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180  作者: Nora_
10/10

10

「課題、面倒くさいね」

「え、君にしては意外なことを口にしているね」

「だって休むにも休めないからだよ、夏休みはまだまだあるのになんか慌ててしまうからさ」


 彼はぺらぺら捲ってから「だけどすぐに終わる量でもない」と、それから床に寝転んで「こうしてともかが来てくれていても課題を優先されていたらどうしようもないから」と。

 だけどいつも課題をやるために集まっているわけだからやらなければ意味がない。

 しかも先にやっておけばやっておくほど、後の自分のためになるのだから損というわけではないだろう。


「でも、ともかがいてくれてよかった、聖奈は夏が苦手で夏休みはほとんど相手をしてくれなかったからね」

「え、普通はこういう期間を使って仲良くするものでしょ」

「それすらもできなかったんだよ、お祭りにも一緒に行ってくれなかったからね」


 本当に徹底していたみたいだ。

 仮に興味がなくても何度も好きだとか言われたら揺れてしまいそうなものだけど、眞屋さんはすごいな。

 ちゃんと自分を貫けているということだ。


「ともかは大丈夫?」

「むしろ純がいてくれて助かるよ、だって志津は端君とさ」

「ああ! じゃあお互いにいいね」

「うん、それに私は本命の子と付き合えているわけだし……」

「そ、そこは最後までちゃんと同じ声量で言ってほしかったけど……」


 彼は関係が変わってからこちらが恥ずかしくなるようなことばかりを求めてくるようになった。

 前にも言ったように内は完全に乙女モードになってしまっているから無理だ。

 私もドキドキしたい(笑)とか言っていたときの自分とは全く違かった。


「僕にとってともかだって本命だよ」

「妥協した後はね」

「妥協じゃないって、あのまま続けることは不可能だったんだからさ」

「同じことばかり話しているね」

「それはともかのせいだけど」


 横に寝転んで腕を突く。

「な、なに?」とちょっと不安そうな顔をしている彼を見られたら満足できた。

 満足できたからそのまま寝る――ことはせずに課題に集中する。

 それこそお祭りなんかを楽しむためにもやっぱりやっておかなければならない。

 終わったらご褒美として彼に触れればいいだろう。


「はぁ、文句を言っていてもどうにもならないから僕もやるかな」

「うん、一緒に頑張ろうよ」

「これも自分のために」

「そう、自分のために頑張るんだよ」


 とはいえ、全部は無理だからある程度を心がけた。

 だけどただ勉強をやっているだけなのになんか楽しく感じられたのだった。

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