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第9話 誰だっけ?

誤字・脱字は報告して頂けると有難いです。

「クラ先生は凄いですね!是非!色々と魔法を教えて下さい!」


ウェルカンはクラに対する態度を百八十度変えて頭を下げた。


「態度変わりすぎじゃね?」


 クラが思わずツッコム。


(ウェルカンがあんなに態度を変えるなんて………、僕には散々虐めてきていたくせに………)


 ライハルは今までさんざん虐めて来たウェルカンがくるりと変えた態度に若干苛ついた。


「ウェルカン、普段からその態度ならいいが、何故ライハルを虐めていたんだ?」


 流石のクラもウェルカンに対して苛ついたのか、そう言いつつ睨み付ける。


「それは………やっぱり才能が無い奴はさっさとやめた方が良いと思っていたので………ついやってしまいました………」

(は………………やっぱりただの虐めじゃないか!こっちは頑張って上手くなろうとしているのに!ふざけるな!)

「この………」


 ライハルがあまりの自分勝手の言い分に腹を立てて文句を言おうとすると、クラがウェルカンに向けて手を上げて、どこか納得いった雰囲気を出すと。


「成る程………分かったお前は無しだな………【消えろ】………」


 パッ!


 ウェルカンが突然消滅した。


「え?」

(ウェルカンが急に消えた?師匠は何をしたんだ!?)


 ライハルが唐突な出来事で驚いていると。


「クラ先生、では後の事はお任せします」


 タッタッタ………


 教師クラに後を任せると、ウェルカンが目前で消えたのに何事もなかったように離れていく。


「クラ先生!何の魔法を教えてくれるの!」

「早く!俺らに教えてくれよ!」

(え?………………皆、さっきあんなことがあったのに………)

「皆!ウェルカンは何処に行ったの?」


 さらに、他のクラスメイトもウェルカンの事を完全無視してクラに集まっていく。ライハルは我慢できず、そう皆に話し掛ける。


「ウェルカン?」

「誰それ?」

「そんな子クラスに居たっけ?」

(え!?)

「覚えてないの!?」

「いやいや、知らない事は聞かれてもわからん………」

(皆、ウェルカンの事存在しなかったように話してる………師匠はいったい何をしたんだ!?)

「ライハル」

「師匠!ウェルカンは!?」

「存在を消したから気にするな、授業始めるぞー」

(ええええええ!?消したから気にするなって………、もう訳が分からないよ)


 ライハルは色々とありすぎて少し現実逃避をしたのだった。


 〉〉〉





「取り敢えず最初はいった通りに魔力の操作を重点的にやって行ったがいいぞ、あ………あと、今日で講師止めるから」

「「「「はい?」」」」

(え!?1日だけやりにきたの!?)


 ライハルやクラスの人達が驚いていると。


「あー………なんとなくやってみたくてな、やった感じ合わないような気がするから、もう良いかなと思った訳だ」

「「「ならやるなよ!」」」

(なんて………自分勝手なんだよ………師匠………………)

「んじゃ、これにて終わり!解散!早くて戻らないと先生に怒られるぞ、それと………………【忘却】」

「皆!実技は終わりだぞ!さっさと教室にこいよ!」


 クラが言った途端。タイミングが良く先生が現れてクラスメイトに言った。


 クラスの人達はクラを知らない人だと見ながら教室を目指して行った。一人え!?え!?と慌ててると。


「師匠!皆になにしたの!」

「ん?………説明するのめんどいから忘れさせただけだ、あと、ライハルも戻らないと先生に怒られるぞー」

(忘れさせたって………師匠はなんでもありだな………もういいや………諦めよ………………)


 ライハルはそう思い、教室に向かうのであった。

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