第6話 虐め
学園の近くの森の中で少年が多数の同じ服装の少年達に暴力を受けていた。、
「おらぁ!」
「ぐぅ!?」
「どうしたんだ?落ちこぼれが!さっさと学園に来るのを止めろよ!」
そう言いつつ、少年の目の前にいるの子は少年に殴る、蹴るを繰り広げる。
「やだ!折角お母さんが頑張って貯めてくれたお金で入学出来たのに!やめてたまるか!」
(絶対にやめるもんか!例え落ちこぼれでも頑張ればいつか………………)
「なら………もっと痛め付けてやるよ!【エアカッター】!」
虐めをしてきている少年から、不可視の風の鋭利な刃が飛んでくる。
「うわああああ!痛い!痛い!痛い!」
不可視の刃は少年の足に大きく切り傷を作った。痛みのあまり、転がりながら血が流れている足を押さえていた。
(痛い!くそぉ僕だって!)
「くらえ!【ボム】!」
少年は簡易な魔法で有名なただ魔力の塊を作り、それをぶつける魔法を目の前の虐めてきている少年を睨みながら手を向けて飛ばす。
「うぉ!?………何だ?この【ボム】は?………………あはははは!流石は落ちこぼれなだな!魔法はこう使うんだよ!【ボム】!」
虐めてきている少年から、こちらが放ったより一回り大きな魔力の塊が飛んでくる。
「うわああああ!?………う………………」
少年は魔力の塊にぶつかり、吹き飛ばされて木に叩き付けられるようにぶつかると、そのまま気絶した。
「なーーんだよ、もう終わりかよ、まぁ………明日も虐めてやるよ!あはははは!」
そう言い虐めてきた少年は高らかに笑いながら歩いていった。
〉〉〉
(は!?ここは!?………………痛い!?あ、そうか………虐められてたのか。僕はなんで魔力操作が上手くいかないんだろう、はぁ………)
少年は目を覚ますと、そう落ち込みながら思うと、普段から持っている下級の回復ポーションを足にふりかける。
(うん………どうにか歩けそう………いちよ、周りの木を切って杖変わりにしよう)
少年は手頃な木の枝を杖の変わりにして歩き始めた。
(少し雑だけどしかないよね、ん?………何か声が聞こえてくる………)
少年は歩いていると、森の奥からかすかに声が聞こえてきている事に気が付いた。
(なんだろ?………………行ってみよう)
少年は誘われるように、森の奥へと歩く。
〉〉〉
「腹減った!めっっっっっっちゃ腹減った!………だ、誰か!………がく………」
少年は木に隠れながら、森の中で伏し倒れている男を観察する。
「は!?う!?腹減った!………がく………………」
「は!?腹減った!腹減った!!!がく………………」
(なにこのお兄さんは?)
少年の目の前には起きて腹減ったと言い気絶して、また一分後に起きてまた腹減ったと気絶する男が居た。
(どうしよう………あ、僕食べ物持ってたんだ、お腹減っているそうだから、渡してあげよう)
少年はゆっくりと男に近くによった。
「は!?………………は、腹減っ………ん?君は誰?」
「お兄さん、良かったらこれ食べますか?」
「た、食べ物!?ありがてぇ!もぐもぐ………………」
男は少年からそっと渡されたパンを貰い、それに噛ぶり付く。
「はぁ………生き返った………生きてるって最高だ………………ん?君、怪我をしてるのか?」
男はそう、少年の足や身体中に付けられた虐めの痕を見る。
「これは………その………」
「まぁ、痛々しいから治してあげるよ『復元』………」
男が手をかざすと、少年の体の今まで付けられた傷跡も一緒に消え去るように完璧に完治する。
一瞬の事に唖然としたが、気を取り戻すと。
「え?………………す、すごい!お兄さんはどこかの宮廷魔導師か何かだったんですか!?」
(こんな魔法見たこと無いよ!それと、この魔法に使われた魔力がとんでもない量だよ!何者なのこのお兄さんは!?)
「俺?………うーん、わたーくしは神なのだよ!驚くがいい!」
「あ………そんな嘘はいいから……………「本当なのに………」…本当は!?」
少年はそう興奮しながら聞き始めた、途中で何か聞こえたような気がしたが無論嘘だと思い、無視した。
「俺は………わからん!ここにはいつの間にか居たんだ………名前と魔法の使い方だけは覚えていたんだ、名前はクラ・ソウルだ」
「僕はライハル・セイソルって言うんだよ、あと、お兄さ……クラさんは記憶が無いの?」
「すまない………何も覚えてないんだ、あと出来れば、住む場所知らないか?何分無一文なものでな………はははは!」
(笑い事じゃあないけど………………そうだ!)
「クラさん、良かったら僕の住んでいる所に来る?」
「良いのか!?」
「だけど、僕にクラさん………いや、師匠の魔法を教えて下さい!」
そうライハル今の現状を打開しようと思い、頭を下げた。
「魔法か………………君………いや、ライハルはどうして魔法をもっと覚えたいんだ?」
(え?もっと覚えたい理由?そんなの決まってる!)
「僕は虐められているんです………」
「仕返しか?」
「いや、虐められているのは僕が下手くそだから仕方ないんです、もっと覚えたい理由は、お母さんが折角頑張って貯めたお金で学園に行っているので、もっと魔法を覚えてお母さんが楽に出来るようにしたいのです!」
「そうか………………なら良いだろ!仕返しなどほざいたら即刻断っていたが、それなら良いだろ、あと………俺がこんな事に使うとは許さん!と思ったら、俺の秘術の魔法で一生魔法を使えなくするが?それでも良いのか?」
「それでも良いです!教えて下さい!」
クラがニヤリと笑い言う。
「なら良いだろう、教えてやろう、あと………そのクソな虐め野郎はボコっても良いぞ!俺がムカつくからな!ははははは!」
そうして、ライハルはクラと………いや、師匠と出会い、魔法を教えて貰う日々が続くのであった………。
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