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部活引退、受験モードへ。

中学最後の高座はカオス祭り!~落語研究会最後のドタバタ文化祭~


夏休みが終わり、秋の風が校庭にそよぐ頃、博多南中学校の文化祭が始まった。光子と優子にとって、三年生最後の文化祭だ。落語研究会としての高座に上がるのも、これが最後。胸の奥で、ほんの少し寂しさがくすぐったい。


「なんか、最後って思うと、ちょっとさみしかね…」

光子が小さくつぶやくと、優子もぽつり。

「そうねぇ。でも、笑わせてナンボの文化祭やけん、気合い入れていかんと!」


二人の目の前には、にぎやかに飾られたステージと、観客席を埋める友達や家族、先生たちの顔が広がる。観客の中には、文化祭を見に来た高校生の翼もいて、光子の顔を見てにっこり笑う。さらに、博多南小学校三年生になったはなまるツインズ、ひなたとみずほも駆けつけ、ちっちゃな体で手を振る姿に、二人は思わずにっこり。


「うちら、最後までドタバタで笑かしたろうな~!」

優子が元気よく言うと、光子も拳を握って頷く。



高座開始


二人が高座に上がると、会場は一瞬の静寂。だがその静寂は、次の瞬間に破られる。


「さぁさぁ皆さん!光子と優子のギャグ落語、はじまりはじまり~!」


まずは光子の登場。高座に上がるや否や、背中の小道具から風船を取り出し、膨らませて「ぷくー!」と頬を膨らませる。観客席から笑いが巻き起こる。


「優子はん、今日のネタはなんね?」

「えっとね、今日も笑いの嵐でいくばい!まずは、鶴とカラスの漫才風落語!」



ギャグ満載のドタバタ展開


鶴とカラスの話をする二人の落語。途中、光子が舞台袖から紙飛行機を飛ばすと、会場内を飛び交い、ひなたとみずほも大爆笑。「あ~、飛んできた~!」と声を上げる。


優子は扇子で「ヒュンヒュン」とカラスを表現。光子は大げさに鶴の羽を広げて「フワフワ~」と舞う。笑い声と拍手が絶えず、カオスな高座が展開される。


そこへ翼も舞台に乱入。「俺も手伝う~!」と、マイク片手に即興で一発ギャグ。会場中がさらに爆笑の渦に。


「翼お兄ちゃんまで乱入とか、もうめちゃくちゃやん!」

「そげんこと言わんで、カオスこそ文化祭ばい!」

光子と優子は息を合わせ、ドタバタギャグを連発する。



応援もカオス


ファイブピーチ★のみんなも応援に駆けつけていた。美香は「光子ちゃん優子ちゃん、最高すぎる~!」と大声で叫び、アキラは「笑いの嵐やん、これ!」と拍手。由美も「翼も拓実も巻き込んで、もう文化祭伝説級やね!」と大笑い。


ひなたとみずほも、手を叩きながら「お姉ちゃんたち、すごか~!」と声を上げ、会場全体が爆笑と拍手で満ちる。



クライマックス


最後のネタは「体育祭珍プレー落語」。光子がリレーの珍プレーを再現し、優子が大玉転がしでコースアウトするギャグを演じる。翼も拓実もステージ袖で爆笑し、観客席はカオス状態。


「これが、うちらの中学最後の落語研究会の高座か~」

光子は胸の奥で少し寂しさを感じながらも、笑顔を絶やさない。


「最後まで笑いっぱなしばい!」

優子も大きく頷く。


観客の拍手と笑い声が鳴り止まない中、二人は笑顔でお辞儀をする。舞台のカオスぶりは、文化祭の伝説として語り継がれることだろう。




笑いのバトンを未来へ ~落語研究会最後の部室~


文化祭が終わり、体育館や校庭のざわめきが徐々に静まっていく中、光子と優子は部室へ足を運んだ。高座を降りた後の、ほっとした空気とともに、少しだけ寂しさが胸に漂う。


部室の扉を開けると、そこには後輩たちが整列し、目を輝かせて待っていた。


「光子先輩、優子先輩…今までたくさん笑わせていただきました!」

後輩のひとりが真っ直ぐに言葉を届ける。


「先輩たちのギャグと笑い、私たちが未来に引き継ぎます!」

さらに別の後輩も続く。


光子と優子は、思わず目頭が熱くなる。笑いとギャグで日々を彩った三年間の記憶が、目の前の後輩たちに重なったのだ。


「またいつでも、私たちの高座、見に来てくださいね」

後輩たちの声に続き、花束が二人に手渡される。色とりどりの花が、これまでの努力や笑いの日々を象徴しているようだ。


光子はそっと花束を抱えながら、深呼吸した。

「ありがとう、みんな…ほんとに、みんなのおかげやけん」


優子も涙ぐみながら頷く。

「そうねぇ…博多南中の笑い、しっかり受け継いで、また爆笑の嵐を起こしてね」


二人は後輩たちに笑顔で手を振り、部室を静かに後にする。外に出ると、秋の風が頬をくすぐり、胸の奥に残った寂しさをやさしく洗い流すようだった。


「最後の高座も、これで本当に終わったんやね…」

光子が小さくつぶやくと、優子も肩をそっと寄せて笑顔を返す。


「でも、笑いのバトンは確かに繋いだばい。未来でも、きっと誰かが受け継いでくれる」


そう言って二人は、少し照れくさそうに肩を並べ、部室を後にする。扉を閉める音が、三年間の青春と笑いの記録の終わりを告げると同時に、新しい物語の始まりを静かに告げていた。





リビングでギャグ鉢巻受験大作戦


文化祭が終わり、落語研究会の活動も一区切り。三年生の光子と優子は、次なる戦い──受験勉強──に突入した。


今回は教室ではなく、小倉家のリビング。長机と座布団、そしてあちこちに散らばる参考書とノート。さおり、朱里、樹里も集合し、拓実も加わる。さらに、美鈴がお菓子やジュースを差し入れて、まるで勉強合宿のような賑やかさだ。


「さおり、この問題、こうやるとすぐ解けるっちゃけん」

光子が優しく教えると、さおりは目を輝かせる。


「わぁ、光子先輩、わかりやすかー!」


優子も朱里や樹里に合わせて解説。

「ここはこう考えたらええとよ。ほら、朱里ちゃん、こうすれば覚えやすいやろ?」


二人の頭には例の“ギャグ鉢巻”。前面には「アジャタラパー」と大きく書かれ、リビング全体に笑いのエネルギーを振りまく。


「鉢巻巻いたらやる気出るばい!」拓実が笑いながら言うと、光子も「勉強もギャグも一緒にばい!」と応戦。


笑いながら問題を解くと、不思議と頭に定着する。樹里がつぶやく。

「この公式、どうしても覚えられん…」

すると優子が即座にボケる。

「覚えられん?じゃあ、この公式に“アジャタラパー”ってしゃべらせたらどう?」


リビングは大爆笑。笑いながらも公式が頭に入る不思議な現象。


「拓実、笑わせすぎやけん、計算が止まったやん」光子が突っ込む。

「いや、笑いも勉強のうちやろ!」拓実は胸を張る。


美鈴は差し入れを置きつつ、にっこり。

「みんな、ちゃんと休憩しなさいよ〜。糖分補給も大事!」


こうして、リビングは笑いと勉強のハイブリッド空間に。ギャグ鉢巻が力を発揮し、笑いの爆発力が集中力を押し上げる。


「いやぁ〜、勉強って真剣にやるとおもろいっちゃね!」さおりの言葉に、光子と優子も満足そうに頷く。

「よし、明日もこのリズムで行くばい!」


リビングでのギャグ鉢巻受験大作戦は、笑いと学習が融合した、光子と優子らしい独自のスタイルで進行していったのだった。





ギャグ鉢巻リビング受験ライブ


小倉家のリビング。光子と優子のリーダーシップの下、さおり、朱里、樹里、そして拓実が集結。美鈴の差し入れもあり、リビングは勉強合宿の熱気と笑いの渦に包まれている。


光子が数学の問題を解きながら、スマホでSNSライブ配信。

「はいはい、みんな見よる?ここがポイントばい。わかるかな?」


優子も理科の公式を板書しつつ、解説を交えてコメント。

「ここはこう考えるとめっちゃ簡単に解けるっちゃけん!」


画面の向こうでは、ファンや友達からコメントが次々と流れ込む。


「光子ちゃん優子ちゃん、これ大学受験レベルじゃん!」

「リビングで勉強してるだけで笑えるとか天才すぎ!」

「ギャグ鉢巻効果で集中力MAX!?」


樹里が驚きの声を上げる。

「ちょ、光子先輩、優子先輩、これ全然中学生のレベル超えてますやん!」


優子が笑いながら突っ込む。

「でしょ〜?でもね、わかりやすかけん、みんなもすぐ覚えられるっちゃ!」


拓実も参加してギャグを混ぜつつ解説。

「ここは“アジャタラパーの法則”を使うんや!」


さおりは爆笑しつつも理解が深まる。

「笑いながら覚えられるって、ほんま天才的やん…」


美鈴は差し入れを配りながら、ニコニコ。

「勉強も笑いも両立やね!光子、優子、すごいわ〜」


SNSのコメント欄には世界中からリアクションが。

ニュージーランドやカナダの友達も、Zoomで勉強風景を見て爆笑しつつ驚嘆。


光子がカメラに向かって言う。

「うちらのギャグ鉢巻勉強法、ぜひマネしてみてや!」


優子も加わる。

「笑いながら覚えたら頭に入るっちゃけん!やってみて!」


リビングは笑いと集中力のエネルギーで満ち溢れ、勉強の理解度はもはや大学受験レベル。ギャグ鉢巻受験ライブは、光子と優子の独自スタイルでどんどん加速していった。



中学最後のクリスマス


博多の街がクリスマスイルミネーションに彩られた夜。

みんなでケーキを囲み、プレゼント交換の時間。

•光子 → 翼に手渡しながら:

「翼くん、これから先も、うちら一緒に時を刻んでいけたらよかねって思うて、これにしたっちゃん」

照れながら渡すけど、顔は真っ赤。

•優子 → 拓実に渡すとき:

「…ずっといっしょにおりたかけん。これ、ふたりで大事にせん?」

優子らしいやさしい笑顔。拓実は最初驚いて固まるけど、すぐに「ありがとう、大事にする」と返す。


その場にいた仲間たちは、からかい半分・祝福半分で大盛り上がり。

でも双子にとっても、翼や拓実にとっても、「中学最後のクリスマス=一生忘れない日」 になる。




クリスマストーク&コント(ライブ前のMCタイム)

•光子:「サンタさん、うちの家にも来てくれんかね〜?」

•優子:「来るわけなかろ!サンタさん、うちん家は毎年、煙突の代わりに換気扇やん!」

•美香:「換気扇からサンタが来るとか、怖かやん…油まみれになっとるし!」

•奏太:「俺ん家なんか、サンタが来る前に犬が吠えて警報なるし」

•小春:「…それ、サンタさんより泥棒の心配やん」


会場:大爆笑


そして寸劇コントに発展。

•光子が「サンタのバイトをする学生」

•優子が「配達をミスするトナカイ」

•美香が「クレームを入れるお母さん」

•奏太と小春が「サンタを信じる子供たち」


ドタバタで爆笑の流れ。



ファイブピーチ★ クリスマスライブ


12月21日 18:00 開演 @ PayPayドーム(ネット同時配信)


オープニング曲は、鐘の音とともにスタート。ステージの中央には巨大クリスマスツリー。

•光子:ベース

•優子:ドラム

•奏太:ギター

•小春:キーボード

•美香:ピアノ&管楽器


全員でボーカルをとりながら、オリジナル曲とクリスマスソングを織り交ぜた構成。


途中、美香がサックスを吹き、アキラがトランペットで加わり、由美と詩織がコーラスで盛り上げる。


最後はオリジナルのクリスマスバラード。観客はスマホのライトを掲げ、ドーム全体が光の海に。



反響

•ネット配信はリアルタイムで世界中に拡散。

•「中学生とは思えんクオリティ!」

•「ギャグで笑わせた後に歌で泣かせる、ファイブピーチ★すごすぎ!」

•「PayPayドームの観客、全員がファミリー感に包まれてた」


SNSトレンド入りし、翌日ニュースでも取り上げられる。





ファイブピーチ★ クリスマスライブ終盤


(ステージ中央、スクリーンには雪の映像。観客は静かに耳を傾ける。)


光子(MC):

「みんな、本当にありがとう!今日はうちらから大事なプレゼントがあるっちゃん!」

Mitsuko: “Everyone, thank you so much! Tonight, we have a very special present for you all!”



優子:

「今回のライブで販売したグッズの売り上げの一部を、ニュージーランドとカナダの施設に支援金として贈ります!」

Yuko: “We’ve decided to donate part of the proceeds from our concert goods to the children’s facilities in New Zealand and Canada!”


(会場から大きな拍手と歓声)



(スクリーンに海外の子どもたちが登場、リモートでつながる)


ニュージーランドの子どもたち:

Kia ora! Thank you, Five Peach★!

「キア・オラ!(こんにちは!)ファイブピーチ★のみんな、本当にありがとう!」


カナダの子どもたち:

Merry Christmas! Your music and laughter give us so much strength!

「メリークリスマス!みんなの音楽と笑いから、たくさんの元気をもらっています!」



小春:

「音楽とお笑いで、世界中のみんなが笑顔になれるなら、それ以上の喜びはないです」

Koharu: “If our music and comedy can make people smile all over the world, there’s no greater joy than that.”



美香:

「世界はつながってる。だからうちらは、音楽と笑いでその橋をかけていきたい」

Mika: “The world is connected. That’s why we want to build bridges through music and laughter.”



フィナーレ


(全員で観客と一緒に歌う)


全員:

“We wish you a Merry Christmas, and a Happy New Year!”

「メリークリスマス!そして、ハッピー・ニュー・イヤー!」


(ニュージーランドとカナダの子どもたちもリモートで大合唱。会場は涙と笑顔でいっぱいに。)



翌日のSNSやニュースの見出し:

「ファイブピーチ★、音楽で世界をつなぐ」

「PayPayドームが国境を超えた笑顔でひとつに」




クリスマス寄付贈呈セレモニー


(ライブのフィナーレ後、会場のライトが少し落ちて、中央に大きなスクリーンが映し出される。ステージには赤と金のリボンで飾られた“特大の寄付チェック”が運び込まれる。)



光子(代表して):

「さぁ、ここで特別な時間です!ファイブピーチ★から、ニュージーランドとカナダの子どもたちへクリスマスプレゼントを贈ります!」

Mitsuko: “Now, it’s time for something very special! From Five Peach★, we are sending a Christmas present to the children in New Zealand and Canada!”


(観客から大きな拍手)



優子(チェックを掲げながら):

「こちらが、今回のグッズ売り上げの一部を寄付した支援金です!」

Yuko: “Here it is — the donation raised from part of our concert goods sales!”


(チェックには「Donation: 5,000,000 yen」と大きく書かれている。会場がざわめき、歓声。)



(スクリーンにニュージーランドとカナダの施設長が登場、笑顔で受け取る映像演出)


ニュージーランド施設長:

“Thank you so much, Five Peach★. Your kindness will bring smiles and hope to our children.”

「ファイブピーチ★のみなさん、本当にありがとうございます。このご厚意は、子どもたちに笑顔と希望を届けます。」



カナダ施設長:

“This donation is more than money — it’s love, and it’s connection. Merry Christmas from Canada!”

「この寄付はお金以上のものです。それは“愛”であり、“つながり”です。カナダから、メリークリスマス!」



小春(涙ぐみながら):

「うちらが歌って笑ってるだけで、誰かの未来を明るくできるって…すごいことやんね」

Koharu: “Just by singing and laughing together, we can brighten someone’s future… that’s truly amazing.”



奏太(ギターを肩にかけながら):

「音楽にできること、お笑いにできること、その可能性をもっと信じたいっちゃ」

Souta: “I want to believe even more in what music can do, and what comedy can do.”



美香(最後のまとめ):

「子どもたちへ。メリークリスマス!そして、いつか一緒に歌って笑える日を楽しみにしてます!」

Mika: “To all the children: Merry Christmas! And we look forward to the day when we can sing and laugh together with you!”



(画面の向こうでニュージーランドとカナダの子どもたちが一斉に手を振る)


子どもたち:

“Thank you, Five Peach★! Merry Christmas!!”

「ファイブピーチ★のみんな、ありがとう!メリークリスマス!!」



(ステージには紙吹雪が舞い、観客は総立ち。会場全体が、国境を越えたひとつの家族のような空気に包まれる。)



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