手遅れ28
孤児院を出てジンの家に行き扉を叩く、少し待つとジンが扉を開けた。
「いらっしゃい。ギル。レイは来なくて良いって言いましたよね」
ジンが私を見て言う。
「えっ」
ギルが振り返り私を見る。
「うわっ。吃驚したっ。何だよレイッ、何で後ろに無言で立ってるんだよ」
付けたからですが何か、問題ありますか、其より一緒に性教育を受けましょうよっ、一緒に性の知識を深めましょうよっ。
「あ、お構い無くー」
私はジンと扉の間を通って家に入る。
「いや、ギルだけですから、呼んだの」
ちょっ、少女の頭を掴むなー、痛い痛いっ、私は家から出されてしまう。
「さ、ギル。入って下さい」
「あ、はい。大丈夫」
ギルが、頭を摩って痛がる私を心配しつつも家に入る、優しいギルに続いて私も入ろうとするが、パタンガチャンと扉を閉められ鍵も掛けられる、ま、良いわ、勝手知ったるジンの家ってなもんよ、私はシュタターっと、勝手口に回り、扉を開けようとするが、ガチャリと鍵を掛けられる、「帰って下さい」と扉越しにジンの声が聞こえる、何なのよっ、私も性の知識を深めたいのにっ、ギルがエロい事を聞いて恥ずかしそうに顔を紅く染め、でももっと知りたそうに話を集中して聞く、そんなギルを見たいのっ、態と肩なり腕なりをギルに密着させて私を意識させるのっ、私の柔かさと体温を感じて自然と私でエロい事を考える様にしたいのっ、若く健康なギルはまたオッキしてしまう、話を聞き終え帰る私とギル、今はもう夜、お互いの部屋の前に着くが扉を開けようとはしない二人、目が合う、不安と期待が入り交じる中、歩き出し、ギルの側に行く、ギルは少し驚いた様な顔になる、でも直ぐに嬉しそうに微笑む、私も微笑む、でもこの後の事を考えると顔が紅くなってしまう、ギルも顔が紅いが、扉を開き、私の手を引いて部屋に入り、扉を閉める、片手を繋いだまま動かない私達、私はこれからする行為を想像してしまうと、恥ずかしくて俯いてしまう、ギルの手は暖かく、少し汗ばんできた、俯いていると拒んでいる印象を与えるかも、私は意を決して扉の鍵を掛ける、誰も入れない様にする、誰か入って来たら困る様な行為を望んでいると、察しの良いギルなら気付いてくれる、いえ、もうとっくにギルは解っている、私は顔を上げてギルの顔を見る、「レイ。好きだよ」ギルは私の目を見詰めて、囁く様な優しい声で私に言う、「私も好き、愛してるわ」瞳を閉じてギルを待つ、「レイ……」手を解いて私を抱き寄せるギル、私もギルの背中に腕を回し抱き付く、ギルの筋肉質な硬い感触に胸が高鳴る、下腹部に当たる硬い感触が更に鼓動を早くする、これが私に入ると思うと少し怖い、こんな固くて大きなものが本当に入るか不安になる、ギルの柔らかい唇の感触が不安を吹き飛ばす、ギルの舌が私の歯を、歯茎を、舌を、優しく舐め回す度に快感を感じる、私も舌を動かしギルの舌と絡める、舌に吸い付く、ギルの口の中を舐め尽くす、お互い呼吸が荒くなり抱き締める力が強くなる、ギルは下腹部の固いものをグリグリ押し付けて来る、もう快感と幸福で頭が可笑しくなりそう、「プハッ、ハァ、ハァ、ハァ、ギル、私、もう」糸を引く唾液を其のままに、ギルの目を見る、ギルは私をお姫様だっこで寝台に運んで優しく下ろす、ギルは素早く全裸になり、私に馬乗りになると、私のシャツのボタンを外し始める、私は固く反り返るものに目が釘付けになる、私と同じ白く、綺麗な身体に、一部分桃色の、いえ、パンパンに膨らみきって、赤黒く充血しているそれを見る、不思議な形、マツターケの様な、カーメの伸ばした首の様なものが、私に入るのね、今はもう、破瓜の痛み何てどうでも良い、早くギルと一つに繋がりたい、ギルが全てのボタンを外し、シャツを拡げて私の胸を見る、恥ずかしくて思わず、腕を交差して隠すような格好をする、ギルは「綺麗だよ」と言ってからスカートを脱がしに掛かる、胸に触れないのは私が隠したからよね、私が嫌がっていると思って触らなかったのよね、決して揉む程胸が無いからじゃ無いわよね、そんな事を思いながら腰を浮かせて脱がせやすくする、ギルがスカートとパンツを脱がせる、私は恥ずかしいけど、本当にとっても恥ずかしいけど、ゆっくりと両腕を伸ばし、股を拡げて、受け入れる格好になってギル言う、「ギル。大好き。愛してるわ」「僕もだよっ、愛してるよっ、レイッ」「ああっ、ギルッ、ギルッ、ギルッ」「レイッ、レイッ、凄いよっ、レイッ、こんなっ、凄く気持ち良いよっ、好きだよっ、レイッ、大好きだよっ」「私も大好きっ、もっとっ、もっとしてっ、もっとギルを感じたいのっ」「レイッ、レイッ、レイッ」「ああっ、あっ、あっ、ギルッ、ギルッ、ギルッ」
「レイ。ギルは帰りましたよ」
おや、いつの間にか、勝手口の扉が開いていて、ジンが私を見ている、ふむ、どうやら性教育は終わってしまったらしい、仕方がない、一緒に性教育を受けたかったけど、終わってしまったなら仕方がないわね。
「あら。そうなの。じゃあ、私も帰るわ。お休みなさい」
「はい。お休みなさい」
ギルを追わねばっ、私は索敵様のお力添えでギルの現在地を把握する、ギルに嫌われたくないから、もう細部迄は認識しない、索敵様のお力添えが無くても良いのよ、普通に恋人、夫婦になって仕舞えば良いんだものっ、見放題っ、触り放題なんだものっ、ふむ、二階の廊下を歩いているわね、自身の転移をするのはまだ怖い、なので身体強化でダッシュッ、ギュオン、バン、バタン、ドタタと自分の部屋の前まで移動しギルがこちらに気付くのを待つ、目が合う、不安と期待が入り交じるが歩き出し「レイ、お休み」ギルがさっさと部屋に入ってしまう、あっ、あれっ、ちょっ、あれっ、想像と違うわっ、私は廊下に立ち尽くす……、ま、まぁ、良いわ、焦る事無いわよね、慎重確実を信条に頑張って行くのよ、はぁ、一緒に性教育を受けられなかった事が悔やまれるわね。




