


昼休みが終わり、光子は吹奏楽部の練習のため音楽室へ。女子部員たちが集まり、自然に話題は朝の雨の話に。


部員A:「光子ちゃん、今朝廊下滑っとったやん?大丈夫やった?」

光子:「うん、濡れとったけど怪我なかけん。スパッツ濡れたのだけが残念やった(笑)」

部員B:「そっかー。でも滑るとか、ほんと危なかね。光子ちゃん無事でよかった〜」

光子:「ありがとう〜。でも、逆に濡れ鼠コントの練習になったっちゃけん、笑い話に変わったばい」


優子も光子の隣で笑いながら、女子部員たちに軽くフォロー。


優子:「濡れスパッツ事件やけど、笑って忘れんばい。練習も気合入れて行こうや!」


光子:「そうそう、笑いで気分リセット!次の曲もばっちりやけん!」


部員たちは笑いながら音楽室に並び、楽器を手に取る。雨で始まった朝のハプニングも、光子と優子の笑いと元気で、吹奏楽部の練習に明るい空気が漂う






帰宅後の顛末


放課後、光子は家に帰り、リビングで母・美鈴に朝の災難を話す。


光子:「今日の朝ね、廊下で滑ってスパッツまで濡れちゃって……もう、最悪やったと」

美鈴:「災難やったねぇ。でも、怪我なかけんよかったやん」

光子:「うん、ほんとに……でも、めっちゃ恥ずかしかったとよ」


そこへ父・優馬が通りかかり、ニヤリと笑って言う。


優馬:「ほうほう、そいで光子はどうなったんや?妖怪滑り濡れ女、現る、とか?」


光子は瞬間、眉をひそめる。


光子:「もう、お父さん……嫌い……」

優馬:(驚いて手を挙げて)「ありゃー、光子に嫌われた〜!せっかく笑いのネタにしようと思ったのに〜」


そこに双子の妹・優子もやってきて、にやりと笑う。


優子:「みっちゃん、ほんまに滑ったと?妖怪濡れ鼠やったと?」

光子:「優子まで……もう、二人とも嫌い!」


美鈴は苦笑しつつ、光子の肩を軽く叩く。


美鈴:「まあまあ、光子も恥ずかしかったやろうけど、笑い話になったけん、家族で楽しもうや」


光子はちょっと拗ねた顔で眉をしかめながらも、家族の軽口に少しずつ和んでいく。雨で始まった一日のハプニングは、こうして家庭の中でも笑い話になったのだった。




帰宅後のぼやき


家に帰った光子は、リビングでため息をつきながらバッグを置く。


光子:「もう……翼にも見せたことないのに、他の男子に見られた〜。恥ずかしかった〜」


隣にいた妹・優子は、思わず吹き出す。


優子:「みっちゃん……ほんまに恥ずかしかったとね。でも、無事やったけん、よかやん?」


光子は眉をひそめて小さく首を振る。


光子:「いや、無事やったけど……心臓バクバクやったと。もう、廊下で滑るなんて最悪やん」


そこへ母・美鈴がリビングに入ってきて、軽く笑いながら光子に言う。


美鈴:「災難やったねぇ。でも怪我なかけん、よかったやんか」


光子:「うん……でも、恥ずかしさが半端なかった……」


優子:「うふふ……みっちゃん、ちょっと面白かったけどね」


光子は少し拗ねた顔をしながらも、家族の温かい笑いに少し和む。雨で始まった災難の朝も、こうして家族の中で笑い話になったのだった。





妖怪濡れ鼠コント、爆笑展開


翌日、吹奏楽部の練習前。光子と優子は、昨日の廊下ハプニングをネタにしようとひそひそ相談する。


光子:「ゆうちゃん、昨日の濡れ濡れ事件、コントにせん?」

優子:「うん、せんせん!妖怪濡れ鼠、出動〜って感じでやろうや」


部員たちが集まる音楽室で、二人は即興ギャグをスタート。


光子:「昨日の朝、廊下で滑ったんは、私じゃなか。妖怪濡れ鼠が暴れよったとよ!」

優子:「ほら、あの雨で濡れた長靴とカッパがバタバタして……」

部員たち:(笑いをこらえきれず、机に手を叩いて大爆笑)


光子:「しかも、スカートめくれ、スパッツ丸見え!男子たち、目がハートになっとったとか……」

優子:「翼にも見せたことないのに、他の男子に見られた〜!ほんと恥ずかしかった〜」


部員たちは声を出して笑い、教室中が爆笑の渦に。


光子:「妖怪濡れ鼠は、雨の日だけ現れるんやけど、昨日は特別大暴れやったと!」

優子:「濡れ濡れスパッツ、急いで履き替えんと、妖怪が次々襲ってくる〜!」


二人の軽妙な掛け合いとテンポの良いギャグに、部員たちは涙を流して笑う。


光子:「ほら、みんなも笑うしかないやろ?」

優子:「笑っとったら、ちょっとぐらいの災難もへっちゃらになるっちゃ!」


光子と優子は、昨日の災難を自ら笑いに変えることで、部員たちだけでなく、自分たちも前向きに一日を過ごせる力にしていたのだった。




笑いで疲れを吹き飛ばす


吹奏楽部の音楽室で、光子と優子が昨日の「妖怪濡れ鼠事件」をコントにして大爆笑させたあと、部員の一人が感心した顔で言う。


部員A:「もう、あんたらのそのポジティブな考え、羨ましいわ。私やったら、ショックで1日寝込んどるかも」


光子はニコリと笑って肩をすくめる。


光子:「うちらはね、お笑いで疲れを取るばい。笑いが一番の薬やけん」


優子も両手を広げて大げさに言う。


優子:「そうそう!災難も、笑いに変えたら半分になるっちゃ。残りも笑いで吹き飛ばすっちゃ!」


部員たちはその言葉に励まされ、笑いと元気が教室いっぱいに広がる。


光子:「ほら、みんなも一緒に笑おうや!」

優子:「笑いの力で、今日も元気に吹奏楽ば楽しもう!」


こうして、昨日の恥ずかしい災難は、光子と優子のポジティブさとお笑いの力で、みんなの心を温める一コマに変わったのだった。





停電とムンムン蒸し暑ホラー


夕方、空はまだ明るさを残しよったけど、再び雷が襲来。光子と優子が家でくつろいどると、突然「バチン!」という音とともに家中が真っ暗に。


光子:「うわっ、停電やん!」

優子:「ひぇ〜、なんか怖か〜」


家の中は蒸し風呂みたいにムンムン蒸し暑く、調理器具も使えんけん、パンとか簡単なもんで凌ぐしかない。


光子が懐中電灯を取り出すと、父・優馬がふざけて、懐中電灯を顔の下から当てる。


優子:「ぎゃー!何事?!」

光子:「お父さん、やめて〜!ホラー感満載やけん」


優馬は笑いながら懐中電灯を顔の前でゆらす。


優馬:「ほら、幽霊役の練習や。暗闇は演出が大事やけん」

優子:「幽霊役とかじゃなくて、ただ怖いだけやん!」


トイレに行こうとする優子、懐中電灯を手に慎重に歩く。廊下の影が揺れて、まるでホラー映画のワンシーン。


光子:「足元気をつけや〜、濡れ濡れ妖怪が出るかもよ?」

優子:「もう、みっちゃんまで!やめて〜!」


家族みんなで笑いつつも、停電の不便さと蒸し暑さ、懐中電灯の光が作る不気味な影で、ちょっとしたホラー体験も楽しむ夜になったのだった。




トイレ幽霊!?ギャグコント再び


優子が懐中電灯を手に、ドキドキしながらトイレに向かう。


優子:「ぎゃー!なんかおる〜!」


そっと扉を開けると、そこには……母・美鈴の姿が。


優子:「ぎゃー!今度は何?!お母さん!?幽霊じゃなかとね!?」


光子もやって来て、優子を見て笑う。


光子:「あんた、またびっくりしよる〜。幽霊じゃなかとばい」


美鈴も苦笑いしながら懐中電灯を手に、ちょっと芝居がかった口調で言う。


美鈴:「もう〜、私を見てぎゃーって。幽霊じゃないわよ」


優子はほっとするも、また笑いがこみ上げてくる。


光子は小さくぼそっと呟く。


光子:「……今年の夏も、トイレのチン事件起こるんかねぇ?」


家族全員、蒸し暑い停電の夜に、笑いとホラーが混ざった不思議な時間を過ごすのであった。




幽霊化作戦、しかし涼しくならず


夜も更け、家族がそろそろ就寝しようとした頃、停電は依然として復旧せず。家の中はムンムン蒸し暑く、まるで蒸し風呂のようだ。


光子:「暑か〜。溶けそうや〜」

優子:「うちも〜、もう溶けちゃいそう〜」


そんな中、美鈴がふと立ち上がり、低く息をつく。


美鈴:「よし……必殺技、幽霊化や!」


白い布を羽織り、ふらふらと手を広げながら歩く美鈴。


光子と優子は目を丸くして叫ぶ。


優子:「お母さん、ずるか〜!」

光子:「ほんと〜!幽霊になったら涼しくなる思ったとに〜!」


美鈴(幽霊声で):「あぁ……これで少しは凌げるかと思ったとに〜」


しかし、蒸し暑さは全然和らがず、子供たちは笑いながらも汗だく。


光子:「全然なっとらんやん〜!」

優子:「うちの汗、幽霊でもどうにもならんばい!」


美鈴も苦笑いしながら幽霊のフリを続けるが、汗で顔はびっしょりだ。


美鈴:「あれ……全然効果なか……」


こうして、蒸し蒸しの停電夜は、幽霊化作戦という小さなギャグで乗り越えられることとなった。家族みんな、笑いながら眠りにつくのであった。





幽霊化失敗とコンビニカフェ作戦


停電の夜、家の中は蒸し蒸し。美鈴が幽霊化作戦で少しでも涼もうとするも、光子と優子も真似して幽霊化しようと試みる。


光子:「うぅ……うちも幽霊化してみよ……」

優子:「うちもやってみるばい……」


しかし、二人がどう足掻いても幽霊になれるはずもなく、むしろ体力を使ってさらに汗だくになるだけ。


優子:「あつ〜、なんか余計に暑くなったやん!」

光子:「全然涼しくなっとらんし……もう、やめよ……」


夜は明け、停電も復旧せず。全員寝不足で目の下にはくっきりクマ。


美鈴:「しゃーない。朝はコンビニ作戦ばい……」


電気調理器具が使えないので、近所のコンビニで朝食を買い込み、コンビニカフェで食べる三人。光子と優子はコーヒーをがっつり飲み、目を覚ます作戦。


優子:「うぅ……でも、コーヒー飲みすぎて……」

光子:「うん、トイレが……」


自転車で学校へ向かう途中、二人とも膀胱の限界に近づき、必死でペダルを漕ぐ。学校に着くや否や、速攻でトイレに駆け込む。


光子(心の声):「朝から、いったい何やっとるんやろ……」

優子(心の声):「やば……拓実に見られとる……ガーン……」


すると、スマホにラインが届く。


拓実:「朝から何やってんの?二人して腹痛?」


優子:「うわぁ……見られとる……」

光子:「翼より先に見られるとは思わんかった……」


それでも二人は笑いを忘れず、腹痛と恥ずかしさをギャグに変えて、トイレから戻ってくるのであった。








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