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夕日と云う概念の理由
もし、不老不死が有ったなら。
と彼女は想った。
そんな訳ないかと、
半ば諦めで、
溜息をつく。
彼女は何も知らないのだから。
何時もの様に学校の準備をする為、
何時もの鑑に向かう。
「あれ、何時と違う?
何故?」
それとなく何も考えず鑑に手を伸ばし触れる。
すると、鑑が急に、
憂い輝きだしたではないか。
彼女の人生は変わる、
或意味で。
こうして、
私達の異世界は始まる。
異世界は其れは、
誰かにとっては異世界だし、
誰かにとっては異世界ではない。
あの朝日が始まるで、
あの夕日が終わりなのか、
其れは解らない。
夕日の概念を問う。