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手遅れ12

 既に消火してる真面目なギルに近付き話し掛ける。

「ギル。コヴァルが二人だけで後始末しろだって」

 ギルは水を出しながら首だけ此方に向けて答える。

「そうなんだ」

「理術の訓練らしいわ、回復はしてくれるって言うから、全力でさっさと終らせましょ」

「うん、解った」

 ギルは答えると早速、出す量を増やした、勢いよく撒き散らし、飛び散っている、大量にぶっかけている、こんなにいっぱい出るのね、何だか濡れちゃうわ、地面が、いや、水を撒けば濡れるのは当然よね、さて、私も消火しましょっと。

 ギルの反対側を消火しに歩くと、ジンが大きいオオカーミの傍に立っている。

「ジン、何してるの。索敵はしたの」

「ええ、索敵は終わってます。近くに危険な獣等は居ませんよ。暇なのでこのオオカーミを調べていた所です」

 ジンは何だか難しい顔をしてオオカーミを見ている。

「確かに他のオオカーミと比べると大きいけど。唯のオオカーミじゃないの」

 オオカーミの顔が酷い事になっている、ジンが倒してくれたのかしら。

「ジンが倒したの、このオオカーミ」

「はい、そうですよ。焦りました、本当に。駆け付けて見ると、オオカーミの死体だらけで、血だらけのギルが座り込んでいて、レイも血塗れで食べられかけていましたから。オオカーミを蹴り飛ばして直ぐに治癒を始めましたよ。最初はコヴァルがギルを治癒していましたが、途中で代わってくれと言われたのでレイの治癒と交代しました、ギルの怪我と出血が酷かったですから。間に合って良かったです」

 ジンが微笑む、本当に危機一髪だった様ね、助かって良かったわ、あらっ、今オオカーミが動いたような。


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