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初ダンジョン





フクシアの天使のような可愛いらしい寝顔。

これが見られるだけでこの世界にきてよかったと思う。


今日はフクシアが起きたらダンジョンに行く予定だ。

この迷宮都市には4つのダンジョンがあるらしい。


Aランクダンジョン、破滅の空間。

即死級のトラップ満載の凶悪なダンジョン。


Bランクダンジョン、猛毒の楽園。

毒系トラップに溢れる樹海になっているそうだ。


Cランクダンジョン、死者の魔窟。

アンデット系の魔物オンリーのダンジョン。


Eランクダンジョンは特に名前はついていない。

初心者向けのダンジョンだそうで、フロアボス以外はゴブリンやコボルトなどの弱い魔物しかいないそうだ。


「……おはよ。」


頭撫でながら待っていると、ついにフクシアが起きた。


「おはよう。

今日はダンジョンに行こうと思うんだけど、Eランクの方とCランクの方どっちに行きたい?」


「……ブラットはどっちに行きたいの?」


「いきなりCランクのに行くのは怖いけど、Eランクのダンジョンは弱い魔物しかでないらしいから迷う。」


「……初めてだしEランクにしとく?」


「そうだね、あせる必要もないしそうしよっか。」


俺が回復魔法を使えるのでポーション類を買うこともなく、Eランクダンジョンへと向かう。

ダンジョンの入り口は、パーティメンバーを待つ冒険者や、ポーションなどを冒険者に売りにきた商人などで賑わっていた。


ポーションの値段をチラッと見てみると、相場の数割り増しで売られていた。

それでも、買ってしまう冒険者はいるらしく、なかなか繁盛している。

まぁわざわざ街まで戻るのも面倒くさいだろうからね。


ダンジョン内のマップなども売っているようだ。


「1枚で金貨1枚だよー。」


あった方が、楽に進めるだろうから、買っておいた。

しかし、金貨1枚かなかなか高いな。

マップを見る限りこのダンジョンは、全十層で構成されているらしい。


まぁ、Eランクのダンジョンだしそんなもんなのかな。

中に入ると石造りの洞窟のようになっていた。

歩くとコツコツと音が響く。


ぺたぺた、ぺたぺた。


裸足でなにかが歩く音が聞こえる。

振り向くと、ゴブリンがいた。


フクシアが一瞬で距離を詰め、ゴブリンはなにもする事ができないまま倒された。

流石Eランクダンジョン、出てくる魔物も弱いな。

その後は、コボルトなどの初めての魔物にも遭遇したが特に苦戦せず、最下層までたどり着くことができた。


最下層には、フロアボスのゴーレムがいたがフクシアにより、問題なく倒すことができた。

フクシアはEランクダンジョンには敵なしだな。

これならCランクダンジョンに連れていっても大丈夫そうだ。


しかし、ゴーレムは倒すことができたのだが……。

ゴーレムは固かった。

止めの一撃で、フクシアの剣がポッキリと折れてしまった。


「……折れちゃった。」


あの剣もなかなか無理をさせてたからな。

ついに限界がきたのだろう。


「後で新しい剣を買いに行こうか。」


まぁ、丁度よかったとも思う。

あの剣は、まだフクシアがギルドに登録したばっかの時に買ったやつだったしね。

そろそろ、もっといい剣を買ってあげようようと思っていた頃だ。


帰りは俺の黒鉄の剣をフクシアに使ってもらうことにした。

俺は後方で魔法でも打つとするかな。


7層まで戻ったところで、倒れている女性を発見した。

周囲には3体のゴブリンが。

とりあえずゴブリンを倒した後、その女性に声をかけた。


「大丈夫ですか?」


しかし、返事はない。

息はしているので、気絶しているようだ。

さて、どうしようか。

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