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死者の魔窟





Cランクダンジョン、死者の魔窟。


その第一層ではスケルトンが出てきた。

強さとしては、フクシアに瞬殺されるレベルの魔物でまったく苦戦しなかった。

1層目では。


2層目、3層目と進んでいくうちにだんだん遭遇する頻度が高くなっていき、強度も増してきた。

このスケルトンという魔物は頭をぶっ壊しても動きを止めない。

ある程度壊さないと倒れてくれないのだ。

そんなスケルトンが強度を増し、遭遇する頻度が高くなっていけばどうなるか。

すごく面倒くさくなってくる。


そしてついに5層目に到達したときには、嫌気がさしてきた。

通路の角を曲がればスケルトン、それを倒したてもまたすぐにスケルトン。

少し進めばまたスケルトン。

倒しても倒しても、きりがない。


しばらくすると、広め通路にでた。

かなり奥まで一直線になっているのがわかる。

そして、見えるだけでも数10体のスケルトンがいる。


さすがにイラっときた俺はついに、剣での戦いを止め魔法を使った。

光属性魔法のライトボールだ。


「……あいつら沸きすぎ。」


「俺も嫌気がさしてきたところだ。

今から魔法を使う。」


「……わかった……やっちゃって。」


フクシアに念のため俺の後ろに来てもらった。

今はイラつきで心が乱れていて、威力を抑えられそうにならないからな。


「ライトボール!!」


俺がそう言うと数10個のライトボールが同時に展開され、スケルトンへと放たれる。

直後、大地を震わす轟音とともに連続で光の大爆発が巻き起こる。

砂煙が収まってきてから前方を確認すると、立っているスケルトンは1体も居なかった。


全てバラバラに砕けていた。

魔石も一緒に……。


うん、ちょっとやり過ぎた。

でも、後悔はしていない。

スッキリしたからな!!


「……相変わらず凄い威力。」


「まだ本気は出してないけどな。」


多分本気で魔法を使ったりなんかしたら、このダンジョン崩壊するんじゃないだろうか。

生き埋めなんて嫌だからな。


そうほっと一息ついていると、またスケルトンが出てきた。

そして数分後には通路をスケルトンが埋め尽くしていた。


「あれ?こいつら、なんでこんな集まってんの?」


数10体のスケルトンを纏めて倒したら、今度は数100体規模で来るとか止めてよ。


「……さっきブラットが派手にやり過ぎた……それに反応して、この階層のスケルトンがきたんじゃない?」


「まじかよ……。」


「……もっかい派手にやっちゃえば?」


「やっちゃう?」


「……やっちゃえ!」


「じゃあ、やっちゃおっか!

骨ども、纏めてぶっ壊してやる!

ライトレーザー!!」


俺から、極太の光のレーザーが放たれる。

その光線に触れたスケルトンは、一瞬にして消滅した。

今度は骨も残さず。


しかし、一発で大量に消し去ることはできたがまだスケルトンは残っている。

俺はこれまでの鬱憤を晴らすかの如く、さらにレーザーを放つ。


「追加でライトレーザー!!

さらにライトレーザー!

そしてライトレーザー!

最後にもう一発っ、ライトレーザー!!!」


極太のレーザーを撒き散らし、一瞬にして俺達をなやませたスケルトン達は消滅した。

もちろん、魔石も一緒に……。


これではせっかく大量に倒せたのに、金にならない。

まぁ、経験値を稼げたからいいけどさ。

今のでいくつかレベル上がったしね。


しかし、俺が魔法で全て倒してしまってはフクシアが、経験値を稼げない。

次スケルトンが出てきたら、フクシアに倒してもらおう。


6層にたどり着くとやはりまたスケルトンがいた。

このダンジョンはスケルトンだらけだな。

どっからこんなに沸いてくるんだか。


うんざりしながら進んでいくと、見慣れないスケルトンが現れた。

人形ではないスケルトンだ。

四足歩行のスケルトンで今まで戦ってきたスケルトンより少し大きい。

強度も増しているようで、フクシアも瞬殺できなくなってきた。


「……硬くなってる。」


ミスリルの剣を買っておいてよかった。

ただの鉄の剣では、あの硬さのスケルトンに斬りかかったら折れてしまうだろう。


もう骨ってより鉄のような硬さになってきたからな。

これでもまだ6層か。

30層へたどり着けるのはまだまだ先になりそうだ。



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