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ランクアップ





いつものゴブリン討伐を終えそれなりオークを倒した後、今日はいつもより早く帰ることにした。

いつもより陽気な足取りで冒険者ギルドの中へ入る。


今朝、ゴブリン討伐依頼を受ける時に受付嬢さんに聞いたのだが、今日の依頼を達成すればランクアップできるそうだ。

そう、ランクアップだ!


これでもう、わざわざ金にならないゴブリン討伐依頼を受けなくて済む。

そう思うと依頼達成の報告の為にカウンターへと向かう足取りも自然と軽くなった。


「今日で10回目の依頼達成になりますのでランクアップですね。

ランクアップの手続きをしてきますのでギルドカードを出して下さい」


この猫耳の受付嬢さんも、もう見慣れてきたな。

このギルドには3つカウンターがあるのだが、最初に依頼を受けた時に担当してもらったのがこの人だったのでそれ以降、なんとなく毎回この人のカウンターに来ている。


茶色のギルドカードを渡し、しばらくすると受付嬢さんが戻ってきた。


「こちらがEランクのギルドカードになります。」


そう言って渡されたのは緑色のギルドカードだった。

……緑色?

確かギルドカードは茶色だったはず。


「あの、色が変わっているのですが。」


「それはですね、冒険者がどのランクか分かりやすいようにランクごとに色分けしてるんですよ。

文字を読めない人もいますからね。

Fランクは茶色。

Eランクは緑色。

Dランクは黄色。

Cランクは赤色。

Bランクは黒色。

Aランクは銀色。

Sランクは金色、となっています。

いつかは金色のカードを持てるよう頑張って下さいねっ!」


文字を読めない人がそれなりにいるらしい。

そう言えばなんで俺はこの世界の文字が読めるんだろう?

今まであまり気にしてなかったけど、そこら辺は神がサービスしてくれたのかな。


緑色になったギルドカードを見てみると新しい項目が追加されていた。


名前 ブラッド

ランク E

金  0


「この新しく追加された項目は?」


「冒険者ギルドでは、Eランク以上の方に対してお金を預かるサービスをしております。

どこの街のギルドでも引き出すことができるので、是非使ってみて下さい。

私も、元冒険者でカードを持っているのでよく使ってますよ。」


へぇ、なかなか便利なサービスがあるんだな。

でも俺は使わない。

お金を預けておいても呪いのせいで気づいたら、メチャクチャ減ってるなんてことになりそうだからな。


「昔は冒険者だったんですか。

ランクはどれくらいだったんですか?」


俺がそう言うと受付嬢さんはポケットから赤色のカードを取り出して見せてくれた。

赤色のギルドカード。

それが意味するのは……。


名前 シホル

ランク C

金  白金貨40枚金貨7枚。


「Cランクですよ。

まぁ、元ですけどね。」


強っ!

Cランクってことはソロでオークを余裕で倒せるってことじゃん。

なんのチートもなしにあのオークを倒すのはかなり難しいはずだ。 


そして受付嬢さん、めっちゃお金持ち!

名前はシホルさんっていうのか。


「Dランクになるにはどれくらい依頼を受ければいいですか。」


「Dに昇格するにはEランク依頼またはDランク依頼を20回達成することが必要になります。

それとDランクからは昇格の際に試験があります。

試験官とギルドの訓練場で戦ってもらい、合格と判断されればDランクに昇格することができます。

不合格と判断された場合、一ヶ月は再試験をできませんので注意してくださいね。」


必要な依頼達成の回数が増えるとは思っていたが、試験まであるのか。

まぁそれもそうか、Dランクからは護衛依頼を受けれられるようになるのだし、半端な実力のやつをランクアップさせる訳にはいかないだろうしな。


しかし、思ったより早く人前で戦うことになりそうだ。

人前で戦う用の武器を買っておいてよかった。

あの剣も、もっと上手く使えるようにならないとな。


ランクアップの手続きを済ませ依頼の報酬を受けとりオークの魔石を売却すると、合計で金貨7枚と銀貨6枚になった。

今の所持金と合わせると金貨34枚銀貨8枚銅貨3枚になる。

これでやっと兵士のおっさんのいっていた奴隷の相場の金額に到達することができた。


日をまたいでしまうと呪いで金が失われてしまうから、今日のうちに買いにいこう。

奴隷をどこで売っているかは既に兵士のおっさんから聞いている。


俺はギルドを出た後、足早に奴隷商館へと向かった。


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