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迷宮都市





カルマーニの街を出てフラストル街道を徒歩進むこと10日目。

ついに迷宮都市についた。


あれから何度か盗賊に襲われたが、全て俺の魔法で瞬殺。

夜眠っている時に襲われたこともあった。

やはり二人しかいないと盗賊には格好の獲物に見えるのだろうか。


盗賊に毎回襲われるたびに魔法で皆殺しにしていると、一つ発見があった。

何と、レベルが上がったのだ。

どうやら人を殺してもレベルは上がるらしい。


迷宮都市の外壁はカルマーニの街よりもかなり高く作られていて、厚さも比べものにならないくらいあった。

門を通る際に門番の人に聞いて見ると、近くにいくつもあるダンジョンから年に数回魔物が溢れてくるらしく、そのため他の街よりも強固な外壁を立てているのだそうだ。


「なんでそんな場所に街を作ったんだろうねー。」


「……ダンジョンは多く利益がでるから。」


ダンジョンからは無限に沸く魔物からの魔石や稀に沸く宝箱からの膨大な利益が出るのだそうだ。

その利益のために人が集まり、冒険者はダンジョンに一攫千金の夢をみて集まる。

そしてその冒険者相手に商売をしようと商人たちが集まり迷宮都市は王都につぐ大都市へと発展していった。


長旅でくたくたになり、早く宿に行きたいところだが、まず俺達は冒険者ギルドに行くことにした。

金がまったく無いからだ。

カルマーニの街から迷宮都市につくまでの10日間、呪いで減り続けた俺の所持金はついに銅貨数枚まで減ってしまっていた。

これでは宿に泊まることさえできない。


ギルドに入るとカルマーニのギルドとは比べものにならない程の人数の冒険者がいた。

カルマーニの街では見なかった若い冒険者もいる。

迷宮都市につくまでの道中で出てきたゴブリンやフォレストウルフの魔石を売却しようとカウンターに並ぶが、人数が多すぎてなかなか前に進まない。


「本日はどのようなご用件でしょうか?」


やっと自分の番がきた。


「魔石を売却していただきたいのですが。」


そう言って大量の魔石をカウンターに出す。

受付嬢さんは何往復かして魔石を奥に運び終え、しばらくすると戻ってきた。


「金貨4枚と銀貨2枚になります。

それと昇格ポイントが貯まりましたので、Dランクへの昇格試験が出来るようになりましたがどうされますか?」


昇格ポイント??


「あの、昇格ポイントというのはなんですか?」


「あぁ、迷宮都市には今日いらしたんでしたね。

昇格ポイントというのは、この迷宮都市限定のシステムとなります。

迷宮都市には複数のダンジョンがあり、そのダンジョンでとれる魔石がこのギルドの主な利益となっております。

もちろん、ゴブリンやオークなどの討伐依頼などの通常の依頼もあるのですが、迷宮都市にくる冒険者はダンジョン以外で稼ごうとする方はまず居ません。

ギルドとしても、ダンジョンからより多く魔石を取ってきて欲しいという思いもあり、できたのが昇格ポイントシステムです。

自分のランクと同ランクまたは一つ上のランクの魔物の魔石をギルドに売却すると、1つにつき昇格ポイントが1ポイントつきます。

依頼を達成しなくてもこの昇格ポイントを貯めれば昇格することが出来ます。

ブラット様はそのポイントを満たしたのでDランク昇格試験を受けられるようになったというわけです。」


なるほど、冒険者にダンジョンで魔石取ってこさせるためによく考えられたシステムだ。

ダンジョンで戦うとなれば様々な魔物がてでくる中で、ゴブリン討伐依頼などの一種類の魔物に限定した依頼を受けていては効率が悪いだろうからな。


そしてもし金で魔石を買い、それをギルドに売却したとしても、実力がないやつはDランクからの昇格試験で落とされるというわけだ。


「ランクアップに必要なポイントというのは、どれくらいなんですか?」


「Aからの昇格は100000ポイント。

Bからの昇格は5000ポイント。

Cからの昇格は1000ポイント。

Dからの昇格は500ポイント。

Eからの昇格は200ポイント。

Fからの昇格は100ポイントが必要となります。

ブラット様とフクシア様はDランクへの昇格試験を受けられますがどうしますか?」


「それは今すぐ受けられるんですか?」 


「はい、試験官はいますので今からでも大丈夫です。」


「試験はどのような内容なのですか?」


「Cランク相当の実力を持つ試験官と戦って貰い、実力を認められれば合格です。」


それなら受かりそうだ。

ドラゴンを倒すこともできたんだし、Cランクぐらいの強さならどうとでもなりそうだしね。

フクシアもオークなどを倒しまくってだいぶレベルも上がったし大丈夫だろう。


「フクシア、今から昇格試験できそうか?」


やっと長旅を終え疲れてるだろうし、フクシアが今は止めておきたいって言うんなら試験は後日にしようと思う。


「……大丈夫……ブラットがやるなら私も今日やる。」


「じゃあ、今日でお願いします。」


俺がそう言うと受付嬢さんに地下の訓練場へと案内された。


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