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第一の町

ここからは登場人物が増えるので、速人の心の声は( )を付けます。

速人は入口らしき所に立ち尽くしていた。

(こういうのって門番とかがいるもんじゃないの?思いっきり侵入できちゃうけど、えっこれ入っていいのか?いやでもな…)

「そこの兄ちゃん、この町は初めてか?」

(んっ?俺に話しかけてるのか?案内人みたいなやつかな?)

「ああ、はじめてだ」

「そうか、職にはついてんのか?」

(職…戦士とか魔法使いとかか)

「まだだな」

「そうかそうか、変な恰好してっから冒険者かと思ったが違うのか」

(そういえば昨日は部活で疲れてたからジャージのまま寝落ちしたのか、高校生になっても部活はきついもんなんだな、あれ?俺もしかして臭い?)

速人は自分の黒いジャージの匂いを嗅いで顔をしかめた。

「そうだ、まだこの町の説明をしてなかったな、ここは始まりの町だ」

「始まりの町?何か町らしくないな」

「まあ本当の名前を覚えてる奴なんてもういねえからな、この辺りは魔物が弱くて初心者が集まるからいつしかそう呼ばれるようになったんだ」

そういった案内人の目はどこか悲しそうに速人には見えた。

「冒険者登録ならあそこのでかい建物に行けばできるぞ」

「分かった、ありがとう」

そして速人は第一の町の門をくぐった。

「ここが案内人の言ってたでかい建物か、よし」

速人は建物の扉を開けた、その中はまさに剣と魔法の世界。新たな世界への第一歩だ。

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